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2015年1月17日土曜日

ダイヤモンドのカラーグレーディング⁉

 昨日ご来店のお客様がファンシカラーのダイヤモンドにご興味があるということファンシーカラーについてお話をしましたが、多くの方と同様にファンシーカラーの意味合いが分かりにくいというものでした。

 一般的にD~Zカラーに分けられるダイヤモンドのカラーグレードですがこのジャンルに入らないものを単純にファンシーカラーといえるかもしれませんとお話をさせていただきました。

 それではD~Zカラーとはということになるとダイヤモンドに黄色味を及ぼす窒素成分の量により、多くなっていくと黄色味が増し、それにより無色から黄色味に向かっての色の濃さをD~Zカラーと表しているわけです。

 勿論、すべてではなく最近ではブラウン系の色味に対してもD~Zカラーのグレードを適用する場合もあります。必ずしも濃い色ではありませんが・・。

 ファンシーカラーに関してはGIA(米国宝石学会)においては色相(Hue)明度(Tone)彩度(Saturation)を基本に名称を下記のように付けていますが、必ずしも査定評価をしているわけではないことは、通常のダイヤモンドのグレーディングと同様です。
 
 ファンシー以下の表現に関しては色相別に分かれたとしてもフェイントなりライト、ベリーライトなどの表現を使いますが、日本では評価を上げる意味で通常のカラーのNカラー以下をライトなりベリーライトなりの表記をし、ファンシーイエロー系に属しているようなニュアンスを行っているために多くの消費者がファンシカラーを誤解する要因になっています。 
 
 ダイヤモンドのグレーディングに関しては技術の伴っていなかった時代にはむしろ絶対的なものとして表現をされており、多くの問題が発生をしておりましたが現在ではGIAにおいても最低二人以上のグレーダーによるジャッジが行われ、場合によっては更なる確認を行うようになっておりますが、100%絶対的なものではないことに変わりはありません。
 
 つまり、通常のダイヤモンドもファンシーカラーダイヤモンドのおいてもグレードに好みや嗜好性が作用するものです。専門機関の複数人の共有部分でのグレーディングということになりますから、他の専門機関でグレーディング結果が違ったとしても問題となりません。ただし、その内容が著しく異なった場合には公序良俗部分での問題とそれによる損失が消費者に顕著な結果が出た場合には社会的責任を負うことにあるでしょう。ただし、法律違反ではありません。
 
 グレーディングのシステムに関してはこの数年著しく明確化をされてきましたが、基本は絶対的なものではありませんので、これを主に販売をすることに関してはやはり感心のできる事ではありません。GIAに関してもあくまでも査定評価ではないことを明示しておりますが、日本では査定評価の如く使用されていることが問題なのでしょう。もし、そうであれば日本中の価格を同じものにしなければならないことになります。
 
 米国でこの仕組みが始まったのも、日本で使用され始めたのもあくまでも販売側の販売補助ツールとしてであり、定規ほど明確ではない目安に過ぎないことで、大事なことは消費者が何時、いくらでどこから求めたかということが保証をされればよいことですから、そこを充実させることが大事でしょう。
 
 しかし、最近ではオークション等を通して財産として流通をする機会が多くなってきましたので条件を絞ったうえで多くの人が共通認識を持てるグレードというものを充当するためにGIAにおいても場合によっては数十人のグレーダーによるジャッジを行うこともあるようです。
 

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