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2026年8月1日土曜日

無駄が経済を回す!?

  バブル崩壊の寸前の1980年代後半の頃の事だと理解をしていますが、米国から来日をしていた友人を休日という事もありドライヴしながら東京案内をしていた時の事です。

 『カズ、日本がなぜ失業率が低いか理解できたような気がするよ。』と等々に言い出しました。彼は日本という国の発展に興味があると同時に非効率的に見えるビジネスの考え方に疑問を持っていました。

 『日本はどこの駐車場へ行っても曲がり角毎に係員がいる。意味な無いような気がするけど、駐車場としては意味がないけど失業率を下げる役には立っているね。』と半ば皮肉を込めたジョークのように言っていたことを思い出します。

 当時の日本のビジネスは何事においても非効率的とか無駄が多いというようなことを批判めいてメディアや評論家が述べていたことも思い出します。勿論会社の中でのミーティングなども無駄な時間というように揶揄されていたような気がします。しかし、経済は順調でした。

 何故このような事を急に持ち出したかというとAIというモンスターが現れたために、合理化という言葉が頭をよぎったからです。日本では人手不足の解消という名目でAI化を推進し、米国では効率化を目指した人員削減をAI化により達成させようとしています。

 まず日本の人手不足は現在は是正されていますが若すぎた定年制のせいです。55歳を60歳に上げ、更に現在は65歳、そして70歳と近い将来はなるのだと思います。少子化が始まり始めているときに早めの定年だったわけですから人手は当然不足します。

 一方米国の合理化は金融第一主義株主からも効率を要求されますから、合理化に向かってはAI化がその一定の役割を果たし、レイオフの要因になっています。つまり、失業率が高くなるのです。

 中国では人手がいるにも拘らず合理化を続けた結果、不動産バブル崩壊も相まってここ10年で2900兆円もの世帯収入が減っているそうです。現状の中国では更なるA1化とAIの低価格化を勧め世界基準の中国化を目論んでいるのでしょうが、結果的には自らの首を絞めることになりかねません。

 冒頭に書いたように経済というものは無駄、つまり非合理的なものが最も効率よく経済を回すのです。現代のAI化は進歩して便利になるのは間違いがないが需要のない状況になっても進化を続ける運命にあります。お金を使うのは人間であって、人間が稼ぐのは職があるからで、職が無くなればおお金を使わなくなり、更に将来に不安が感じ貯蓄に走るようになり、結果的には市場にお金が回らなくなります。

 中国でも個人の預貯金は日本のGDPの3倍ともいわれるような状況になっています。あの貯金をしなかった中国人がです。これは日本の失われた30年を彷彿させるような状況で、日本のケースよりさらに深刻な状況といえるです。

 

文化とビジネスモデル!?

  ジュエリーというものは元々世界各地で発生してきました。それぞれの国によりその用途は違っていました。殆どの場合は実用品が地位により素材等が高級化され宝飾品としての価値を創り出してきたわけです。

 古代北欧からはブローチが、もともとは動物などの毛皮を防寒用とし、その留め金具であったものを高級化したもので本来は寒い時期の宝飾品なわけです。

 古代中南米では祭事の道具であったものを文教、宗教それぞれの分野からそれらの催事道具の権威を高めるために金や宝石などの高級素材を使用することにより宝飾化してきました。

 古代日本でも特に弥生時代には現代のプカシェルに当たる首飾りをしており、貴族文化が栄えることによりその様相は変化をしており日本独自の飾り物の櫛やかんざし等の着物文化に合うように変容してきました。

  現代のジュエリー文化はほぼほぼ50年程の歴史しかありません。

 大正時代時の貴族院議員で現ギンザタナカの前身山崎商店の創業者山崎亀吉氏により米国のティファニーより6本爪の立爪指輪が日本に持ち帰られたことから指輪に歴史は始まりました。

 しかし、実際にはその指輪自体を創作すること自体が難しく、私自身その制作にあたっていた職人さんの晩年にお会いし、お話を賜ったことがあります。当時は当然キャストの技術もそれほど進んではいませんから地金の塊から削りだしたという事で、とても普及させるようなものではなかったという事でした。

 その後かんざしや刀のつばなどを制作していた『飾り職人』呼ばれた人々によってその後の色石などの取り巻きの指輪等が政策を始められました。

 我が日本においてヨーロッパジュエリーと呼ばれる品物が本格的に輸入、制作が行われたのは1970年代に入ってからの事です。

 なんちゃって日本宝飾文化はその後、高度成長、バブル期に向かって発展するのですが、いかんせんなんちゃって文化です。バブルが崩壊するとあっという間に下降期に入り、現状を迎えています。

 本来の文化ではないところでビジネスモデルですから結局は値引き販売が主流になり、本来の価値というものを切り崩しながらの販売です。当然その間には販売員も育ちませんから当然と言えば当然の結末です。

 つまり、西欧文化には宝飾品を実用品の延長として使用する文化があります。ですからその実用価値を知らない日本の販売員は値引きという事になるのですが、前提価値があるものだから値引きが可能なわけで、なぜ値引きで売れるのかも知らずに値引きをしていますから文化根こそぎ崩壊させているわけです。

 本来ビジネスというものはそこに根付いた文化があり、そこに必要不可欠とされるものがビジネスとなります。それは古今東西、未来に関しても言えることです。

 つまり、宝飾業の未来はそこにその文化を根付かせる事が出来るかどうかという事です。しかし、残念ながら現状を見てみると業界内の中にもその動きが垣間見れる瞬間もありません。

 文化を創造できない限り、宝飾業の再建はありえないのです。