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2016年7月22日金曜日

G.I.A(米国宝石学会)が目指すもの⁉

 GIAは1931年に非営利団体として設立をされていますが、多くの宝石業界の応援を得て設立をされているので非営利団体という名目は必ずしも正しくはないことはその歴史を見ていると容易に理解が出来ます。

 団体自体なのかその中の個人なのかは別にして今までも多くの裁判を抱えている事はよく知られています。日本にも似たような団体が多く乱立し、音字様な問題を起こし社会問題化と業界への不信を招いたことを記憶されている方も多くいると思います。

 今回は世界のGIAが何を目指しているのかというテーマなのですが、それは以前にも書いたことのあるグレーディングレポートについてです。勿論それが絶対的なものであるという前提はないのですから他人がとやかく言う事ではないのかもしれませんが、同じ業界に身を置く者として一言云いたいというきっかけがあったからです。

 HTHP(高温高圧)処理のダイヤモンド等についてですが、これは既に有色なダイヤモンドに対し
て高温高圧をかける事により、無色に近いものにする技術ですが、この事自体は多くの場合絶対的流通量が少なくなってきただダイヤモンド部分を補うためという業者側の理屈が起因している訳ですが、これを牽引しているのが世界でも有数なカッティング技術を持ちその事を売りにしているR社です。

 勿論表立っていると自身のビジネスの障害にもつながるいう前提でしょうがはるか離れた形の子会社によってこの作業は進められています。

 問題なのは天然を前提としているダイヤモンドグレーディングを、GIAはこのHTHP処理のダイヤモンドにまで行い始めたという事です。確かにベースのダイヤモンドは天然かもしれませんが、処理をされたダイヤモンドをグレーディングする事自体が疑問です。(処理の鑑別で十分)

 長い間、日本でも鑑別書は色石に、グレーディングレポートは天然のダイヤモンドが前提として定着をしておりました。しかし、最初は処理したカラーダイヤモンドにグレーディングをし、今度はHTHP処理のダイヤモンドにまでグレーディングをするという暴挙は頭をかしげます。

 つまり、グレードを改変したものをグレーディングするという事は本来の意味から離れるのではないかと考えます、ましてや最近の技術ですから100年後もそのままの状態であるかどうかは保証ができません。勿論彼らは永久に不変とは言っていますが何の保証でもありません。

 現実に色石の処理石は十数年後には変色をきたしているものは例としてあります。このままいくとクラリティーに関しても処理が一部可能になってきていますからグレーディングそのものに意味が無くなってきます。そうなれば信用を前提としている業界ですから根底から覆ります。

 ただでさえ昨今の怪しげな業者の俳諧により業界の信用が薄くなりつつある現状に更なるダメージを与えかねないのではと懸念をしております。

 本来であれば天然の宝石のみの単位でもあるカラットなども人工石に使用してしまう輩が公のネット上でもショッピングサイトで使用したりと、ただでさえモラルがく崩れている業界ですから異業種が行っていると傍観せずにモラルハザードをクリアにしそれを監視する制度があっても良いのではとさえ感じます。本来その役割を任ずるGIAや日本ではJJA(日本ジュエリー協会)が現状の体たらくですから将来が心配です。
http://diamond-exchange.jp
http://ameblo.jp/diamonrow

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