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2010年12月10日金曜日

ダイアモンドのこぼれ話(その2)

○ホープ・ダイヤモンド(Hope Diamond

 皆が最も耳にする世界で最も有名なダイアモンドと言ってよいでしょう。このダイアモンドは宝石の持っている価値や意味を最も象徴するダイアモンドの一つであると言えるでしょう。

特徴

・現存する最大級のブルーダイヤモンド

4552cts(重量)

・ファンシー・ダーク・グレーイシュ・ブルー(色調)

VS-1クラス(清澄度)

・クッションシェイプ(形状)

話はルイ14世(1638~1715)にさかのぼる。彼は5歳という幼い年で王位に就いたことは有名で、長く王位にいたために近世ヨーロッパの王の代表のように言われます。
彼はダイヤモンドの収集に強い興味をもち、名のあるダイヤモンドにまつわる話には彼の名前がよく登場します。

ルイ14世は幼い頃何度も内乱に遭い、そのため、「自分が大きくなった時には誰にも侵されない強い王権を樹立する」と、権力を人々に示すことを考えていた。
彼は絶対的な力をもつようになると、略奪品から献上品、購入したものまで、実に多くのダイヤモンドを集めた。コレクションを増やしていくことで絶対的な権力の誇示と財力を築き上げていきました。

貴族たちはルイ14世に気に入られるために競ってダイヤモンドを献上した。日本での参勤交代に似ているが、結果的に貴族たちは経済力を弱め、力が削がれていき、一方で、気に入った部下や貴婦人には惜しげもなくダイヤモンドを贈っていきました。それがルイ14世の政略であったとすれば、ダイヤモンドが歴史をつくったといっても過言ではないかもしれません。

このルイ14世のコレクションの中にあったのが「ホープ・ダイヤモンド」である。

 「ホープ・ダイヤモンド」の名前は、後の1830年にこれを購入したイギリス人宝石コレクターであるヘンリー・フィリップ・ホープに由来する。その後、トルコのサルタンを経てパリのカルティエの元へ、さらにワシントンポスト社オーナー、エドワード・B・マクリーンの夫人、エバリン・W・マクリーン夫人へと売却された。彼女は彼女の死後、ハリー・ウィンストンが購入し、1958年にワシントンにあるスミソニアン博物館に贈呈されました。

インドで発見されたこの石は、それを所有する者は「呪い」に付きまとわれ、謎の死を遂げたり、悲劇を招いたりすると言い伝えられていました。

極めつけはルイ14世の後に、それを手にしたルイ16世の妃、マリーアントワネットが断頭台に送られたという話でありました。しかし、これは間違いで、彼女の所有していたブルーダイヤモンドは「マリーアントワネットブルー」といわれる5・46ctsのハートの形をしたもので、まったく別物でありました。しかし、そうした悲劇がまことしやかに伝えられたところに、ホープ・ダイヤモンドが、いかに特別な石であったかということでしょう。

ちなみに、彼女もまたダイヤモンドと真珠には目がなかった。彼女は重厚な宝飾品は好まず、シンプルなものを好み、それが現代の宝飾品のデザインにも影響を与えているといわれています。

前出のマクリーン夫人が所有している間、彼女は9歳の息子を交通事故で亡くし、娘も自殺するという不幸に見舞われたという余談までありますが・・・。

私が述べたい事はダイアモンドは何も変わってはいません。変わったのは周りの人々の心と環境です。つまり、ダイアモンドは持つ人の環境や心により幸せの象徴にも不幸にもなるということで、ダイアモンドのせいではありません。しかし、ダイアモンドが持つ人の心の何かに影響を与えることは間違いがありません。

ダイアモンドは古代から歴史を綴った人類よりも先に地球上に存在し、人類が歴史を造るうえでダイアモンドが大きな役割を果たした事は間違いがありません。

是非、皆さんの歴史を残すうえでもダイアモンドをもっと知って周りにおいてみてください。きっと幸せづくりの手助けをしてくれるものと信じています。

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