『事務所の方にいることが多いんですよね。たまには日向ぼっこでもと思いまして』
『ちょっと見て頂こうと思って持ってきましたの』
『それでは中で拝見しましょう。』
と席に着くと
『でも、もう止まっちゃってるし、どうなんでしょうね?』
『でも、もう止まっちゃってるし、どうなんでしょうね?』
『とりあえず拝見しましょう』
『これはもうなくなってしまったメーカーですが高級品で今マニアの間では
結構ほしがる方が多いですよ』
結構ほしがる方が多いですよ』
『へェ~、良いお品物なんですか?』
『百年少し前のもので18金に七宝を施した高級品ですよ』
『お直しできるかどうかわかりませんがお預かり出来るなら修理に出してみましょう』
『私はおじいちゃん子で何時も可愛がってもらっていましたの。もし、直るなら直していただきたいです。祖父がいつも身に着けていた思い出が蘇ってきましたの。』
『時計だけではなくこの金と七宝の青色が素晴らしいですね』
『そうなんですの、わたくしこの色合いが祖父の色なんですが幼いころは
あまり好きな色ではありませんでしたのよ』
あまり好きな色ではありませんでしたのよ』
『でも年をっとったんですね。改めてこの色合いを見ると、落ち着いて良い色ですね』
その後、時計も直り再び時を刻み始めたのですが後日あらためてご来店を頂きました。
『直ってみてわかったんですが、この時計の音を聞いていると
祖父に抱いてもらっていた時の音だと、今になって思い出しました。祖父と一緒にいるみたいです』
『直ってみてわかったんですが、この時計の音を聞いていると
祖父に抱いてもらっていた時の音だと、今になって思い出しました。祖父と一緒にいるみたいです』
『それから、金で青色の七宝の指輪をつくっていたでけないかしら』
『もちろんですとも、あの時計に近い雰囲気のものをおつくりしましょう』
『あら、良くおわかりね。祖父のこと思い出していたいのよね』
たまには外に立って人の歴史に触れるのもいいかもしれない・・・。
本物は時間を超える・・・。
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