12月に入り今年は選挙もあり、忙しい師走になりそうです。
1970年中頃、バブルの始まる数年前でありました。丁度高度成長期も後半を迎え日本中が活気に沸いていたような気がします。
私は社会人になって二年目を迎えた頃、西新宿が開発をされ、沢山の高層ビルが立ち並び始めていました。その中で上から見ると三角のビルがあり、その一階には沢山の宝飾店が入り、宝飾専門のフロアとなっておりました。
私は新宿の西口から地下道を通り、私の勤務をしていた会社のギャラリーのある新宿の三角ビルに向かって地下道を歩いていた時です。12月に入り一週間ほどたったその道筋は活気があり、
沢山の人々が行きかっておりましたので少し賑やかになっていた人だまりが目に入っても最初は気にせずにいました。
数歩あるいたところで
『サンタさんが絶対にあるって云っていたもの・・。』
小さな少女(5~6歳だったと思います)が大きな声で叫んでおり、傍らにはそのおばあさんと思わしき人がうずくまっておりました。
数人の人だまりはどうしたものかと戸惑っていたいるようでした。その時に一人の紳士が
『それじゃあ、私が連れて行ってあげましょうか?多分その先にある三角ビルの事だと思います。』
とうずくまっているおばあさんに尋ねていました。
事情が解らない私は
『どうしたんですか?』
と声をかけると、どうやらおばあさんと少女は地方から出てきて新宿にあると聞いて来た《ダイヤモンドのクリスマスツリー》を探しに来たけれど、おばあさんは歩き疲れたのと軽いめまいを起こしていたようです。
『実は孫がテレビでサンタさんがダイヤモンドのクリスマスツリーが此処にあると言っていたのでどうしても見に行きたいと言うので連れてきたんですが一寸体の調子が悪くて…。』
とおばあさんは一寸つらそうに告げてきました。
傍らにいた紳士は
『多分三角ビルに入っているジュエリー街にあるクリスマスツリーじゃないかと思っておばあさんに此処で休んで頂いて、この子を私が連れて行ってやろうかと思っていたところです。』
紳士は優しそうな顔で話してくれました。
『それじゃあ、私がこれから行くところですから私が連れて行ってあげましょうか?』
と言うと
少女は嬉しそうな顔をして
『ホント?』
『多分、仕事はすぐ終わるから、またここに連れてきてあげるよ』
それから少しの会話が紳士やおばあさんとあり、私が連れていく事になりました。
道すがら
『そんなにダイヤモンドのクリスマスツリーが見たいの?』
と少女に尋ねると
『クリスマスツリーのところに行くとお母さんに会えるの。』
『どういうこと?』
*長いお話なので次に続きます。
1970年中頃、バブルの始まる数年前でありました。丁度高度成長期も後半を迎え日本中が活気に沸いていたような気がします。
私は社会人になって二年目を迎えた頃、西新宿が開発をされ、沢山の高層ビルが立ち並び始めていました。その中で上から見ると三角のビルがあり、その一階には沢山の宝飾店が入り、宝飾専門のフロアとなっておりました。
私は新宿の西口から地下道を通り、私の勤務をしていた会社のギャラリーのある新宿の三角ビルに向かって地下道を歩いていた時です。12月に入り一週間ほどたったその道筋は活気があり、
沢山の人々が行きかっておりましたので少し賑やかになっていた人だまりが目に入っても最初は気にせずにいました。
数歩あるいたところで
『サンタさんが絶対にあるって云っていたもの・・。』
小さな少女(5~6歳だったと思います)が大きな声で叫んでおり、傍らにはそのおばあさんと思わしき人がうずくまっておりました。
数人の人だまりはどうしたものかと戸惑っていたいるようでした。その時に一人の紳士が
『それじゃあ、私が連れて行ってあげましょうか?多分その先にある三角ビルの事だと思います。』
とうずくまっているおばあさんに尋ねていました。
事情が解らない私は
『どうしたんですか?』
と声をかけると、どうやらおばあさんと少女は地方から出てきて新宿にあると聞いて来た《ダイヤモンドのクリスマスツリー》を探しに来たけれど、おばあさんは歩き疲れたのと軽いめまいを起こしていたようです。
『実は孫がテレビでサンタさんがダイヤモンドのクリスマスツリーが此処にあると言っていたのでどうしても見に行きたいと言うので連れてきたんですが一寸体の調子が悪くて…。』
とおばあさんは一寸つらそうに告げてきました。
傍らにいた紳士は
『多分三角ビルに入っているジュエリー街にあるクリスマスツリーじゃないかと思っておばあさんに此処で休んで頂いて、この子を私が連れて行ってやろうかと思っていたところです。』
紳士は優しそうな顔で話してくれました。
『それじゃあ、私がこれから行くところですから私が連れて行ってあげましょうか?』
と言うと
少女は嬉しそうな顔をして
『ホント?』
『多分、仕事はすぐ終わるから、またここに連れてきてあげるよ』
それから少しの会話が紳士やおばあさんとあり、私が連れていく事になりました。
道すがら
『そんなにダイヤモンドのクリスマスツリーが見たいの?』
と少女に尋ねると
『クリスマスツリーのところに行くとお母さんに会えるの。』
『どういうこと?』
*長いお話なので次に続きます。
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