最近、ホースヘッドのカットをしたダイヤモンドを手に入れました。多くのこの種のカットは品質も良くなく小さなものが多いのですが、これは2CTアップのもので品質も上質のものです。
『何故にこのようなカットがあるのですか?』
といった質問をよくされるのですが、基本的にはカッターが原石からの歩留まりを考えて其々の原石に合った形にするのですが、多くの場合は正八面体の原石になりますので上下半分にしてそれからラウンドブリリアントといった通常の形にするのが一般的です。
稀に、平たい原石やおむすび状のものがあります。それらのものはエメラルドカットになったり、ハート型になったり、三角のものになったりと仕上げられていきます。
カッターの話を聞くとダイヤモンドの原石が与えてくれるインプレッションによってその形を決めていくという事をよく聞きますが、このホースネックのダイヤモンドに関しては原石が最初から馬面を想像させたのでしょう。勿論ラウンドや他のカットには向かないと考えたのでしょうが・・。
よくラウンドブリリアントにエクセレントとかヴェリーグッドというのがありますが、最初から良いカットにすれば良いのにという方もいますが、実は事情があります。
ダイヤモンドの多くの原石は先ほども書きましたが正八面体ですがきちっとした形は少なく、やはりそれなりの差があります。そこでカッターは歩留まりを考えます。
つまり、ダイヤモンドというのは重さの台替わり(0.3ct、0.5ct、1ct等)で1ct当たりの値段が変わりますので、もし、カットを多少悪くしても仮に1ctアップになるのであれば、その方が価格が高くなると判断をするのでカットよりも重さをとります。つまり、歩留まりをとる訳です。
その大きな意味でラウンドや当り前にあるカットをするよりもアンユージュアルなカットしした方が価格が伸びるとなればダイヤモンドの与えてくれる印象でその形のカットをする事になります。勿論そういった原石の価値には稀有なので、あまり見掛けることはないし、マーケットに対しても需要がありませんから、珍しいものとなるのです。
しかし、それなりの趣味の方や思い入れのある物語がある方であれば長く子孫に伝えられるものとしてはそれなりの意味があるのではないかと思います。
但し、経済が不況の時にはあまり高価なものになる事は考えられません。
ご興味のある方はご一報を・・・。
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