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2015年7月28日火曜日

消えたピンクダイヤモンド⁉

 連日暑い日が続きますが、暑い日になるといつも思い出す事件があります。

 1980年代初めのある夏の日の出来事ですが、私はロサンゼルスに出張中でオフィスのあるインターナショナルジュエリーセンターの中にいて、外の猛烈な暑さから非難をするようにオフイスに居りました。

 夕方のフライトで日本に戻る予定で時間を過ごしていると、同じビルの最上階を全て使っているサイトホルダーでもあり、当時の西海岸最大手でもあるマニュファクチュアの友人からの電話での呼び出しで、面白いものが擦り上がったので見に来ないかというものでした。

 最上階にエレベーターで上がり、いつものように受付に挨拶をしがてらロックを開けてもらい中に入っいきました。ここのオーナーは2メートルもある巨漢でいつもダイエットを気にしながら、ダイエットコークを人の二倍は飲んでいるといった関取みたいな体形の人間です。

 最初のうちはあまり気になりませんでしたが、クーラーのきき方が異常でヒンヤリとさえしたいました。

 『これだよ。見てみて』
といわれたのは当時のファンシーピンクのマーキース型の3ctのダイヤモンドでした。それはそれはカットと言い、輝きと言い申し分のない物でした。
『いまG・I・Aから上がってきたばかりなんだよ。綺麗だろう?』
『綺麗だね。』
と言いながら私はあまりにもクーラーの効きすぎた室内で思わずくしゃみをしてしまいました。
『どうした?風邪でも引いたかな?』
『違うよ。あまりにもクーラーが効きすぎて寒いんだよ。一寸窓を開けても良いかい?』
ちょうど入ってきたセクレタリーにコーヒーを頼みながら、高層ビルの21階でしたが空気の入れ替えの為に小さな小窓があり、私は窓を少し開け外の暑い少しの間は気持ちの良い空気に当たっておりました。

 その時です事件が起きたのはなぜか突風が入って来て、その瞬間に大きな音とともに窓が閉まったのです。その瞬間音に驚いた私たちは思わずたじろいでおりました。落ち着きを取り戻し机の上を見たら、なんとピンクのダイヤモンドが消えているんです。

 驚いた私たちは机の付近や床を探したのですが見当たりません。20~30分探したところで私は帰りのフライトの時間が迫ってきたので、一旦自分オフィスに戻り、空港に向かわなければなりません。しかし、立ち去ることの出来る状況ではないのです。

『私はそろそろ、出発しなければいけないので・・・・。』
と恐る恐る言い出すと
『別にカズが隠したとは思っていないから大丈夫だよ』
と言ってくれました。

 私はそのまま日本に戻り、連絡を入れると
『見つかったよ。』
という人ことがありました。

 なんでもピンクの色を綺麗に見るために白いコピー用紙の上に置いていたのですが、風でコピー用紙が浮き上がり、その際にダイヤモンドが飛ばされて、セクレタリーの靴紐の間に挟まっていたらしいのです。ダイヤモンドでは時々思わないところに飛んでいくことがあります。特にピンセットでハサミ飛ばしをしたときには本当に解らなくなることがあります。

 それにしても、私がオフィスをた移出しなければいけないタイミングでピンクのダイヤモンドが失せてしまうとは、その時の気持ちを思い出すと背筋が冷える思いがします。暑い夏が来るたびに思い出すショートストリーのミステリーです。
 

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