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2010年12月16日木曜日

エメラルドの伝説!?

 
 今回はダイアモンドを離れてエメラルドに関して述べてみます。なぜなら、ここにも価値のとらえ方や歴史の必然性が価値を造っている例があるからです。

 歴史上、一番有名なお話としてはクレオパトラのエメラルド好きがあります。勿論、エジプトにある今は採掘も行われていない鉱山であるエメラルドのクレオパトラ鉱山も彼女の名前に由来しています。

 彼女のエメラルド好きは入浴の際にエメラルドを浴槽に敷き詰めて疲れを取ったと言われています。また、保養効果になるとされるエメラルドを粉末にしたものをアイシャドウにしていたともいわれています。(実際には粉末にしすぎると白色になってしまいます)

 色にはそれぞれ光の波長があることはご存知であろうと思います。緑色の光の波長は生物の目に優しく精神を安定させる高価があるといわれています。反対に赤色のように精神を興奮させるようなものは目も疲れやすく疲労感を持たせます。黒板や野球場のセンターのボードが緑色なのはそのためであります。

 現代のサングラスにおいても多くは緑色のものが多い。クレオパトラの時代にそれが認識されていたかどうかは定かではないが気分を落ち着かせたのは事実でしょう。古くから緑色は目に良いということは共通している言い伝えです。

 古代ローマの偶像の目にはエメラルドがはめ込まれていたり、ローマの皇帝ネロは屋外のコロッセオで剣闘士の戦いを見るときにはエメラルドをレンズとしてはめていたメガネを使用していたといわれます。彼はそのレンズを通して剣闘士の戦いやサーカスを見ていました。

 いずれからのストーリーもエメラルドは目に良いと言われていたことがわかります。また、皇帝ネロはクレオパトラに負けないエメラルドの愛好者だったともいわれています

 それ以後も多くの権力者たちがエメラルド魅了されていきます。ナポレオンもその一人でローマ教皇に送った王冠には大量のエメラルドが納まっていました。

 インドの伝説では解毒薬として使われてある時は粉末にして飲み、ある時は患部に当てていたといわれています。ただ、このケースの場合には緑色の植物等から採取して固めたクロロフィル等の現代で言うサプリメントではないかと想像が出来ます。
 
 中世ヨーロッパでも緑色というところから自然の豊穣や癒しのためのものとして信仰され、キリスト教の中ではエメラルド《聖杯伝説》というものがあり、キリストが最後の晩餐で使った杯がエメラルドで出来ているといわれ、またその杯によって処刑されたキリストの血を受けたとも・・・・。

これが後の《聖杯伝説》となった。

以上のように歴史上まことしやかに語られる内容はどれも何らかの根拠があり、あるものを通して作り上げられた価値です。そして歴史に彩りを添えています。

 現代にはたして歴史を造り、後世に伝えていくだけの物が人造物以外であるでしょうか?

 社会的に影響を与えるような大げさなものではなく一族に残せるものを何か形で残してもらいたい。それは皆さんの存在を子孫に伝えてくれるものがよいでしょう。

 壊れたり変質や化学反応を起こさない宝石はその為に存在している事を少し頭の片隅に残しておいてください。そして、今は自分で楽しみ、自分の価値観を広げるために身につけてみてください。

 本来、宝飾品は男性の物である事を付け加えておきます。その続きはまた・・・。


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