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2012年12月29日土曜日

ダイヤモンドと私!?

 2012年も間もなく終わろうとしていますが、今年一年を振り返ると展示会にも参加をし、ダイヤモンドでのランチショーを行いと小生の試みとしては色々と手掛けた年ではありました。

 永年ダイヤモンド・ディラーとして過ごして小生は多くの人と同時に関わり合う事は苦手な事としてきました。余程話が合う方ではないと進んでは口を聞く方ではないので、初めての方に声をかけてキッカケを作る事は非常に難しい事としておりました。

 先日、友人と飲みながら話をしていて、

『お互い、人からは良く見られない方だよね。マア、理解をしてもらおうという努力もしてこなかったしね』

と会話をし、最近書き続けているこのブログの話になり

『語り続ける必要のあるブログなんかをよくやっているね』

と言われました。

 実はお互い、自分の信じた行動が人から理解されるかされないかではなく、自分が納得できるかどうかが重要だし、人の見方は其々だから理解をしてもらうという努力は意味がないと・・。常々話しあっています。

 人の評価ではなくダイヤモンドを相手にしてきた我々はディーリングしたダイヤモンドが理解をされればそれで良いと考えていなのです。

 しかし、自身の事はそれで良いのですが、ビジネスというのは扱っている物を理解してもらう努力をしてなんぼの世界ですから、私達の考え方は哲学という意味では良いのですがビジネスと考えると合理性に欠けると思います。

 そんな当り前の事を気がつく事が出来たのは消費者と繋がりが出来たからだと思います。それはプロだけを相手にしてきた時とは違い新鮮でもありました。それゆえにブログは小生にとっては重要な役割をしているのです。

 ダイヤモンドという何とも理解に苦しむ物は、実は説明をする物ではなく感じて頂くものですからその機会とその状況までを準備してあげる事が今の小生の仕事なのだと考えています。4Cを幾ら説明をしても4Cの意味をまともに知らなければその説明はあまり役には立たないのです。

 ダイヤモンドには過去にも色々と小生は助けてもらいました。そして今年もまた新たなジャンルへと誘ってくれました。それは色々な人との出逢いを始め、色々な機会を与えられさらにダイヤモンドの神秘を改めて感じさせてもらいました。

 友人とはしこたま飲みながらのダイヤモンドの話は3時間にも及び、それが久しぶりの友人との会話を盛り上げてくれました。

 さて、来年は何処へダイヤモンドは小生を誘ってくれるのでしょうか?愉しみです。
皆さんも良いお年をお迎えください。

合掌

2012年12月26日水曜日

ダイヤモンド!?

 クリスマスも終わり、いよいよ辰年とお別れを告げ巳年を迎える訳ですが、今年一年皆さまはどうでしたか?

 今年も一年ダイヤモンドで始まり、ダイヤモンドで締めくくりですが、今年は色々とダイヤモンドそのものについて考えました。つまり、平成の今ダイヤモンドは単なる贅沢品と捉えられている事を憂慮し、どの様に説明をしたらよいのかも紆余曲折がありました。

 結論から言いますと、大きく捉えたダイヤモンドは命を救い、生活を助け、人生を継続させる力がある事は歴史が証明をしています。その中でより現代に向いたダイヤモンドの役割は何だろうか?・・・・・と考えた時にポジティブという言葉が頭に浮かびました。

 この一年ダイヤモンドを手に入れた人々の反応は《幸運》でした。これは大げさではなく、どの様な場面で、どのような思いで手に入れたかという事にもよりますが、少なくても私の周りでの御話だけで表現すると・・・《嬉しい》という言葉が多く聞かれました。

 ダイヤモンドは贅沢品ではなく《宝物》である事の認識を持つ事が、気持ちをポジティブにし、また気持ちを潤してくれるという事でしょう。

 最近の若者はダイヤモンドに興味を持たないとよく言われますが、そんなことはありません。上手く伝えられていないだけだと思います。提供側の説明や表現方法によっては物すごく興味を示します。

 ダイヤモンドという言葉はレベルの高さや、きれいな物の冠としてよく使われています。それはDNAとは言いませんが人々の心の中に刻み込まれている言葉としてあるからだと思います。

 ダイヤモンドと心をいかに融合させるか?この事によりダイヤモンドは贅沢品ではなく、心の必需品としてもう一段存在が上がるのではないかと考えています。そんな一年でした。

 思いつくままに綴ってみました。

 

2012年12月24日月曜日

ダイヤモンド・イブ!?

 今日はクリスマス・イブです。皆さんもパーティーだったり、教会でのミサだったりと色々なクリスマス・イブを予定、または予定がないという方もいて様々だと思います。

 イブという言葉は《前夜》という意味ですが、昨今ではクリスマス以外でも使う事が多くなってきていますよね。前夜という言葉は何かワクワクさせる響きと厳粛な感じと不思議な感じをさせてくれます。(私だけかもしれませんが)

 昨今は、不景気も重なり業界的にもあまりよい話は聞きませんが、ある知人がこのように言っていました。

 『日本では本当の意味でのダイヤモンドビジネスは育たないと思っていたけれど、最近の景気のおかげでそうでもないかもしれないと思っているんだよね』

 この知人とは私の師匠でもあり、日本で初めて海外でGIA(米国宝石学会)とFGA(英国宝石学会)の資格を取得された方でダイヤモンドに関しては本来の見識をお持ちの方と思っています。

 彼はシンジケートとGIAがある間はダイヤモンドビジネスに将来はないと断言をして30年ほど前にこの業界を去りましたが、数年前から再びこのビジネスに従事をするようになったそうです。

 確かに、私も約40年もの間携わってきたビジネスですがここ30年ほどのこの業種はひどいものでした。ミレニアムダイヤモンドを始め、シンジケートの悪行を始め、鑑定機関のかき回しとおよそダイヤモンドを利用した悪態が、一部の経験のない業者を翻弄し続けて来ました。

 最近ではシンジケートの関与も20%程度と多業者がダイヤモンドを供給する比率も多くなり。より公平な価格が設定されるようになりました。この結果、市場が価格を決めるので誰かの一方的なコントロールの側面がなくなり、公明になってきました。

 勿論、グレードを始め第三者が関与することによりその差というものはまだまだありますが、それは判断する人間のプロとしての見識が多くの要素となる訳です。その結果、ダイヤモンドは財産保全の一環としての側面を持ち、この事が新たなビジネスの場面を用意してくれるという事になるのです。

 私の知人もそこに目を付け、既に数人の資産家を相手にそのビジネスを始めているとのことです。

 一方で、それとは真逆のダイヤモンドビジネスとして情緒的ビジネスも小売面では展開をされはじめて来ているような気がします。これはダイヤモンドの事をどれだけ知っているかという条件が付きますが、ダイヤモンドの本来の特性を表現できる手法と知識が小売りを変えていきます。

 4Cをのグレード表示に頼った売り方は必ずしも、ダイヤモンドを表わしている訳ではない事は以前から申してきていますが、それ以前にここ1,2年の展示会を始め小売りのセミナーや講演で気がつく事があります。それは、取り扱っている人々が必ずしもダイヤモンドを好きではないという事です。

 勿論それは本来のダイヤモンドを知らないからにほかなりません。そんな訳ですからダイヤモンドを売る事が難しくなってくる訳です。そんな中、必ずしも4Cに頼らずに販売を心がけている人たちが現れてきたのです。最初はびっくりしましたが、現状の売る事の難しさから勉強することにより得た結論がグレードに頼らない販売方法のようです。

 いずれにしても、何かが変わり始めています。前記した二つの要因のロジックがはっきりしてくることにより、新たなダイヤモンドビジネスが生まれてくるような予感がします。

 そう、《前夜》の感じが今しているのです。楽しみです。

2012年12月21日金曜日

ダイヤモンドと信用!?

 ダイヤモンドの販売の為のツールであるグレーディングリポートが販売時の信用の裏付けのように誤解をされ始めてからもう三十年以上が立つかもしれない。この間に何度となくグレードに対しての問題が特定の業者間と鑑定機関の間で起こされてきました。

 特定の業者のダイヤモンドに対してだけ実質的にグレードを上げるというやり方で、販売者が如何にもグレードの良い物を安く販売をしているかのように装うという、商品そのものの価値の根幹を揺るがせかねない事が平然と行われてきた事は最近でさえ起きておりました。

 これらの問題は本来の価値とは関係のない(全くではないが)物を、如何にも消費者目線に立っているかのような、まやかしから発生しています。つまり、最初は経験のない宝飾店がダイヤモンドの販売や仕入れを行うに当たって目安が欲しかったところから始まっています。

 戦後の宝飾店の多くは時計店から兼業で始まり、多くの時計店は時計メーカーが始めたダイヤモンドを扱い始めるにあたって、最初はノーブランドのダイヤモンドを並列陳列をし、かってきままにダイヤモンドの値段を付けておりましたが、メーカーがダイヤモンドをブランド化し、ナショナルプライスを設定するにあたり4Cグレードを採用し、価格差を表示するようになると、それぞれでつけていた価格に対する説明も必要になってきたのです。

 鑑定機関はそんなところから台頭する訳ですが、以前は其々が独自で行っていたグレード表示をメーカーも簡略化を前提に鑑定機関に依頼をするようになりました。ここからが多くの問題が発生する要因が生まれてきたのです。

 鑑定機関もビジネスですから、大量に依頼をするところのグレードは要請によっては甘く見る事もあり、それが市場に混乱を起こしておりました。それは本来本人達もグレードはさしたる大きな問題でもないと考えていたからでしょう。しかし、販売市場は素人の集まりですからグレードを使った価格競争が起こるようになり、本来の趣旨とは違う方向にグレードは動き始めたのです。

 経緯はこれくらいにしますが、本来は販売するお店の信用でダイヤモンドというものは販売するものでそれは何より、消費者がよく解っています。つまり、ブランドや有名店で買うダイヤモンドは高額であっても購入するのはその店に対する信用があるからです。

 一方で安価で販売する所からは安く買っているにもかかわらずグレーディングレポートや鑑別書の要求をされます。それはやはり信用がないからにほかなりません。

 ダイヤモンドそのもに対しては信用があるのですが、販売者に対しての信用がない為に消費者は疑心暗鬼になっています。宝石店がもっと勉強をするか止めるかの選択を行わないといずれダイヤモンドの信用その物が揺るがされかねないような気がします。

2012年12月19日水曜日

ダイヤモンドの販売。

 昨日、取引先の社長と話している中で最近の販売に悩んでいるという相談を受けましたが、その内容というのは

『商品量やデザインを以前より豊富にして見たけれど、何の効果もない』

というものでした。つまり、デザインや量ではないのではと悩んでいる訳です。

 特にダイヤモンドに言及をしてお話しをなさっていたので、自らの経験をお話しさせて頂きました。現在の状況下で贅沢品と思われているダイヤモンドジュエリーの選択値を増やしたからといって、それが販売にイコールつながるという事は難しいと考えています。

 ここ二、三年ルースでの販売を心がけている私としては、逆に形ある物の販売は難しいと考えていますのでお気持ちはすごく理解できます。

 デザインのあるものは『似合う、似合わない』『好き、嫌い』といったネガティブな選択値もあって選びますが、今の社会状況でいえばお客様からはまずネガティブな言葉から出て来ます。

 一方、ルース(裸石)は手のひらに乗せてあげて

『どうですか?綺麗でしょ?』

といった問い掛けに対して

『汚いわ』とか『そうでもないわ』といったネガティブな発言はまず出て来ません。

 ビジネスの基本として相手が価値を感じていないほど難しい事はありません。つまり、ポジティブな精神状態から物を見てもらうのと、ネガティブな状態から会話が始まるのでは雲泥の差があります。

 その後の会話にしても『美しい』という価値観を共有しながら、ダイヤモンドを中心にお話しを進めていっても、なんら拒否反応は出て来ません。後はお客様が興味を持たれれば買えるか買えないかというだけの話です。何としても欲しくなったお客様はこちらに条件を提示してくる事がほとんどです。つまり、支払とかお値段とか・・・・。

 現代においてデザインとかグレーディングレポートといった難しい販売方法をとるということは現実的ではなく、まずはお客様にポジティブにものを見てもらう事が大事なのです。

 お客様にとって自らの価値観ではないデザインや理解のできないグレードというのはむしろ、面倒な購買方法なのです。デザインされているジュエリーに関してはまず素材のダイヤモンドを見る事はありません。裸石であればダイヤモンドそのものを見て自分の判断をしていますから、購入動機としてはハードルが下がるのだと思います。

 販売する方達も自らも購入する立場に立ってみてください。理解が出来ない説明された価値で物を選びますか?そんなことはないと思います。

 売る側の都合で出来たのがグレーディングシステムです。決して購入側の利益を前提にした物や理解がしやすいようにしたものではありません。素人がすぐ販売を出来るように販売側にも購入側にも何となくわかったような気にさせるだけのシステムです。

 本当のプロの販売方法は必ずしも知識ではなく、購入者側に立って理解がしやすいように表現をする事です。前述の社長の考え方は手前味噌と言っては怒られるかもしれませんが、販売者側の都合に立った売り方であり、何処に何があるかも解らないような量の並べ方は決して消費者は喜んではいません。

 我らが職業はディスカウント量販店のような売り方は決して似合いません。興味を持って頂いた物をじっくりと見て頂いて購入意欲をまず持ってもらう事が大事なのです。

 裸石の販売においても石を重要視して販売ですから、製品に加工をするにしてもそれほど難しくはないシンプルなものが多くなります。それゆえ、その後の面倒も思っているほどはないのです。

2012年12月18日火曜日

 ダイヤモンドの購買好機!?

 自民党が勝利し、安倍政権誕生の運びと鳴りそうですが、それに伴い円安、株高に向かっています。
 以前にも書いてありますが、ダイヤモンドが値上がりする要因にはいくつかの要因がありますが、全体のダイヤモンドが値上がりするのは勿論景気動向が良い時ですが、大きめのダイヤモンドの値上がりに関しては(ジュエリーの素材以外のもの)経済状況が悪いという条件が加味されます。

 つまり、お金の行き所としての落ち着き場所という面があり、特に大きめの特殊性の高いダイヤモンドほど値が上がります。勿論これは一部のお金持ちに対しての情報になりますが・・・。

 その中で唯一ダイヤモンドの値が下がる要因として、消費国の貨幣価値が高いという事になります。そういった意味では日本では歴史的にもあり得ない状況が続いてきました。

 つまり、景気が悪いのに貨幣価値が高いという事です。普通は考えられないのですが、他国の不況がより深刻という事になるのでしょう。

 そんな中で我が国のダイヤモンドはリユースのダイヤモンドを始め、市場ではとても安く流通をしており、多くの外国人バイヤーが日本からダイヤモンドを求めて輸出をするという事で漁夫の利を得てきました。

 さらには円高もあり、輸入されるダイヤモンドに関しても非常に手ごろな価格で手に入っておりました。そこで今回の円安誘導、及び、株価高よ言うのは何時までも続くのかは解りませんがもしこのままの状況が続くのであれば、まさに今が歴史上ダイヤモンドを手に入れる好機の最後の状況に近づいているのかもしれません。

 円安が進むと現在国内で集められているダイヤモンドはもっと高値で取引がされることになります。ダイヤモンドをいずれ手に入れたいと思っている御仁は是非今の好機を逃さずにおきたいものです。

 何時も言いますが美しい限り、大きめのダイヤモンドです。

2012年12月17日月曜日

価値ある代価か?

 昨今のクリスマス商戦や歳末商戦のごとく、あまりの盛り上がりもなく選挙戦が幕を閉じましたが、この三年三カ月の価値という事を考えると前選挙の時に民主党に投票をした身としては代価が高くついたような気がしてならない。

 今度も民主党に対するNOが投票率の低さから自民党が圧勝をする形で幕を閉じた訳ですが、この投票率の低さの代償もやはり高くつくような気がしてならない。

 何故、若者は将来の自分達の為の選挙を無視したのか?その上で将来が不安という理屈が成り立たない事が理解できているのだろうか・・。

 今回の選挙ほど将来を前提とした選挙はなかったのではないかと考えています。年金や将来の国の在り方や経済成長といった内容は今後のためであり、決して現在のお年寄りの為の御題目ではありません。

 いずれにしても、現代のような切迫した精神状況に陥っている時には、其々の行動対象に価値を定め、その代価としてふさわしいかどうかを見定める事が必要だと思います。時代の良い時であれば代価をシビアに計る必要はないかもしれませんが、今は違います。

 価値というのは其々によって違う事は理解していても、皆に共通した価値は理解できる人によって違います。つまり、共通した価値であっても知識や理解力経験によって見えるか、見えないかという事があるという事です。

 ユダヤ人の多くは情報を価値と捉える事が多くありますが、本当は情報により価値ある物を理解できるのであって、情報はその為のジョイントでしかありません。

 現代のダイヤモンドビジネスにおいてもこの情報量が価値ある物に接する事が出来るかどうかを分けています。情報を持っている人間は間違いなく利益をあげているし、今後何で利益が上がるかを知っています。

 投票率が低いという事は情報を持とうとした投票者があまりにも少なかったということにもなるでしょうから、そこから得る利益はあまりにも少ないと言えるでしょう。つまりは今後の少なくても四年間は国民が得る利益はそれほど多くはない事を示しているような気がします。

2012年12月14日金曜日

選ばれしダイヤモンド!?

 間もなく選挙ですが、みなさんは何を目安の候補者を選びますか?

 長い間、取引所でダイヤモンドのセレクションをしていて、感じていた事は同じようなグレードのダイヤモンドのロットであれ、メランジのロットであれ、必ず目に飛び込んでくる魅力のあるダイヤモンドがあるという事です。

 多い時には数千、少ない時でも数十個のロットを検品し、オーダーに合わせたダイヤモンドをセレクトするのですが大きな括りで言えば同じような内容の品質で、それこそ4Cに合わせるだけであれば、経験があればそれほど難しい作業ではないと考えます。

 しかし、ビジネスとしてオーダーの仕分けだけであれば日々漫然とした業務として終わるのですが、どうしてもそれらのロットの中にきらりと光る物が混じっているとオーダーとは違っていてもついつい手が出てしまいます。

 それは何時も書いている事ですが『ライフ』が強いダイヤモンドなのです。沢山の同じようなダイヤモンドですがその中に間々こちらにアピールをしてくる石があるのです。

 それらの石に出会うのもやはり感性なのかもしれませんが、長いビジネスの間で唯一覚えた事は人の創った基準ではなく、自らの感性に従った方が結果的に良い物を手に入れる事が出来るという事です。

 時々、市場から買い付けられたダイヤモンドの検品を依頼される事がありますが、往々にしてそれらのダイヤモンドは手放されるべくして、手放されています。つまり、石そのものに魅力がないのです。ダイヤモンドというだけで選ばれて、ダイヤモンドというだけで販売をされた石は単なる石なんだという事を感じさせられます。

 今は自身の在庫だけの買付でもあるので、自身が感じたアピール力のあるダイヤモンドだけを取り扱うようにしています。そこには決して市場の4Cとは伴わない魅力のあり、個性のあるダイヤモンド達がいます。

 選挙ですが、単なるスローガンだけではなく実質社会に貢献をしてくれるような候補者を選びたいものですね。自らの利益という目先だけではなく、社会に貢献できる人かどうかを基準にしたいものです。二度と3年半前の過ちを起こしてはいけません。

 必ず、自ら光を放っている人がいます。投票に行きましょう。

ダイヤモンドの貢献!?

 彼のドラッカー氏は

『ビジネスの基本はいかに社会に対して貢献するかである』

と言っていますが確かに社会貢献の出来ないビジネスは成り立たないし、貢献していても役割が終わると同時に新たな貢献の形が出来ない限り消滅してしまいます。

 さてと、ダイヤモンドの話ですが『ダイヤモンドは社会への貢献はしているのか?』という事ですが
逆に言うと貢献しているはずなので今だに残っており、期間だけで言えば最も貢献をしているビジネスという事になります。

 それではどのような貢献なのかというとやはり情緒的というか精神的貢献なのではないかと思います。ダイヤモンドという物は扱っている販売員にしても業界人にしてもどれくらいそれを意識している人がいるのかというと疑問であります。

 それでは何故取り扱っている人々が理解していないもののビジネスが成り立っているのかというと、ダイヤモンドそのものに貢献をする力があるという事でそのビジネスそのものの貢献でないと考えています。

 つまり、多くのビジネスは開発、研究等のプロセスがあり、結果社会に貢献できる物を生み出していきビジネスとして社会に受け入れられる事により成り立っていきます。しかし、ダイヤモンドビジネスという物はダイヤモンドそのものが価値として社会貢献をしているという前提で考えると携わる人間には努力が必要ないのです。

 言い方がきつくなったかも知れませんが、おそらく、多くのジュエリー業者は『我々も努力をしている』というと思いますが、確かに努力はしていると思いますが他の業種は多分もっと努力をしているのだと思います。

 ダイヤモンドが社会に何らかの貢献をしている事は歴史的事実として考えたならば、扱う人々はそのダイヤモンドの貢献価値を損なわないようにする事が大きな役目になるのではないでしょう。

 4Cという道具を盾にし、価格競争をしてきたものは全くその逆をやってきたのですから,そこに携わる資格は無く、居場所も今は無くなっているのでしょう。決して景気のせいだけではない事に気がついた人は決して苦しんではいません。むしろチャンスと考えています。

 人の為、社会の為に貢献するダイヤモンドのお手伝いをするだけで上昇に向かう事になると思います。

 それではどの様なお手伝いをするのかというと、実際に値引き販売を行っている人々もダイヤモンドの魅力には気づいているはずです。その美しさ、魅力を自分なりに表現をする努力をし、安易な方法に逃げない事です。

 ダヤモンドが社会に貢献をしていることは歴史的事実が証明をしています。あとは扱う者の姿勢だけです。

2012年12月12日水曜日

グリーンダイヤモンド。

最近、手に入れたグリーンダイヤモンド照明の下に置いておくとブルーに見えます。
 
とある展示会場にて

『このブルーダイヤモンド綺麗ですねェ。』

と話しかけられ

『実はこれ、ファンシーグリーンなんですよ』

『そうなんですか!?』

とちょっとびっくりなさっておりました。

『このような会場ですと黄色の照明も多いので干渉してブルーに見えているんです』

と説明すると

『へえ~、それでお安いんですね。』

『決してお安い訳ではなく適正な利益は頂いております。』

『正直な方ですね』
とおほめの言葉

 実際に展示会場の照明は必ずしもダイヤモンドの魅力を反映させたものではない事が多いのも事実で、ただ光らせればよいという照明がほとんどです。ダイヤモンドに詳しい方ならよく解ると思いますが、ただ光るだけなら人造石も含めて他にもあります。

 ダイヤモンドはやはり日中の自然光で魅力のある物が多く、色合いやダイヤモンドそのものの石なりとでも言うのでしょうか。

 今回のグリーンダイヤモンドを会場の外の光でご覧に入れると、さらに驚かれ

『本当にグリーンですね。でもきれいですね。』

 今のダイヤモンドの魅了された紳士はすぐに購入を決められ、後日身につける方法を検討したいと述べられていました。

 環境により見え方の違う事もダイヤモンドの魅力の一つです。ダイヤモンドの色々な顔を皆さんにお見せするのも私達の仕事の一つでしょうね。

2012年12月11日火曜日

今日のダイヤモンドジュエリー!?

 私の好きな言葉というか肝に銘じている言葉に

『今日は昨日の明日、今日は明日の昨日』

という当たり前のような言葉があります。

 今の現実に満足をしていないという事は過去のすごし方に問題があり、将来が不安という事は今の状況対して納得がいっていないという事です。今日の社会の在り様そのものを表していると言っても良いのでしょう。

 現在のダイヤモンドジュエリーに関しては決して状況が良いとはいえないのですが、景気のせいだけではないと思っています。過去のダイヤモンドジュエリーの販売方法を省みてみてください。

 ビジネスとは単純に言えば、価値を換金する仕組みと言えます。つまり、段階的に言えば

1.お金を払ってもいらない。(逆から見れば持ち帰ることも価値)
2.お金を払いたくない。
3.お金を払ってまでいらない。(価値はある程度認めるが支払いまでは)
4.お金を払っても良いが、そこまでは出したくない。
5.お金を妥当に払いたい価値。
6.お金を余分に払っても欲しい。

つまり、4.5.6に関してはビジネスといえますが、どの部分の価値として自らのビジネスを考えるかという事ですが・・・。

 ダイヤモンドジュエリーに関して言えば5ないし6でなければならない価値をビジネスにしなければならないものです。過去のこのビジネスに関してはどうであったのだろうか?

 4番のビジネスに誘導した部分があったのではないだろうか?売り方や商品の製作の仕方としてはいかに安く仕上げ、安く感じるようなニュアンスを与え続けたのではないでしょうか。

 価値を削りながら販売をする方法は本来のプロがする仕事ではありません。プロというのはスポーツ選手であれ、我々であれ最高のパーフォーマンすを見せる事により価値を高め消費者に満足を与え続けるものです。

 過去が間違っていたのです。現在の状況は明らかに過去の間違いを改め、将来に同じ間違いをしないように心掛ける時期なのではないでしょうか。

 自戒の念を込めダイヤモンドジュエリーの価値を高める努力を今すべきなのではないでしょうか。
価値を高めることこそがビジネスの第一段階なのだと考えます。その為には売る人間の価値を高める事が最も大事な事と捉えています。

 ダイヤモンドは何ら変わりません。価値を変えたのはそれを扱っている人間です。また変える事が出来るのもそれを扱っている人間です。価値を変えた事により不調に甘んじています。

 価値あるジュエリーを作り、販売することで今日を過ごす事が将来のビジネスの復活につながると考えています。

2012年12月9日日曜日

競売ダイヤモンドのその後。

 先日、話題になった国税局の競売のダイヤモンドの落札が不動産を除く最高価格のでも落札と話題になりました。

 国内の業者が落札したその価格は当初の業界での落札価格をはるかに上回る金額になり、一般の方達の話題にもかなりなり、色々な方達から質問をされる事が多くありました。

 一番多くの質問は
『落札価格は妥当なんですか?』
『誰が落札したんですか?』

といった物が多く、金額で言えば『妥当』というより良い買い物だったと言えるでしょう。国税の競売という事を考えると多少高く感じますが、世界の市場という事を考えるとかなり良い買い物だったと思います。

 10CTSアップのこの手のダイヤモンドは世界中で不足をしており、お金の逃げどころとして注目を浴びております。海外でのオークションであればすぐにでも落札価格の20%アップでの価格では落札されると思われます。

 これらの事象がメディアや話題になる事はダイヤモンドの今後にとってプラスになる事として興味を持っておりますが、必要以上のインフレ現象は危険もあり、注視しなければいけない事でもあると思います。

勿論、現状ではインフレを起こすほどの絶対量は市場にはなく実際には価格の上昇は妥当なところで収まっております。絶対量が少ないのに価格の上昇がしないと聞くと不思議に思うかもしれませんが、実際には市場にはあまり出回る事がないので価格がつきにくいといった方が良いかもしれません。

 ほとんどの取引は市場に出回る事もなくカッターから直接クライアントに案内される事が多いので実際には情報としても一部の業者にしか出回らない事になります。

 今回の競売に関して言えば大きなダイヤモンドは財産にもなるし、決して価格が大雑把なものではないという事が周知され、なおかつ百貨店等もきちっとした価格で販売を心がけるようになるかもしれないという事を考えれば、良かったのではないかと思います。

 今後は大粒のダイヤモンドに関して言えば流通利益の考え方も販売店は考えていかなければ消費者に背を向けられるだけではなく、その流れに参画をされる事は許されなくなるかもしれない。

 適正な価格とは理解できる手数料ビジネスになるという事で、ビジネスの利益率を追う販売網が参加をするには考え方を変えるしかないのではないかと思います。

 ジュエリーやブライダル、ブランド品といった付加価値をメインにしたビジネスとダイヤモンドビジネスは根本的に違います。一時、バブルの頃は勘違いをした販売方法が横行しまいたが今の時代は違います。

 今後も競売に大きなダイヤモンドが出てくるほどの数が日本にあるとは思われませんが、業者ではなく一般の方達がもっと参加をしてくるようになるダイヤモンドのマーケットは違ってくるのではないでしょうか。

『誰が落札をしたんですか?』
といった質問には
『業者さんです。』
とだけお答えしておきましょう。

 

クリスマスとダイヤモンド(2)

 やがて、大きくそびえたつビルの前に来るとビル風と師走の厳しい寒さでとてもじゃないけれどビルの大きさに感心している余裕もなく回転扉を勢いよく押し、中へと駆け込んでいきました。

 エントランスの正面には高くそびえたつ、クリスマスツリーがあり、周りには沢山の宝飾店のショーケースを覗き込んでいる人々が笑い声や驚嘆の声をあげており、並べられているジュエリーの豪華さを想像できる華やかさがそこにはありました。

 『さあ、お兄ちゃんはお仕事をしてくれるけど、一人では迷子になっちゃうから一寸待っててくれる?』
と私が少女に告げると少女は自分が想像いしていた場所と違ったのか
 『私もお兄ちゃんと一緒に行く』
と不安げに私の顔を見上げていました。

 『じゃあ一緒に行こうか?』

 『うん。』

気を取り直した少女はニコッと笑いながらついてきました。

 会社のギャラリーの前で
『ここがお仕事の場所だから、一緒に中に入って大人しく待っててね。』

『うん。』

『こんにちは!!』

中に入るとギャラリーの販売スタッフが忙しそうにしながらこちらの方に笑顔を返してくれました。

 『どうしたのその子?』
店長の男性が私の訪ねてきたので事のいきさつを説明したところ

 『でも、そんなことだけでお母さんに会えるの?この子をガッカリさせるんじゃない。』

と心配そうに少女の方を見ながら私に呟くと同時でした。

『アッ!!お母さん。』

少女が思わず大きな声を発したので私の方もその方向を見ると、オープンと同時にギャラリーで働き始めた女性が入口から休憩を終えて入ってくるところでした。

『あらっ、どうしたの高子ちゃん!?』

入ってきた女性は驚きの顔をしながら少女の顔を見ておりました。

『エッツ!!お母さんてこの人なの?』

私は驚いて少女に尋ねると同時にそのスタッフの女性の顔を見ました。

『うん。』

 事情を聴くと離婚をした母親は実家に少女を預けて、東京で働くことを決めてギャラリーで務める事になったとのこと。

 『そうなんだ、奇遇だね』
と店長。

 実は数日前に電話で
『今、お母さんの働いているところには、大きなダイヤモンドのクリスマスツリーがあるんだよって話していたんです』

 『そうか、それでTVで流れていたこのクリスマスツリーの事を見てお母さんに会いたくなったんだね』
と店長がいうと
 
 『うん。』
少女は嬉しそうに皆の顔を見渡していた

 その後、皆で偶然の出来事の話をしながら

『良いクリスマスプレゼントになったね』

と店長が言うと皆の顔がほころんでいた事を思い出します。

 その後何年かしてと言うより何十年かして、たまたまその少女と再会する機会があり、今同じこの業界に努めている事を知りました。

 彼女の言ったこの一言が胸に残ります。
『あの時に見たダイヤモンドの輝きが眼に残っています。忘れられずに今のお仕事をさせてもらっています。』

 当時の三角ビルに飾られていたクリスマスツリーの一番上には10カラットのダイヤモンドが燦然と輝き、何種類もの宝石がそのダイヤモンドを引き立てておりました。(総額が数億円だったと思います)

 当時の日本のエネルギーと賑わいをこの季節になるといつも思い出すとともに、少女とのその縁を今でも不思議に感じ、思わず顔が綻んでしまします。


2012年12月1日土曜日

クリスマスとダイヤモンド!?

 12月に入り今年は選挙もあり、忙しい師走になりそうです。

 1970年中頃、バブルの始まる数年前でありました。丁度高度成長期も後半を迎え日本中が活気に沸いていたような気がします。

 私は社会人になって二年目を迎えた頃、西新宿が開発をされ、沢山の高層ビルが立ち並び始めていました。その中で上から見ると三角のビルがあり、その一階には沢山の宝飾店が入り、宝飾専門のフロアとなっておりました。

 私は新宿の西口から地下道を通り、私の勤務をしていた会社のギャラリーのある新宿の三角ビルに向かって地下道を歩いていた時です。12月に入り一週間ほどたったその道筋は活気があり、
沢山の人々が行きかっておりましたので少し賑やかになっていた人だまりが目に入っても最初は気にせずにいました。
 
 数歩あるいたところで
『サンタさんが絶対にあるって云っていたもの・・。』
小さな少女(5~6歳だったと思います)が大きな声で叫んでおり、傍らにはそのおばあさんと思わしき人がうずくまっておりました。

 数人の人だまりはどうしたものかと戸惑っていたいるようでした。その時に一人の紳士が
『それじゃあ、私が連れて行ってあげましょうか?多分その先にある三角ビルの事だと思います。』
とうずくまっているおばあさんに尋ねていました。

 事情が解らない私は
『どうしたんですか?』
と声をかけると、どうやらおばあさんと少女は地方から出てきて新宿にあると聞いて来た《ダイヤモンドのクリスマスツリー》を探しに来たけれど、おばあさんは歩き疲れたのと軽いめまいを起こしていたようです。

 『実は孫がテレビでサンタさんがダイヤモンドのクリスマスツリーが此処にあると言っていたのでどうしても見に行きたいと言うので連れてきたんですが一寸体の調子が悪くて…。』
とおばあさんは一寸つらそうに告げてきました。

 傍らにいた紳士は
『多分三角ビルに入っているジュエリー街にあるクリスマスツリーじゃないかと思っておばあさんに此処で休んで頂いて、この子を私が連れて行ってやろうかと思っていたところです。』
紳士は優しそうな顔で話してくれました。

 『それじゃあ、私がこれから行くところですから私が連れて行ってあげましょうか?』
と言うと
 少女は嬉しそうな顔をして
『ホント?』
『多分、仕事はすぐ終わるから、またここに連れてきてあげるよ』
それから少しの会話が紳士やおばあさんとあり、私が連れていく事になりました。

 道すがら
『そんなにダイヤモンドのクリスマスツリーが見たいの?』
と少女に尋ねると
『クリスマスツリーのところに行くとお母さんに会えるの。』

『どういうこと?』

*長いお話なので次に続きます。