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2014年12月6日土曜日

年末のダイヤモンド⁉

 ダイヤモンドの値下がりが続いていています。
と言っても国内においては為替が円安の為にむしろ、上がっているように見えますが、それ以上に問題は現在の国内に本当にお金を持っている人にとっての買いたい物がないという事です。

 勿論、世界のマニュファクチュアの工賃が上がり、研磨を控えている事もあるのでしょうが絶対数が足りないはずなのに価格が弱い訳です。何故かというと以前のようにシンジケート一社が価格をコントロールしているわけではないことは何度も書いていますが、市場原理の行き過ぎた現象があるのだと考えられます。

 つまり、ダイヤモンドに関してはグレーディングシステムを見てもわかるように、シンジケートの作ったロジックで価格が構成されており、グレーディングシステム自体もそれに比例をしておりました。それゆえ、上がる時は全体的に上がり価格が停滞するときには全体的に停滞をしておりました。

 しかし、現在は多くのサプライヤーが参加をしているために、市場原理が働いており、必ずしもロジックが成り立っているわけではありません。つまり、需要の多いところは高くなり、需要が少ないところは価格が弱くなります。

 その結果、金持ちが望むところは少なくなり、庶民が買える範囲のところは経済の悪い時期は価格も弱くなります。つまり、現在のように格差が広がる状況にある環境が成立すると現在のように3cts以下が価格が弱くなり、5ctsUPや特殊なファンシーカラーのところは価格が強くなります。

 つまり、以前は多少のお金を持っている人も多くいたので3ctsと言えば十分な金持ちの持ち物でしたが、現在の金持ちにはスーパーが付きますから3cts以下には興味がないという事で、その結果として半端に値が上がったダイヤモンドのところには購入層の谷間が出来たといことでしょう。

 お金持ちは、将来のありそうなダイヤモンドにはお金を出しますが、半端なところにはお金を出さないという事です。しかし、庶民にとっては高根の花ですから価格が下がっているとはいえ手が出ないところなので結果的には価格が下がるという事です。

 クリスマスシーズンに入った米国ですが、売り上げは好調ですが利益を減らしています。感謝祭以降も以前ほどの急激な売り上げの伸びはありません。ブラックフライデーと言われるクリスマス商戦の初日は何時になく静かなスタートになりました。

 アメリカは伝統的にクリスマス商戦で売り上げの半分近くを売り上げますが(特にジュエリー業界)、今年は売り上げは上がっていますが、ディスカウントを含めた過剰な市場サービスのために
利益を減らしているところが多くみられます。

 値引きを前提と出来ないブランドや有名店においても設定プライス自体を下げたシーズン商品を提供し、やはり利益を下げています。一見好調に見える米国の経済状況ですが、ウオール街で働く、友人の話によるとリーマン前夜の予感がするそうです。

 現在の自動車セールの好調さの陰には、あのプライムローンが存在し、以前は住宅で行っていたクレジット方式を車に当てはめているようです。資本主義の元祖であるアメリカであるからこその環境ですが、慎重さが要求されます。日本においても最近の株価の値上がりは外資によるところが大きいので、巻き込まれることは十分に考えられます。

 結論から言うと、もしリーマンの再現が起きるとしたら、ダイヤモンドと地金は値が上がることになりますが、価格差はさらに広がりを見せる事になるでしょう。年末は過去にも何度かダイヤモンドの異常な値上がりが起きています。

 もう少しの注視が必要になるでしょう。
 

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