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2015年9月2日水曜日

ダイヤモンドの履歴書⁉

 先日、取引先の販売員さんとの会話で、
『私はダイヤモンドの内包物で好きな形があるんですけど、それを社長(小生)がイルカが飛び跳ねている様と表現をしていたので、成る程と思っていたんですよ。』
というふうに言われました。

 彼女が言っていたのはインクルージョン(内包物)の中のフェザー(羽)といわれるものの事だったんですが、私自身が内包物の形の面白さに気が付いたのはこの職業に就いた間もなくの事でした。

 同じようにダイヤモンドの仕事に携わっても興味のない人にはただの傷のように見えるインクルージョンは見方によって色々な事を教えてくれます。

 人の性格には色々な要素があります。遺伝のDNAによるものや環境によるものなどがありますが、それがあらゆる時点での人生の岐路での判断の基本となってくるわけです。つまり、どのような人生を送るか、送ってきたかにより性格というものが解るものです。つまり、履歴書を振り返ることによりその人となり人生なりが見えてくる場合があります。

 宝石のインクルージョンの事をInternal characteristic(インターナル・キャラクタリスチック)という言い方をしますがこれは単に内部の特徴という事になるのですが、もう一方内面的な特性とも訳せます。決してマイナス面を位置付けている訳ではありません。

 ダイヤモンドの内包物の呼称にクリヴェージ、フェザー、フラクチャ、グレンライン、ニックなどと特徴により呼び方も変わっていますが、これらはダイヤモンドの生成期に周りの環境により発生したもので、中には他の鉱物の結晶を内蔵していたりとどのような環境で出来上がってきたかをしめす特徴が満載です。一方、無キズのものに関してはその特徴としては特に何も得られませんが、もっともよい環境で生成されたことが考えられます。

 人間と同じように何の特徴もない物よりは多少の変わり者の方が面白いという事もあります。いずれにしても履歴書というものは過去の環境や性格を知るうえで一つの材料となるもので取り方一つではその中に沢山の物語を見る事が出来ます。
http://ameblo.jp/diamonrow
 冒頭の販売員さんの話ではありませんが、宝石といったものはそういったところに興味を持てるかどうかで販売員としても、この職業に携わるについてもとても重要な事でこれらがない人々が宝石の価値や文化を壊していくのであろうとさえ感じます。多くの従事している人をされらを理解して仕事をしているとは思いますが。

 ダイヤモンドにしても人間にしても過去は消すことができません。そしてそれらは各々の特徴なわけで、それをポジティブにとるかネガティブにとるかによりその価値や生き方が変わる様な気がします。
 やはり、ダイヤモンドは人間そのものと考えることが多くなってきました。
 

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