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2013年5月25日土曜日

ヴァージン・ダイヤモンド!?

 先日、久しぶりにIJK(神戸国際宝飾展)を訪ねました。場所柄かやはり真珠屋さんが多く出展しており、ある種の特殊性というかローカル色を感じました。

 その中でも異彩というか以前とは違うなあと感じたのがリサイクル業者さん達の出展でした。昨今どちらの宝飾展にも多く出展をしておりますが、規模から考えると随分多く出展をしているなあという印象でした。

 その中でも日本で有数の買取業者のブースには沢山のインド人業者やダイヤモンド業者が検品の為に列をなして整理券をもらっておりました。印象的にはやはり国内でのリサイクルダイヤモンドが随分とシェアを占めているんだなあ・・といった印象でした。

 最近ではすっかりと海外の取引所では日本のバイヤーを見かけることはなくなり、中国人バイヤーが多いといった感は否めませんでしたが、国内でのリサイクルダイヤモンドがその裏付けをしてくれる感じがします。

 多くのインド人はインドや他の国でりカットをしては再輸入をしたり、他国へ販売をしたりしており、日本の業者は国内で再販をかけたりとしており、さらには御徒町界隈での『市』と呼ばれる会での売り買いをしており、それが国内での流通に回ったりしている訳です。

 昨今の地金の値上がりや不景気で買取屋さんが多く街角でのぼりを立てていますが、これらから買い取られたダイヤモンド逆流をしている訳ですが、ダイヤモンドが再版され利用をする事が出来るという証明みたいなものです。これできちっとした買取基準が出来れば(実際にはプロが買取をしている訳ではないので難しい)、もっと利用価値が高くなり、資産性も注視されるのではないかと思っています。

 さてと、そこでそのような再販ダイヤモンドは嫌だなと思う方達も実際にはいらっしゃると思うのですが、多くは御徒町などの流通を通して小売店頭に並びますのでそれを見分けることはほぼ不可能な訳です。

 私自身は原石を研磨し、取引所で直接買付をする事に有る部分でこだわっており、販売する物に関してはストレートに消費者に届くように尽力しております。それは国内での再販ダイヤモンドの方がその分価格的には安いかもしれませんが、市場にまだ出ていないもの、そして他者と比べる事のないダイヤモンドを届けたいと思っているからです。

 買付けた物に関しては比べる対象がないのでグレードを付けることはあまりありませんが、ご希望の方には対処しておりますが、理解をされた多くの方達はグレーディングレポートは希望をしません。グレードはあくまでも比べる対象がある場合にだけ必要であることは明晰な方達にはすぐ理解できるからです。

 このように取引所から(周りの買付事務所ではなく)直接買付をしている小売店や販売方法は稀事ですが、長年の取引所生活の中で出来た人間関係で少量(小売店レベル)の取引を許してくれているユダヤ人仲間のは感謝をしています。

 私はこれら原石から研磨をされ直接市場に出るダイヤモンドをあえて『ヴァージン・ダイヤモンド』と呼んでいます。勿論、国内の流通も通っていないことも前提としています。一般的には国内流通を通しているものでも良いと思いますが、前述のように再販の物も含まれる可能性がありますからあえて自分で前提を作っております。

 ただ誤解があってはいけませんが再販ダイヤモンドを否定している訳ではありません。再販が出来ることがダイヤモンドの強みであり、オークションのほとんどは再販です。

 ただ、孤高の一品として持ちたいと思われる方には『ヴァージン・ダイヤモンド』である事にこだわりのある方達もいらっしゃるので、その方達の一助になりたいと考えますし、誰もが出来ることではないので、その職に携わっていた私が天職と考え、続けたいと思っている訳です。

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