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2014年5月6日火曜日

ダイヤモンドの生命(ライフ)⁉

 人生という言葉は人の一生を意味するわけですが、動物の一生で考えると鮭やウナギのように何千キロという距離を移動し回遊するものをはじめ、渡り鳥そして、一部の蝶々の様に何代か掛けて長距離を移動する一生もあります。そしてそれはリスクそのものなのです。

 英語の『Life』の語源は存続という意味から来ています。つまり、動植物は長距離移動と危険というリスクを抱えることにより存続し、生きるということを体現しているわけです。

 生きること自体にリスクがあり、リスクのない人生はあり得ない訳ですし、リスクを乗り越えていくことこそ人生であり、生命ということになる訳です。

 『虎穴に入らずば虎児を得ず』といった言葉はそう考えると、リスクを冒さなければメリットを得ないという風に考えがちですが、そうではなくリスクを冒さなければ人生は送れないという風に解釈ができます。

 大部分の人はリスクを恐れ、リスクを回避していきたいと考えますが、それは不可能でリスクを回避したければ生命を絶つしかないのではとも考えられます。(ちょっと大げさですが)

 過去の歴史や、現在の成功している人を見るとリスクを正面から受け入れ、それを超えていく人が歴史に名を残し、実利を残しています。恐れることなく人生はリスクそのもの、そしてそれを超えていくことが人生だと考え方が良いのでしょう。。

 一方、『Life』には活力を与えるとか、活力源という言葉もあります。ここからが本題ですがダイヤモンドの原石の価格を決めるときに、この『Life』、つまり輝きが一つの要素になることは以前から書いてきました。4Cは大事な要素ですが原石の外部からは確実な内容を理解することは難しいのです。

 ダイヤモンドのカットにおいてはキラメキを導き出すことはできますが、ダイヤモンド自体の輝きはこの『Life』によるところのものです。沢山のダイヤモンドを見てきた経験からすると、意外と内包物や色のある方が『Life』が強いものが多いという実感があります。

 勿論、白くて内包物が少なく輝いているものは大半なのですが、それは当然なのですが、内包物や色のあるものの方がより顕著だという意味です。つまり、ダイヤモンドの『life』はそれを見ている人に活力を与え、希望を与えるのですが、内包物や色というリスクを持った物の方がより目にはっきりと判る輝きがあるということを言いたいのです。

 我々動物や植物とダイヤモンドのようなものは全く違うもののような気がしますが、同じ炭素という元素から組成され、継続を続ける有機質の生命とは違うように感じるかもしれませんが、ダイヤモンドも同じようにリスクを抱え耐久性の上で継続を続ける生命を持っていることは事実なのです。

 なぜ、ダイヤモンドの輝きに『Life』という言葉が使われているのかという事を理解するには、人の人生に輝きという表現があるとしたらそれはリスクを背負い、それを超えていくものを表現しているのかもしれないと思う今日この頃です。

 そして、ダイヤモンドはその象徴のようにも感じられます。だから人間にとっては価値があるのでしょう。

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