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2014年10月16日木曜日

不信、不安⁉

 昨日、セミナーが終わり一部アンケートを拝見をし、感じたことは多くの販売員さんが何らかの不安なりを感じ、何らかの不信を抱いていたような気がします。

 
 グレードに頼らないダイヤモンドの販売方法という事をベースにお話をさせて頂いたのですが、流れから言うとダイヤモンドの歴史と時代背景を説明するとともに、何故ダイヤモンドが価値を持つようになったのかという事を中心にお話をさせて頂きました。

 日本のダイヤモンドビジネスには前提となるこのダイヤモンドの背景がないので、いきなりグレードの説明をすることになります。しかし、グレードの説明はダイヤモンドの説明ではなく評価の手順の説明ですからお客様はなんとなくわかったような気がして、実は理解をしていないという事が多くあります。

 先日も書きましたが、小売り部分には正確な情報や知識はよほど興味があって知る以外は手に入りません。多くの販売員さんは何を知らないのかを知らないわけです。

 参加された方達も催事関係からブランド、ブライダル関係の方と分野も分かれているわけですが、多くの場合正確な情報をお待ちではないという事が実感として感じたわけです。

 リクルートの調査によるとジュエリー関係に販売に携わった人たちが離職後再度ジュエリー業界にもどることはほとんどないというデーターがあるそうです。その内容的にはやはり業界への不信感という事だそうですが極度な値引きや天然と処理石の線引き等色々と疑問い思う事も多々あるようです。

 勿論以前にも書きましたが、販売員の方たちが思っているのですから、当然消費者も同じような疑問を持っているわけです。多くの場合催事関係の無茶な売り方が要因であると感じる訳ですが其れだけではなく、異業種、特に呉服の催事関係から参入した業者による販売方法には体質上移動をして歩くのでその場で売れれば良いというようなものがあるのでしょう。

 しかし、宝石店の場合はその土地で商売を続けているわけですから無責任な販売方法をとる訳にはいきませんが、催事屋さんたちは確かに真偽は別にして、お客慣れをしていますからその方法に頼ることにもなりますから結果的には消費者を失っていく販売方法に巻き込まれていくことになります。


 宝石の接客というものは宝石なりジュエリーの説明をし、その上で消費者が判断をして購入という事にある訳ですから、どれだけの価値の説明と内容をディスクローズ(開示)をしていくかという事が重要になります。決して値引き等で追い込んでいくものとは合致するものではありません。

 現代の消費者は情報を沢山持っています。一般社会では有り得ない販売方法を理解してくれることはありません。しかし、消費者は沈黙という武器を持っています。それが火を噴いた時にはすでに遅いのだと思います。

 私も、展示会場にいて消費者の方達からそのような話を耳にします。消費者が耳打ちをしてきている間はまだ良いのかもしれませんが、来場しなくなるようになったら、すでに手遅れだと考えるべきでしょう。やはり殆どの会場で来場率が減ってきています。

 それを景気や増税だけのせいにするにはあまりにも顕著な現象が宝石業界には出ているような気がします。自らが購入者側になってみてください。信用できますか?

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