出身の白人で、出会った当初は勿論ユダヤ人とは思ってもみませんでした。皆さんもご存知かもしれませんが、ユダヤ人にはいろいろな人種がいます。
ユダヤ人と聞いて、一般にイメージされることの一つに「世界のダイヤモンド(宝石)市場を支配している」といった印象があります。(実際には現代においてそれほどではないが)
古代ユダヤ人はヘブライ人とも呼ばれていましたがユダヤ人のヘブライズム(※1)は彼らの子孫に連綿と引き継がれ、またヘレニズム(※2)とともにキリスト教などのヨーロッパ思想に大きな影響を与えてきました。
紀元70年に国を失った彼らはその後、流亡の民となり世界の各地に離散したが、彼らがその土地で新しい考えをもったにせよ、基本的なものの見方や考え方は、受け継がれた宗教を源に時代を超えました。つまり、宗教観を変えない事により2000年の時を超えて彼らは存在したのです。
ユダヤ人とは人種を指す言葉ではなく、ユダヤ教徒を指す(現代のイスラエル法では母親がユダヤ人であることもユダヤ人の条件としている)という意味からも、いかに彼らの拠りどころが宗教に根ざしたものであるかが解ります。
現在、ユダヤ人は約3000万人といわれています。彼らは世界の金融市場に多大な影響力をもち、経済の重要な場面をコントロールしています。宝石や金融に限らず、また学問や芸術も含めさまざまな分野で特出した影響力をもち多くの人材を輩出してきました。その決して多くはない民族である彼らが、なぜそれほどまでの存在力を示すようになったかいえば、それは彼らのおかれてきた歴史的環境や経験と結びついています。
2000年もの間、国をもたず常に異邦人として存在し、歴史上、時に何度もの大がかりな迫害に見舞われながらも淘汰されずに生き延びてこれたのは、彼らがさまざまな分野で秀でた存在力を発揮してきたからである。逆に言えば、生き延びる術は秀でることであったともいえます。彼らの多くは宗教から来る現実性を直視し、本物に携わる事の重要性を教え込まれてきました。それがイコール秀でる事であったのです。
天才といわれる人々の中に多くのユダヤ人がいるのも偶然ではないでしょう。メンデルスゾーン、フロイト、アインシュタイン、ロックフェラーなど、芸術や学問、お金儲けであれ類まれな才能を発揮する。その上、言語への適応能力は他の人種よりも格段に優れています。私の友人たちも例外なく金儲けが上手だし、さまざまな才能を持ち合わせています。
※1 ヘブライズム――古代ヘブライ人(イスラエル民族)に由来する旧約聖書に見られ
る思想、精神。
※2 ヘレニズム――古代ギリシャ人〈ヘレネス〉に由来する言葉ではっきりした定義は
ないが東方圏を含めた地域を支配していたためにその影響も受けた
文化、思想といわれる。
金儲けが上手だといえば、彼らが功利的、実利主義的であるかのように聞こえるが、決してそうではありません。
ユダヤ人との長い付き合いで思うのは、彼らが精神的価値を重視しているということです。そして、彼らほど形あるものに、あるいは仕組みを創り上げることに長けた人種はいないということを痛感させられます。つまり、物や情報に対して、その付加価値を演出することに優れているということです。
付加価値をビジネスにすることに長けている彼らは、言い換えれば、「グラムいくら」の商売には触れないということです。その物のもっている物質的な評価以前に、それがどれだけの付加価値をもっているかということを重視します。
彼らについては語りつくせない物が沢山あります。現実という言葉のとらえ方が現代の我々日本人とは少し違っている事は前述でもおわかりいただけたかと思いますが、『継続性のある利益』を現実と捉えるユダヤ人と『その場をしのぐ利益』を現実と捉える現代日本人の違い、勿論過去の日本人はそうではなく、典型的農耕民族であった訳ですから収穫期や将来を見据えた労働にいそしんでいた訳で現代とは一寸違っているような気がします。
続きはまた後ほど・・・。
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