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2012年11月16日金曜日

ダイヤモンドの誤解。

 1998年頃、最も多くイスラエルを訪問していました。確か、年13回位渡航をしていたと思います。
 
 その頃はまだヨーロッパ経由での入国が多かったのでトランジットをする国でのセキュリティーチェックはイヤになるほど厳しかったのですが、それが嫌でイスラエル行きを止める人がいたほどです。

 小生は忙しさもありイスラエル内でのセキュリティーでは顔見知りになるほどの頻繁さでしたので気にする事はありませんでした。それほどの回数を誇っていたのもあるレベルのダイヤモンドがものすごい人気でその買付の為でした。

 他のほとんどの業者が扱っていなかったレベルのところだったので永遠にオーダーにこたえる事が出来ると考え、注文を受けておりましたがある時からそこの部分だけが価格が上がり、品物も集まりにくくなったのです。多くの注文はこなす事が出来ずに受注残になることになり、結果的には2カ月、3カ月待ちといった納品になってきて、そのうち受注価格での納品は無理となってきたのです。

 ダイヤモンドはやはり有限であり、希少性が価値である事を改めて知り、この企画を止めて頂く事となったのですが、他社より同じような内容のものが出てくるようになり、首をかしげておりました。

 やはり、想像をしていたようにグレードの捏造がその後発覚し、週刊誌問題になり業界の信用も失墜し、全体の売上不振にもつながっていったのです。

 その後も相も変わらずグレードで価格競争をしている販売店を見ると情けなくもなり、その無意味さをどう理解してもらえるのかと考えるのです。自らの首を締めるような販売方法はもうやめにして本来の売り方を身につけるべく勉強し、努力をしてもらいたいものです。

 ダイヤモンド自体は何の変化もしません。それゆえ取り扱う人間のレベルにより価値を表現できるものです。そして、同じグレードが出ていても、それ以外の要素もあっての価格形成です。

 一方的な4Cというグレードを否定するものではありませんが、一般消費者はそれ以外の要素を望んでいる事を忘れてはなりません。

 とりとめもない話ですが、先日、イスラエル軍がパレスチナガザ地区を爆撃し、ハマスの軍事部幹部を殺害したとのニュースに触れ、危険と言われていた頃の事を思い出し、その頃とは少しは変わったかもしれない業界かな?と振り返ると、さほど変わっていない事にガッカリもします。

 ダイヤモンドは不変であり、やはり希少なものです。変化し、有限に見せているのは人心であり、
人の欲望です。

 人心を動かすダイヤモンドは良い意味でも悪い意味でもやはり凄い物なのです。

 そして、私にとっては時を超えて、記憶や資料のスイッチを押してくれるメモリーカードなのです。

 貴女のダイヤモンドは簡単に手に入り、入ったものではないのです。お金があってもそれは手に入らないのです。

 人が誤解の要素を作り、人が誤解し、それが問題を作りだします。

 ダイヤモンドは変わりません。

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