ページビューの合計

2015年11月26日木曜日

付加価値のダイヤモンド⁉

 最近とある知人から所有している30cts近いダイヤモンドの売却について問い合わせがあり、オークション等を含めての想定落札価格が知りたいという事でした。

 往年の有名ハリウッド女優にまつわるものですが、彼の希望というか想定価格と私が出した価格にはそれなりの開きがあり、多少の不満があるようで
『昨今のオークションでの落札価格を見ると高騰しているのでもっと価格が付くのではないか?』という事でした。

 もちろん最近の内容を見ると確かに高騰はしています。しかし、付加価値の部分をどう見るかによって内容は変わってくるのですが、絶対的ダイヤモンドの付加価値は大きさです。そして彼の望んでいる付加価値というのは其れにまつわる物語です。

 同じ付加価値でも中身が違ってきます。純粋にダイヤモンドとして見るのであれば付加価値はやはり大きさだし、歴史的、芸術的等の付加価値はそれをどれくらいの人間が評価をするかという事になります。

 現在のオークション市場でのダイヤモンドの高値は単純にファンシーカラーであれ、ホワイトであれ大きさでの価格です。勿論ファンシーカラーとしての付加価値はさらにという事になります。しかし、過去の有名人著名人が所有もしくは関わっていたという付加価値になると単純にダイヤモンドの実質的価格とその有名、著名人の現状での付加価値がどれくらいあるかという事になります。

 特に昨今の落札者を見るとオイル系のファンドであったり中国系の富豪であったりとどちらかというと合理的価値を追い求める人々が多く、情緒的価値で落札をしている人々は少ないように思えます。

 単なる過去の有名人でしたら、その名前を知っている世代で憧れであればそれなりの付加価値を付けるでしょうし、もう過去の人で、現代の世代に人々が名前を聞いたことがあるという程度であれば殆ど付加価値は付かないでしょう。無論その著名人が歴史的役割をはたして現状でも歴史を語る上で名前が挙げられるという事であれば別ですが・・・。

 例えば最近往年の銀幕大女優原節子さんが死去されたという事で一部マスコミで報道をされておりましたが、私たちの世代でも名前を知っているという程度でしょうが、諸先輩からしたら伝説の大女優で永遠の処女というタイトルが付いているくらいの神聖な価値ですが、我々の下の世代となると名前さえ出てこないし、更に今の2,30代になると名前さえ知らないでしょう。

 そこで冒頭の食い違いが出てくるのですが、仮に30ctsのダイヤモンドであって、その女優にゆかりがあったとしても現状ではダイヤモンドの価値とそのハリウッド女優の現状での人気だったり、知名度だったりで評価をした私の出した落札予想価格と、彼のその女優に対する思い入れの想いの差がそこになあるのだろうと思います。

 勿論それなりの付加価値評価をしたわけですが、50年以上前の銀幕スターをどこまで評価するかといえば落札者の想いがどこまで出展者との間で共有しているかという事だと思います。

 純粋のダイヤモンドの評価というものは過去現状を照らし合わせたデーターの上でしかないものですから、情に任せた評価をするべきではないと思っていますが、必要以上に臆病になって低い評価をするべきでもないと思います。http://ameblo.jp/diamonrow

0 件のコメント:

コメントを投稿