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2013年2月16日土曜日

特級ダイヤモンド!?

 今週のさる展示会においての出来事をご紹介します。

 展示会場にニコニコとしながら入ってくるなり、当方に向かって歩いて来たご婦人が

『最高にうれしいです。』

と左手の薬指にしたハート型のダイヤモンドを指さしながら満面に笑みを浮かべ近づいて来ました。
 昨年ご注文を頂き、先日納品をした指輪をしての御来場でした。うれしくてどれだけ気にいったかを伝えにいらしたそうです。

 最初は、グレードの良い1ct位のダイアモンドを御所望でしたが、如何せんご予算の問題もあり、少しイエローがかってはいましたがライフの強いハートシェイプのものでご注文を頂きました。

 『社長が仰る通り、輝きが強いのでイエローがかっている事が気になりませんでした。本当にうれしいですし、むしろイエローがかっている物を勧めて頂いて良かったです。なにか温かみも感じるんですよね。』

 と本当にうれしそうにお話して頂きました。

 そうこうしているうちにお客様から連絡が入り、先程ご来場をしていたお客様が当社の女性スタッフがしていたペンダントのダイヤモンドが気になってしょうがないので次回来るときにはそれと同じようなものを持ってきてほしいとの事。

 スタッフのペンダントはK18YGのプチペンダントでハートシェイプの1.5ctで昨年の買付の際に以前から頼まれていた事もあり、イスラエルの取引所で見つけてきたもの。

 実はライフをいつも言っているのでそれを意識した余り、なかなか見つかりませんでした。現在では形の良い1ctアップのハートシェイプというだけでも希少である事もあり、見つけるのが一苦労で色々な取引所のブローカーたちの力も借り、やっと見つけたものでした。

 決して上質という訳ではありませんがダイヤモンドとしては特級のものでした。つまり、テリの強い
形の良い、誰が見てもうっとりとするような一品です。

 そのダイヤモンドを見てのご連絡でしたが、そんなに簡単に見つかるものではありません。前述のご婦人の指輪もそんなダイヤモンドが留められていたのです。それは裸石で購入されたのですが当方で加工も受けたまわり納品したものですが、造りもまた自画自賛になりますが素晴らしかったのです。

 販売員の方が近づいてきて

『あんなに喜ばれるなんて、販売してこんなにうれしかった事はそうありませんでした。それにしても
最初は半信半疑でしたけれど、本当に品質に関係なく綺麗なダイヤモンドってあるんですね』

 勿論、お金を出して高品質のものを買えばそれに越したことはありませんが、品質がさほど上物でなくても特級品はあるのです。それはダイヤモンドのプロであれば皆がしっている事だと思いますがなかなか表現が難しいのかもしれません。

 以前にも書きましたが米国宝飾品組合(AGS)のラボのアンケートでも消費者は輝くものを前提に購入しているのであり、決してグレードを前提にしてはいないという事も解っています。ただ経験から本当にダイヤモンドでライフ(照り)を持っている物は全体の20%くらいの割合で、以前の日本のバイヤーはそれを意識していましたが、通販華ざかりになり、外国籍のバイヤー達が多く入り始めると決してライフの強いものばかりではなくなってきました。

 リサイクルマーケットに吐き出されるダイヤモンドの大半は輝きとはとても言えないようなものが多く存在します。輝きと大きさは消費者が唯一眼で確認が出来るものです。4Cのグレードは消費者には確認のしようのないことです。

 裸眼で見た照りのある存在感はまさにダイヤモンドの特級品なのです。それはまさに消費者には
後悔のない自らが選択をしたダイヤモンドになるのです。

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