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2016年2月26日金曜日

デフレ?インフレ?

 前回の続きになりますが、100年前の物価と現在の物価を比べることは一概にできないのですが賃金平均だけだと約1万倍と言われています。金で4000倍ダイヤモンドで8000倍という事となりますが、インフラ等々で考えると約5000倍だという事です。

 しかし、流通であったり環境であったりするので比べることは難しいのですが、もし円の価値が安くなることをインフレと括るなら間違いなくインフレ現象ではあります。(勿論イコールではありません。)

 現在政府はデフレスパイラルなる感触を持っており、安倍さんなども『デフレからの脱却』などと銘を打っておりますが、これは些か勘違いではないだろうか?と言うより明らかに勘違いのような気がします。

 何故なら物価低迷が続いているような印象を与えていますが、そのぞれの分野での努力の結果や文化の変化による価格の低迷でもあります。つまり流通のカットであったり、海外での製造であったり、仕入努力等での価格維持でもあり、文化の変化による商品開発での安価維持であったりと、以前存在しなかった100円ショップのような多くを期待することのない商品の台頭等々いろいろな事情があり、現在のデフレに見える現象が起きている訳です。

 勿論、為替の円高によるものもあるでしょう。しかし、一方では100g1000円で買えたものが1000円で90gしか買えなくなってきている物もあります。これはインフレ現象ではなく円が安くなっているという事にも比例をするでしょう。

 今の経済現象は政治家や官僚の小手先でどうにもなるものではありません。長いタームで変化を見、極度なインフレやデフレにならないようなきっかけになる第一歩程度の事を政府が行い、後は民間に任せ、余計な事をしないことが大事なのではないでしょうか。
http://madam-g.blogspot.jp/

 

2016年2月25日木曜日

現物か現金か?

 昨年、大正4年(1915年)に新潟貯蓄銀行が100年定期預金満期を迎えたというニュースがありました。1円を預金をしていた人が複利計算で年6%満期時336円という計算だそうです。なんと336倍です。しかし、現実には満期で戻ってくるのは336円です。現在のです・・・。


 ある経済研究所が1円を定期で100年で1万円。つまり、1万倍になる計算をしたところがあり、前期と同じ条件で計算すると複利で年利10%弱になるという事でした。大正4年当時の1円は現在の5000円くらいだそうですから本来であれば5000万円にならなければ実質的な預金の意味がない訳です。

 現実的には10%の金利で100年間なんてあり得ないわけですから、ここで言いたいことは短期的に見れば現金を持っている事が有利のように感じますがある一定の期間で考えると現金は目減りするものだという事を検証している訳です。

 当時の金価格は1グラム約1円30銭ほどでしたから、現在の金価格(4800円)と考えても価値には大差がない訳です。つまり1915年当時1円が現在に価値約5000円くらいとすると金はその当時の価値とあまり変わらないわけです。勿論相場ものですからたまたま現在はという事ですが・・・。 

ダイヤモンドは当時1ctで約500円くらいだったそうですから今の価値でいえば250万円位でしょから、ほぼ現在の価値に一致します。しかし現実には為替相場があり、実際には円の相場がスタートした1ドル360円を想定すると現在の115円で計算をすると金にしてもダイヤモンドにしてもほぼ3倍の価値がありますで、現物の強さを感じます。

 現物と言っても不動産のよう相場が不安定で国内にしか通用しない物と違い、金にしてもダイヤモンドにしても世界で通用します。金とダイヤモンドの資質の違いは別にして今回の検証では現金は目減りをするという検証が行われたわけです。特に今のようなマイナス金利ではその目減りスピードはもっと速いということでしょう。

 改めてお金は貯めるものではなく動かすことが本来の役割であり、それが価値であることを認識します。

 お金は血液と一緒です。多くても少なくてもいけませんが、動いていなければ致命的になります。
http://ameblo.jp/diamonrow

2016年2月22日月曜日

継ぐこと⁉

 30年ほど前に話になるのですが、都内の百貨店を通してとあるジュエリーを鑑定してほしいという依頼を受けました。百貨店に伺うと白髪のご婦人が担当のマネージャーと応接のソファーに腰をおろしており、ドアを開けて入っていた私に品の良い笑顔を向けてくれました。

 『実はわたくしの父がロシアに赴任をしていたころに、ロマノフ一族の方から頂いたり、帰国の際に持ち出しを依頼されたものがございまして、詳細は解らないのですが是非見て頂きたいとおもっています。』とご婦人が話し始めるとマネージャーが
 『当店のお客様ですがひょんなことからお話を聞いて、ぜひ当店で展示を出来ないかと思っているんですが、詳細がわからないという事で高木さんに見てもらおうという事になったのです』
と言いながら一部商品を私の前にお出しになりました。

 一部ではありましたが、造りは勿論の事、使っている道具、ロウ材と明らかにその時代のものだろうと推察できる宝飾品が目の前に並べられました。
『当時のロマノフ王朝のお抱え宝飾業者としてファヴェルジェなどが有名です。その他にもいくつかの宝飾業者が出入りをしていたといわれていますが、職人の多くはオランダから来ていたといわれています。彼らは体が大きく使っていた工具に特徴があり、その特徴がありますね。』
と私が言うとご婦人が
 『お安く見えるものからお高く見えるものまでいろいろなんですけど…。』

 ロマノフ最後のニコライ二世は家族が多く、王族の殆どが処刑されたといわれていますが、一部の王族が逃避行し、黒海で財宝ごと沈んでいるとか、逃げ延びて北欧にいるとかいろいろな説があります。滅亡前にいくつかの予兆があったという事なので、その一部が日本に運び込まれたとしても何ら不思議はないのです。

 時代を超えた物を見る事はその時代の文化や技術を垣間見ることが出来、又それを所有していた人々の思いが感じられ、それが一族となると自分とかぶる部分を感じたりと一族のルーツに思いを馳せたりとジュエリーというものは単なる装飾品ではないということを感じる訳です。

 最近よく色々なところでリサイクルジュエリーなるものや買取商品を目にすることがあります。それらの商品を見ているとやはり時代背景が解り、なかなか面白い物です。バブル後のTVショッピングをはじめその頃の企画商品のような低品質、低レベルのものもあれば、高度成長からバブルの時期に制作されたものは素材も良質で造りにもこだわりがありなかなかのものが多くあります。

 良質なものがいとも簡単に手放されていたり、潰されたいたりすると胸も痛みます。時代を超えて文化やルーツを伝えていくこともできるメモリカードのような役割もしています。ジュエリーは単なる装飾品ではありません。本来の価値を伝え、販売する努力が業界にな必要な事なのでしょう。
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2016年2月20日土曜日

スタッキング・ジュエリー⁉

 貴石、半貴石の違いをよく聞かれることがあります。硬度を指す人もいますが、欧米の場合はダイヤモンド、ルビー・サファイア、エメラルド以外は半貴石といわれることが多く、元はと言えば貴重な宝石を指している言葉でもあり、宝石の条件が整っている石という事ですからその通りでよいのでしょう。

 勿論、鉱物的に希少性や硬度8以上のアレキサンドライトも近年加えられてきましたが、それらを5大宝石という事でこれらを貴石とするとそれ以外を半貴石という事になるのでしょう。

 半貴石も宝石ではありますが気楽に付けられるという事もあり、多種多様な使い方をされることが多いようですが、最近スタッキング・ジュエリーつまりジュエリーの重ね付け、当店のお客様の間では『ジャラ着け』なる言葉が流行っています。

 本来であれば宝石を重ね付けするとはといったお声も聞こえそうですが、ファンションも変わりスタイルも変わった現在ではそれもありなのではないでしょうか?

 勿論そんな贅沢も一つの自分磨きであったり、自分への励まし的な事もあるのでしょう。やはりそこはアクセサリーでのオシャレとは違う部分が精神的にはあるのでしょう。ダイヤモンドの重ね付けをするお客様も多いのですが、それは単なるファッションというより自分への励ましだという方が多いのは、むしろそんな着け方が今の形なのかもしれません。

 バブルの時代を懐かしみ、羨む人々もいますが自分の考え方次第では気持ちをそこへもっていき前へ進む気持ちになれるのならそれこそがパワーストーンだろうとも思います。

 半貴石は貴石ほど価格もお高くなく使い方次第ではジュエリーとしてこれほど華やかなものはないかなとも思う事もあります。時に私自身は以前フランスのジュエリーを取り扱っていたのですがそれらのデザインやカラフルさは貴石では表現が出来ない様なデザインが生まれます。

 さらにそれを重ね付けすると『ゴージャス』感満載です。現代のように少し気持ちの沈んだようなご時世にはそういったファッションが広がることが有効であるような気もします。

 ごく普通の物でも重ねてみたり、集めてみると違う世界観を持つことが出来るかも知れません。
欧米ではやり始めたファッションは既に当店のお客様の間では話題です。今年少しでも流行ると気分転換になるかもしれませんね。http://ameblo.jp/diamonrow

2016年2月19日金曜日

桜咲くころ⁉

 通勤途中にチラホラと桜の花がほころび始めているのが眼に入ってくるようになりました。花には疎い私です。それが何桜なのかはわかりませんが春の到来を感じさせます。

 1970年代半ばにはじめてアメリカの西海岸に渡り生活を始める事になり、着いてびっくりしたのは一年中温かいと思っていたロサンゼルスの寒さでした。勿論東京よりは温かいのですが映画で見たりポスターで見る西海岸は常夏でいつもTシャツに短パンのイメージでした。

 寒さはやがて峠を越し春がやってこようとする時に何となく物足りなさを感じ、それは桜が無い事でした。北海道で生まれ育った私には桜こそが春を告げ夏が間もなく来るという嬉しい知らせだったのです。

 西海岸では短い春が終わり長い夏に突入するときは突然にやって来て、いきなり暑さが襲ってきました。しかし、通学中にいつも考えていた事はこんな環境で仕事が出来るものなのかという事でした。

 やたらに人懐っこい人々、物凄く怪しげな人、如何にも危ない人、当時のロサンゼルスは世界で一番殺人事件の多い年でした。そんな中徐々に西海岸の生活にも慣れ、夏休みにバイトでもしようかと思っていた矢先にホームステイをしていたところの父から連絡が入り、サンディエゴで宝石店でバイトをしないかという事でした。

 日本ではその仕事に従事をしていたとはいえ、アメリカに来てまでと思っていたので、最初は
『今はもうロサンゼルスの生活になれたのでここを離れるつもりはない』と言い訳として言ったのですが後日、
 『実はお前のいた会社の事を知っているというロサンゼルスの会社が働いてみないかと言っているけど…。』という連絡でした。

 これ等の行動は父がいたく私を気に入っており、日本に帰らないように画策をしているという事を後でホームステイ先の母から聞いたものでした。ホームステイ先の息子達とあまり上手くいっていなかった父は私を息子の様に接してくれた気持ちから出たものでした。

 しかし、結果的には私はロサンゼルスでダイヤモンドの仕事に携わることとなり現在に至っている訳ですが、この季節になり桜の花を目にする頃、何時もこの流れを思い出してしまいます。桜があって当たり前、無いことから始まったストーリーは記憶にも強烈にインプットされているものです。

 桜は私にとって過去へのタイムトラベルのスイッチなのでしょうね。あの日の戻れるわけではないのですが、何時もこの時期は40年ほど前にタイムスリップする事があるのです。若いうちに沢山の経験をしているとタイムスリップする場所が幾重にも重なってくるもので、その度に物語を思い浮かべることは楽しいひと時です。http://ameblo.jp/diamonrow

2016年2月17日水曜日

ダイヤモンドの不足⁉

 世界的ダイヤモンドブランドのD社が『ダイヤモンドの価値は4Cでは決まらない』といったキャンペーンを張って3~4年経つのだろうか。元々はシンジケートとLVMHの思惑が一致し造られたブティックブランドでもある訳ですが、思ったほどの成果も上がらず打ったキャンペーンであったのですがこれも思惑外れのようでした。

 そもそもシンジケート自体が4Cを積極的に肯定をしたことはないのですが販売戦略としての米国卸組合の戦術を否定もしなかったのです。日本ではあまりにも4Cが勘違い使用をされており、可能性のあるダイヤモンドは範囲関係なく販売をしたかったDとしてはこれを覆す必要があったのでしょうが、それ以前に日本の景気も低迷し、ダイヤモンド離れが進み、思ったほどの効果もなかったという事でしょう。

 せっかくダイヤモンドの価格と4Cが切り離された時代になったのですが世界的にはそれほどの変化ではないのです。事、日本に限るとダイヤモンド自体が不足をしています。正確にいうと必要としている、需要のあるレンジが無いといった方が良いのでしょう。

 現在ダイヤモンドを買える人々というある意味では富裕層の人々でしょう。もしくは当社のお客様にも多いのですが、ダイヤモンドに並々ならぬご興味をお持ちの人々です。しかし、残念ながら大きなサイズ、希少な石となると極めて国内には少ないのです。私自身、年数回海外へ買い付けに出ているのですが、ある意味での成熟した日本のダイヤモンド市場に見合うダイヤモンドは世界の取引所にもそうはありません。

 昨年一年を見ればトータル的にはダイヤモンドの価格が下がっています。しかし、日本の市場で必要とされているところはやはり不足な状況にあります。

 ドンヨリとした状況にある業界ではありますが、業者自体の体力も衰えそれなりのダイヤモンドを海外から調達できないということもあるでしょう。しかし、海外のバイヤーたちが日本の都市鉱山(買取市場)からの調達に限界を感じ始めている状況は国内で一番需要のある1ctサイズ以下のところも少なくなってきている事を示しています。其れで間に合っている国内市場においてはもっと危機感があってもよいのでしょう。

 ダイヤモンドは需要のあるところは不足し、需要のないところには余剰があるといった状況は世界中が一緒です。世界は単に経済状況が問題ですが、日本の場合はプラス、以前から指摘をしている販売側に問題やマーケティング自体の問題があるのでしょう。

 しかし、国内外関係なくいえば、本来の宝石としてのダイヤモンドが不足していることには違いはないでしょう。http://ameblo.jp/diamonrow

2016年2月16日火曜日

安かろう悪かろう⁉

 高価な物が良いとは限らないが、良い物は高いというのは当たり前のことだと思っていますが、日本人の中には以前から高いんだから良いのだろうという気質というか勘違いがずーっとありました。それがブランド病です。

 一方で同じものであれば少しでも安く買いたいという現代病もまたあります。そこには良いものでも安く買えるものがあるという安易な理解もあります。確かに以前から【訳あり商品につきお安くします】というフレーズはありました。そして確かに多少キズ有とか、長年在庫になっているとか、作り過ぎてしまったとか真面なものもありました。

 しかし、現在はそれを逆手に取って大量仕入れで安くしましたとか、直接買い付けをしましたのでお安くできますとかそれなりの理由があっての安売りが横行しています。

 そこで不埒な人々が考えるのは高い値段を付けてもとは良いものという印象を付けて、値引きをする事により良い品物を安く提供しているような印象を与えて販売をしているケースが多くみられます。

 簡単に言うとコストやマージンを無くしてまで他人に奉仕をする人はいないわけですから、勿論それなりのものをそれなりに売っている訳です。ただこの売り方をテクニックだと思っている輩も多くいることも事実です。勿論このやり方は犯罪の手前のやり方です。これに何かをかぶせたら完全に犯罪です。

 やはり、例外を除いては安いものはそれなりで下手をするとそれ以下のものを手にすることになるのかもしれません。

 人は良い物を見る力は誰にでもありますが、経験や価値観によってその価値を判断します。良い物だとわかってもそれなりの価値にしか感じない物もあるでしょう。またその逆もあるでしょう。

 ヴィンテージという言葉がありますが、良い時代の良い時代の技術を使ったものでユーズドということが前提で価格がお求めやすい。つまり人が使ったものかもしれないが物が良いのに安いというものです。着るものでよれたり、劣化したものを良いとは私は思いませんが其れすら価値を感じる人々がいることも事実です。

 ジュエリーのヴィンテージに関しては使用されたものでも劣化している訳でもなく、その時代にふんだんにお金と技術を投入されたものがままあります。今それを作ったらとてつもなく高くなるけれど、ヴィンテージの為にそれほどお高くはないというものがあります。

 ジュエリーに関してはまやかして作られた値引き商品ではなく造りや材料のしっかりしたヴィンテージがこれからの市場を創り出すのではないかと思っています。勿論しっかりとした検品ありきです。http://ameblo.jp/diamonrow