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2014年10月31日金曜日

ダイヤモンドに変化⁉

 さる大手の鑑定会社とのやり取りで不思議に思ったやり取りがありました。

 5年前ほどにお客さんが購入(他店から)していたダイヤモンドをリフォームのために再鑑定に出したところクラリティーがワンランク下がり、事情を説明したのだが現段階でこのグレードですという事でした。勿論、変わることがあること想像がつくわけです。

 そこでの会話なのですが『グレードの有効期限が2年となっています。』という返答です。これは不思議な事を言うなと思ったのは、もし2年ごとの基準なり、見直しを行っているのなら毎日基準が変わらなとおかしい訳です。

 なぜなら、毎日たくさんのグレーディングが行われているわけですから、それぞれのダイヤモンドに2年ごとの見直しという事になるのならとても不可能だし、何より何の根拠もないことになります。

 また、2年ごとに基準を見直しているというなら、その見直し時期の1ヶ月前のグレーディングは1ヶ月しか有効ではないという事になります。つまり、ダイヤモンドが外的要因があってグレードの変化を想定しているのなら、グレーディング時のみに有効なものであることを前提にしなければなりません。

 グレーディングレポートに時と場所と人によってはグレーディングの誤差があることは周知の事実ですが、グレーダー側の理屈はそうであっても販売員や消費者はグレードが絶対的なものだと思っている人も多い訳ですから、注釈としてと『時と人と場所によってはグレードの誤差があります』と表記をしておかなければいけません。

 注釈を書くと自らの存在意義に意味がなくなると思っているのであれば、それは違います。なぜなら、研究機関として中立な立場で学術的な解明をしたうえでより付加価値が高まるような鑑別書の作成を心がければよいし、そこに存在意義もあると思っています。
 

 基本的に目星でしかないグレードは変化もあり、範囲もある訳ですが、ダイヤモンドが変化をするわけではないので、何事も人間の感性で行うものには絶対という事はありえません。しかし、市場がその様な勘違いをしているのであれば、そのために注釈を書き足すことが本来の中立という立場になるのではないかと思います。

 いかがでしょうか?


 

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