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2014年11月26日水曜日

ブランド⁉

 最近では理解の出来ない事が多々あるのですが、一つには《アイドル》という言葉であります。本来であれば人気が出てきて他人の表現として使われる言葉だと認識をしていたのですが、最近では見たことも聞いたこともない若い子たちまで『アイドルをやってま~す。』なんてわけな解らない事を言っています。

 誰があなたをアイドルと言っているの・・と問いかけたくなるのは私だけでしょうか?

 それと同じようにいきなり何の才能も実績まない人間が『今度、デザイナーとしてやっていきます』
とか。自分が表現をするわけではなく他人がデザインを認めて一般的に認知をされて初めてデザイナーと他人が総称するものだと認識をしておりました。

 多くの実績のあるデザインをしている知人たちの口から『デザインを担当しています』という言葉を聞くことはあっても自らデザイナーですと名乗っている著名人を聞いたことがありません。

 同じようにブランドも同じようなことが言えます。ブランドには大きく分けて二つあります。一つには目印としての他との違いを表す、いわゆるマークとしてのものでこれは米国を中心に構築をされたものです。もう一つはヨーロッパや日本を中心に生まれた、いわゆる暖簾(のれん)です。

 暖簾としてのブランドは長期に渡り、同質の物を提供することによりエキスパートとして世間が認識をしたものです。つまり京都を代表するように同業同種の商いを長く継続する事により大衆の評価を受け、受け継がれてきたものです。

 最近ではプラスチックの値札やカタログを作ることによりブランドを名乗る似非ブランドが横行をしていますが、これら多くの場合は暖簾としてのブランドを気取ったものが多く、冒頭にある《アイドル》と同じようなニュアンスがあります。

 ハンバーガーチェーンや唐揚げチキンのチェーン店のようにあくまでもマークとしての他社との差別化とは違い、暖簾としてのブランドは一貫性を貫かなければならないリスクが伴います。しかし、結果としてその姿勢を消費者は評価をする訳です。

 つまり、過度な変化があったり、過度な値引きを行う事は購入していただいた人々の評価を裏切ることになるので、変わらない価値を常に意識をしなければなりません。どれと同時に時代に合わせたアレンジは必要になります。ただし、基本的なものが変わってはいけないのです。

 なぜなら、消費者は単なる見栄で購入するわけではなく、購入することの安心感やどこにお金を使っているかという自らの主張もそこには存在しますので、余程の理由がない限りは姿勢を変えてはいけないのです。

 取り扱う側は不変な価値を取り扱うという事に関してはダイヤモンドと相違はないのですが、不変の価値とお客様に対する姿勢を理解することを要求されます。それは誇りと安心とを商う勤めであります。

 歴史が証明をした本物を扱うことであり、その継続を勤めとする事であり、そして何よりもそのブランドの消費者に対して忠誠を尽くすことでもあるのです。

 ブランドは創る物ではなく、出来上がってくるものですから簡単に失してはいけない物なのではないでしょうか?

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