ページビューの合計

2015年3月12日木曜日

潮目⁉

 前回は時間が無く、途中になりましたがダイヤモンド取引所での潮目の感じを具体的に言うとダイヤモンドの研磨の多くを海外で行うようになったイスラエルの各社は直接の取引を他の国と行う事も多くなり、実質的には以前よりダイヤモンドの集荷状況が少なくなり、ブローカーの存在も必然性が低くなってきたといって良いでしょう。

 以前であれば、研磨上がりもバイヤーもここに集中をしておりましたので、物凄い活気を感じたものです。それから景気も悪くなり品物があってもバイヤーが少なくなり、また、アジアの多くのバイヤーは近くで尚且つ価格も安く感じるインドに足を運ぶことが多くなりました。

 その上でダイヤモンドの研磨も海外でのものが多くなると必然的に品物も少なくなり、其々のブローカーのチャンスも少なくなるわけです。特に熟年のブローカーに関していえば、過去の栄光(一日多い時で200万から300万円の収入)がある訳ですから当然、若いブローカーより、落ち込んでいる姿が痛々しく見えます。多くの買い付け事務所も同じことが言えます。

 特に日本人のバブルを経験していないバイヤーたちは殆どが既にソーティンググレードが付いている物を買っていましたから、実質的にはダイヤモンドを分かって仕事をしていた訳ではないのでほとんどの場合国内での『市』と呼ばれる仲間内のソーティング付ダイヤモンドの売買に携わっており、やはり仲間内に売買しているので大した利益も生まれずにいるでしょう。

 ダイヤモンドは今、通貨化している事は毎度書いている通りですが、研磨代の安いといわれていたインドやアフリカにおいても、もう工賃が下がることはなくなっていますから、ますます、付加価値を含まない実質的価値として流通することになるでしょう。

 特に原石が上がっていてもファンシーカットは価格が抑えられ続けてきましたから今後はファンシーカットの価格に注視すべきでしょう。そしてそれらのところはイスラエルが得意としているところですからそれを踏まえて考えると解りやすいかもしれません。

 また、以前にも書きましたが中国におけるジンバブエの原石の動きにも注目すべき時が来たような気がします。中国国内の汚職対策の締め付けが厳しくなるほど中国国内での大粒ダイヤモンドの動きが悪くなり、それらのダイヤモンドの行き先にも注目をすべきなのでしょう。何にしても悪行善行問わず、中国という国は世界の色々な部分で影響を与えます。

 善行が他の国に影響を与える国は多くありますが、悪行の影響も大きいとはいやはや中国という国の体質を現わしており、日本ではあまり報道をされていない中国の悪行も欧米諸国の報道では最近特に目につきます。日本の報道は何に気を使っているのかと勘繰りたくもなります。

 いずれにしても今後もダイヤモンドの価格には目の離せません。但し、小さいサイズに関しては今後しばらく下落をする可能性があります。これら一般向けのダイヤモンドはブライダルをはじめ需要が減っています。業界の変貌がマイナスに起きていた時期が長く続きました。今後の機会を生かせるところが残っていくのでしょう。

 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿