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2015年10月12日月曜日

貧乏と欲望⁉

 昨日TVを見ていたら元ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカ氏の特集を目にしました。何気に他の事をやりながら見ていたのですが、ある言葉をきっかけに目を凝らすこととなりました。

 その言葉とは
『人間は物を造りそしてそれを壊し、また造って売って、壊して進化をしていると思っている。そしてそれを手に入れるべく、時間を費やしてお金を稼ぎ、そして人生を終える。もっと時間を大切にすべきだ。』
と話し、更に日本人にも言及し、
『日本人はかつて、物を大事にし、事足りて十分という生活をしていたはずだ。そんな日本人が私は好きだった。』
とも述べたいました。

 耳に痛い話だと思いながら、彼を有名にしたリオデジャネイロでの国際会議での演説が頭に浮かびました。
『貧乏とは、物が無い事ではない。物をもっと欲しがる心だ。』

 彼の給料の90%は恵まれない人々に寄付をし、残りの日本円で10万円ほどのお金で大統領時代は過ごしていたそうです。そして、愛車は中古のVWで自らが運転をして、大統領府に通っていたそうです。

 日本の政治家と称している人々にも少しは見習ってほしいものです。しかし、現代は確かに消費文化であり、生産したものを壊し、また造りといった社会の中で『お金は天下の回りもの』、お金持ちがお金を稼げばいずれ他の人にも回ってくるといった政治姿勢で臨む現代日本であります。

 人間には欲望があり、物を望み、そこに進化があることは事実であろうし、清廉な気持ちを持った人間もいないわけではないであろうとは思います。人間は弱く、不十分な生き物であろうとも思います。

 しかし、心の置き方によってはお金が有り、使えることが裕福であることではないという事もあります。ムヒカ氏が言っている事がなぜ人々に響くのでしょう。自分には出来ないけれど誰かにそれを望み、その事が本当は正しいと思っているところがあるのではないでしょうか。

 物を大事にすることや、事足りるといった心の持ち方が目新しいものは創り出さないかもしれないけれど心が豊かになるという事ではないだろうか。

 ダイヤモンドの話をする時によく私自身は耐久性の話をします。壊れないことや長く持つこと、そして変わらないことも大事な価値であるということを・・。

 一見、贅沢品のように見えるダイヤモンドが前述の話と違和感のある話として聞こえるかもしれません。しかし、基本は心の豊かさであり、何世代にもわたり、もしかしたら人類が終わるまで受け継がれていくものだとして考えたらどうだろうか。決して矛盾のある話ではないと思います。

 人間の体は口から食した動物や植物といったものを必要な栄養素だけ体に取り入れ、あとは排泄されます。体は便利なもので口から入れた食べ物を体の中でタンパク質だとか、炭水化物だとか他の栄養素に変え、取り入れる仕組みを持って進化をしてきました。しかし、必要以上のものを取り入れるようになると病気にかかり、やがて絶えていきます。

 人間何ごとも過多になるといけないのかもしれません。改めてホセ・ムヒカ元ウルグアイ大統領の言葉に耳を傾けるべきではないかと感じたものです。
 http://ameblo.jp/diamonrow

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