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2015年1月4日日曜日

ジェネリック・ダイヤモンド(Generic Diamond)⁉

 昨年の9月に予定をしていたイスラエルでのWorld Diamond Conference中止になり、その後インドのデリで開催をされた会議の中で、ある言葉が多用されていました。それがジェネリック・ダイヤモンドです。ジェネリックとは固有や括りのない物を差す言葉ですが、最近では薬などでも扱われています。

 長きに渡り、デ・ビアス社が行ってきたキャンペーンが功を奏しダイヤモンドの市場が一挙に広がりを見せた1940年代から80年代ですが、デ・ビアス社が力を失った1990年代からはダイヤモンドの市場は焼け野原みたいなもので、特に日本ではダイヤモンドの価値は何処まで下がるのかとさえ思えるほどの状況でした。

 世界のダイヤモンド業界がこの辺を意識しての事ではありますが、固有のブランドやデ・ビアスのようにブティック的なブランドではなく、ダイヤモンドそのものをブランディングしたキャンペーンを2015年は展開をしていこうという趣旨のコメントが出されました。

 最近は格差ではありませんが、一部のダイヤモンドは価格が下がり、一部のダイヤモンドはこれでもかというような値上がりを見せ、ダイヤモンド本来の市場というよりも経済の市場原理による価格の決定が多くみられるようになりました。その事自体は悪い事ではないのですが、ダイヤモンドのように」ある意味ロジックを持っている物に関していえば創り上げてきたシステムの問題もありますが、不都合もあります。

 本来は感性の部分が多い物ですが、販売方法としてある種のロジックを作り上げてきたことは市場を広げるという意味ではよかったのですが、扱いを間違っていたためにシステム自体が独り歩きをしていますから、トラブルも招きかねません。

 何より、多くの販売に携わっている人々が時代の変化についてきてはいません。正月早々から旧知の取引先から電話があり、
『髙木さん、3ctsのDカラーでIFでエクセレントメイクなんだけど。アッ、そうそうタイプⅡの鑑定書が付いているんだけれど、幾らくらいで販売するのが無難だろうか?今は価格がネットでもどこでもわかるから心配になって来て・・。』
という内容でした。

 正に上記の問題点で本来であれば自らの妥当だと思う利益を乗せて販売をすればよいのですが,タイプⅡとは何ぞやから始まり、挙句の果てにいくらで売ってよいかわからない・・という事になるとプロの仕事とは言えなくなります。

 本来は美しいという事は大前提として、いかにそれをアピ-ルして売れば良いのかという事ですが、その事自体にもついてこれていないほどダイヤモンドのビジネスの変化はここにきて大きなものでした。

 そういった意味ではどのような形になるかはわかりませんが、ジェネリック・ダイヤモンドをブランディング化してキャンペーンを行う事はある意味では多くの商売をしている人びとには朗報かもしれません。いずれにしても、今年はないかが変わります。変わらなければいけません。

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