ジュエリーというものは元々世界各地で発生してきました。それぞれの国によりその用途は違っていました。殆どの場合は実用品が地位により素材等が高級化され宝飾品としての価値を創り出してきたわけです。
古代北欧からはブローチが、もともとは動物などの毛皮を防寒用とし、その留め金具であったものを高級化したもので本来は寒い時期の宝飾品なわけです。
古代中南米では祭事の道具であったものを文教、宗教それぞれの分野からそれらの催事道具の権威を高めるために金や宝石などの高級素材を使用することにより宝飾化してきました。
古代日本でも特に弥生時代には現代のプカシェルに当たる首飾りをしており、貴族文化が栄えることによりその様相は変化をしており日本独自の飾り物の櫛やかんざし等の着物文化に合うように変容してきました。
現代のジュエリー文化はほぼほぼ50年程の歴史しかありません。
大正時代時の貴族院議員で現ギンザタナカの前身山崎商店の創業者山崎亀吉氏により米国のティファニーより6本爪の立爪指輪が日本に持ち帰られたことから指輪に歴史は始まりました。
しかし、実際にはその指輪自体を創作すること自体が難しく、私自身その制作にあたっていた職人さんの晩年にお会いし、お話を賜ったことがあります。当時は当然キャストの技術もそれほど進んではいませんから地金の塊から削りだしたという事で、とても普及させるようなものではなかったという事でした。
その後かんざしや刀のつばなどを制作していた『飾り職人』呼ばれた人々によってその後の色石などの取り巻きの指輪等が政策を始められました。
我が日本においてヨーロッパジュエリーと呼ばれる品物が本格的に輸入、制作が行われたのは1970年代に入ってからの事です。
なんちゃって日本宝飾文化はその後、高度成長、バブル期に向かって発展するのですが、いかんせんなんちゃって文化です。バブルが崩壊するとあっという間に下降期に入り、現状を迎えています。
本来の文化ではないところでビジネスモデルですから結局は値引き販売が主流になり、本来の価値というものを切り崩しながらの販売です。当然その間には販売員も育ちませんから当然と言えば当然の結末です。
つまり、西欧文化には宝飾品を実用品の延長として使用する文化があります。ですからその実用価値を知らない日本の販売員は値引きという事になるのですが、前提価値があるものだから値引きが可能なわけで、なぜ値引きで売れるのかも知らずに値引きをしていますから文化根こそぎ崩壊させているわけです。
本来ビジネスというものはそこに根付いた文化があり、そこに必要不可欠とされるものがビジネスとなります。それは古今東西、未来に関しても言えることです。
つまり、宝飾業の未来はそこにその文化を根付かせる事が出来るかどうかという事です。しかし、残念ながら現状を見てみると業界内の中にもその動きが垣間見れる瞬間もありません。
文化を創造できない限り、宝飾業の再建はありえないのです。
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