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2015年5月4日月曜日

思い出のスイッチ⁉

 ゴールデンウイークも半ばですが、私は相変わらず、オフィス通いで明け暮れていますが、今日久々に車でFMを聞いていたら、懐かしい曲が流れてきました。

 1960年代の曲だとは思うのですが、最近車のCMでも流れていましたが、エンゲルト・ベルト・フナパーリンクの『クワンド・クワンド・クワンド』という曲です。

 1970年代半ば、アメリカは西海岸に貧乏学生として行っていたのですが、車社会でクーラー無しでヒーターも壊れているような車で唯一の贅沢はカーデッキでした。勿論、カセットテープを買うお金も余分には無かったかなかったのですが、今では有名なタワーレコードがサンセット通りにあり、『SALE』という言葉を見て寄ってみると、ワゴンの中が山積にしたカセットテープが所狭しと置いてありました。

 一番安い値札の付いているカセットテープを見つけると$2.50の文字が・・・。当時はカセットテープは新品で$15前後でしたから思わず覗き込みましたが、そのカセット以外の$2.50は見つける事が出来ませんでした。最初は読みにくかった歌手名もやっと読め、そういえばNHKか何かで聞いたような名前だなと思い、その曲、歌手というより車で音楽を聞きたいというだけで、購入を決めました。

 車に乗るとすぐに封を切り、デッキにカセットを挿入するとなかなか耳に心地よい音楽が流れ、南カリフォルニヤにあった曲が多いなと思いながら聞いておりました。それからというものは毎日聞いており、軽快とは言えなかったオンボロ車に乗りながらでも南カリフォルニアの青い空と背の高いパームツリーに囲まれながら走る気持ちの良さは格別なものでした。

 自分がこの道に本格的に入るキッカケになった時にも、とある人物に会う為にいつものように車でたった一本のテープを聞きながら向かったものでした。

 今朝方、車で音楽が流れてきた瞬間に、40年近く前のあの時間にタイムトリップをしたのです。ドライブをしている場所は環八ではなく、完全にビバリードライブで周りの空はどこまでも蒼く、自分が向かう先は声をかけてくれたダイヤモンド・ディーラーのオフィスでした。

 頭の中は一瞬にして心地よい幻想というか記憶の中に戻り、なぜか高揚し、やる気が出てきた瞬間でもありました。頭をその時代から現在に至るまで様々の状況が思い巡らされ、そこに自分の原点があったような気がしました。

 願望でもあるのかもしれませんが、あの時代の、あの気持ちに戻りたいとどこかで思っているのかもしれません。自由に飛び回り、自由に未来を見ていた時に一瞬でも戻れたことは貴重な経験だったと思いました。自分にとっての思い出のスイッチは40年目の曲だったのですが、それが未来へのスイッチにもなるのだと改めて感じた気持ちの良い瞬間でした。

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