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2015年6月30日火曜日

ダイヤモンドのカット⁉

 最近のダイヤモンドの取引で資産用の物の動きが多くなってきている事は毎回のように述べていますが、その中で誤解をしている部分が多くの業者に見受けられます。

 カットに付いてですが、最近よく耳にする言葉でトリプルエクセレント(3EX)という言葉があります。以前にも書きましたが、この使用方法についてです。対象性、研磨、全体のプロポーションについて『一定の評価内にありますよ』と言う意味ですが、これは勿論物理的な問題を評価しているだけで、感覚的なものが入っている訳ではありません。勿論、其々が美しく見える要因ではあります。

 米国宝石学会(G.I.A)ではこれらを総合的に判断をして評価を出す、ファセットウェアというソフトで判断をしています。これは3400万件余りに及ぶモニタリングをしてそれぞれのサイズ等の評価を消費者、小売り、卸、ディーラー、マニュファクチュアが目で見て評価をしたものを数字にしたものですが、ある意味主観性だけを重視したものと言えるでしょう。しかし、フェアであると考えます。

 それぞれの割合は機密になっているのですが、経験上90%以上の人が美しいといったものがえクセレント、80%以上の人が美しいといったものをヴェリー・グッド、70%以上をグッド等に分けられているようです。しかし、これらは上記の3EXなる評価があってもサイズによっては必ずしもエクセレントになる訳ではありません。

 あくまでも人の視感を重要視したものなのでマシンで測ったものとは差異が出てくるわけです。勿論、石そのものの素材としてのテリ(ライフ)も視感には及びますのでマシンで測ったものがイコールではないわけです。

 ゆえにグレード的に3EXが出ていいるからといって決して美しく見えるという訳でもありません。他にも日本ではハート&キューピット(欧米ではハート&アロー)といわれるカットに付いても誤解があるようです。H&Qとはフェイスアップで見るとパヴィリオンの陰等が矢のようにみえ、フェイスダウンでは同じくハ-トの形が見えるというものですが、これも判定者の主観やビジネス要因があるものですからその形に厳密な条件はありません。中にはハートが運転初心者の若葉マークに見えるものもあります。

 これら全面的に否定をするものではありませんが、あくまでもセールスポイントであり、価格の評価基準とイコールかというと必ずしも一致をしている訳ではありません。期間をおいて計ってみたら同じマシンにおいても必ずしも同じ結果が出るとは限りません。過去エクセレントがフェアメイクになったケースもあります。エクセレントメークが少し深くなっただけでの判定でしたが起き得ることです。

 ゆえにあくまでも人も目による確認が必要であり、トルコフスキーのアイデアルカットにいかに近づいているかを判断することが賢明であり、価格においてもそこ基準にしての事であることをダイヤモンドを扱っている人にはもう少し認識をしてほしいと考えます。
http://ameblo.jp/diamonrow
 

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