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2014年11月17日月曜日

接客⁉

 昨日はテニスをし、その後、普段から付き合いのあるの車のディーラーの新車の発表会に招待をされ行ってきました。ホテルで行われたので会場に到着するとお出迎えが何人かいて、自分の名前を告げると一緒に受付まで行ったスタッフは私に受付の手続きをさせることもなく、フルネームと住所を代わりに記入をしてくれました。

 正直驚きました。そこまでの段取りを取っている事も驚きましたが本来であれば本人が記入をするべきものですがきちっと顧客の管理がされていることを感じさせるものでした。後ほど尋ねるとナンバープレートを駐車場まで出迎えることで確認をするという事でした。

 会場に入ると来年販売が開始されるモデルが5台ほど色ごとに展示をされており、その後、開発責任者のプレゼンテーションがあり、その後ゆっくりと見て回り、運転席に座り居住性を確認後、接客テーブルに座り、話を聞きました。

 新車は何をコンセプトにしているか等々の話の他に特徴としてジュエルライトなるレンズをヘッドライトに採用をしている事やその後試乗会のスケジュール等の話となっていったが一度も価格の話になることもなく進み、
『興味はあるけれど、幾らくらいするの?』
と問いかけると、
傍らに持っていたファイルから一枚の用紙を取り出すと、私の名前を書いて見積書があり、幾通りかの支払方法を含め、勿論新車なので値引きはないけれど、オプションのいくつかを追加しますとの事でした。

 一見当たり前のような接客ですが、宝飾業界にいて、展示会等ではなかなか出会わない事のように感じました。

 接客という事では30年ほど前に都下の有名百貨店に展示会と売り出しの事務局と立ち上げを依頼された時の事でした。各業者が社員さんに同行し、宝石の販売をするものですが、その時に一番売り上げていた社員さんは25歳の女性で売り場にもそんなに来ることもなく、同行販売をしている様子もありませんでした。

 不思議に思い、売り場を訪ねてみるとネクタイ売り場で小柄な女の子といった風情の女性がおり、名前のタッグを見るとその本人でした。

 いろいろ話をして
『外販もせずどうやって売り上げているの?』
と単純に尋ねると
『特別なことはしていません。ただお客様が売り場の前をお通りになった時に、お声をかけさせていただいています。』
という事だったのですがそんなことだけでは結果が出る訳はありません。

 詳しく話を聞くと、ノートにネクタイをお求め頂いたお客様のお名前と詳細を購入していただいたネクタイの特徴と似顔絵とともに書いているそうで、売り場の前を通るお客様をお名前でお呼び止めをして前回買って頂いたネクタイの感想を聞くようにしているそうです。

 その上で現在宝石フェアをしている事を告げ、『奥様に如何ですか?』といったお声がけをしていたようです。男性からすると百貨店のネクタイ売り場を通っただけなのに名前で呼ばれて、呼び止められて、購入したネクタイの事を若い女の子に尋ねられては嫌な思いはしません。

 結果的には売り場の電話を使ってもらい、ご自宅に連絡を取ってもらい奥様の御来場を促していただくという事です。勿論宝石サロンに来ていただいた奥様達は担当者を知りませんので、売り場で呼び出しをして、初めて対面をするという状態でした。

 前述の車のセールスをはじめ、後述の若い販売員にしても。当たり前の事を当たり前にやっているといえば、そうなのかもしれませんが、何か接客販売業の原点の話のよう気がします。

 宝石は特にそうだと思いますが、商品そのものの魅力も勿論ですが、接客の意識が購入決定の大部分を占めることは間違いがなさそうです。
 

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