百貨店の決算報告がなされ、多くの百貨店が結果としては前年を大きく割った状態になっていました。
多くの百貨店の社長はその原因を高市総理の発言による、中国人観光客の激減とし、現時点でのイラン、アメリカによる紛争が要因になり、今後も状況も思わしくないという見解を述べていました。
もし、本当にそう思っているのなら百貨店の社長は残念ながらお辞め頂いたほうが良いと思います。何故なら不振の要因は中国人観光客の減少はではなく、他の要因のほうが大きいという事です。また、今後の展開において言い訳が先に来るような言葉の置き方をしているようであれば今後が見えてはいないという事です。そうであれば、同じく辞任をしたほうが良いとおもいます。
外国人旅行客は決して減ってはいないし、むしろ増えている状況です。更に言えば宿泊、観光、体験というジャンルではむしろ成績を伸ばしていますが、ただ一つ買い物だけは減少をしているという状況です。
現状の百貨店という形態そのものが劣化した状況にあり、その劣化も多くは自滅型という残念な結果で、たまたま外的要因により成績を上げてきました。本来の専門店的要素を盛り込んだ多角化が百貨店のの大きな要素であり、その内容の独自性により百貨店それぞれの特徴が出ていたものです。
しかし、多くの百貨店はバブル以降経験不足の経営者が担う事により、安全運転と勘違いをし、デバロッパー化し不動産業者よろしくテナント業にまい進してきました。顕著なブランド等の集めることにより、どのデパートもその特徴を失いその役割を終えてきました。その典型が多くの電鉄系百貨店で併合されたり、廃業を余儀なくされてきたのです。
冒頭の各百貨店の首脳の説明を聞いていると本来の姿を取り戻す難しさを感じるのです。つまり、現状の多くの首脳は現場上りも少なく、自分達がどの様な顧客を相手にしているという認識がありません。
それぞれに地区の顧客のニーズに合わせるという独自性や各百貨店の独自性というものを失い、ハイブランドの販売力に頼るという形態は既に光を失っています。
以前であれば、それぞれの百貨店が海外からブランドを発掘し、日本に紹介をするという形態でしたが現在はすでに実績があり、販売力のあるブランドに好条件を出して招へいをするという形態です。しかし,これは両刃の刃にも満たない戦略で、顧客が定着すればそのブランドは独自店舗を出すという『軒先を貸し母屋を取られる』状況に陥っているわけです。
いつになったら自らのアイデンティティーに気が付くのかを待つしかないのか、滅びるのを眺めることになるのか、昔のスーパー『ダイエー』を見ているような気がします。

