今、宝飾業界は迷走状態にあります。それは宝飾業界の売上規模がコスチュームジュエリー等を入れても一兆円あまりで、貴金属、天然宝石を純粋に使用したもの、そして海外ハイブランドを含めないとなると多分半額くらいになるのかもしれません。
日本のファッションは昨今の灼熱の気温もあり、カジュアル化し、更に若者のファッション自体もお洒落をしないというか、およそ着飾るといった様相のない状況です。
つまり、使用する場所のないアイテムになってしまった宝飾品は遠くから眺める自分達には縁のないもの扱いになり、すでに持っているものでさえ『箪笥の肥やし』になっている状況です。
この十数年は地金の高騰もあり、買取ブームの主役として多くの買取屋さんお役に立ってきた宝飾品ですが、いずれも本来の価値や役割を果たしているとは言えません。
ここ数年そこを打開すべく、宝飾品の出口として身に着けるパーティーや正当価格での取引を目的としたオークションをプロディースしてきましたが、いかんせん軽量級です。
宝飾業界全体に影響がなければ意味のないことですが、この理屈をご理解いただくことはなかなか難しく、現状はご理解いただける百貨店の中で行うだけとなっています。
宝飾品の購入動機としては婚約等以外には大きな要因が見つかりません。その婚約指輪さえ市場としては縮小を続けています。以前であれば成人のお祝いなり、自分へのご褒美だったり、アニバーサリーだったりと購入動機はそれなりにありました。また、身に着けて外出をするといった意識も強かったと思います。
ただ、いかんせん文化そのものがない日本では、今後の展望はかなり難しいものがあります。50年ほど前にも文化そのものがなかった時代に業界を挙げてその文化造りを行っていました。その代表的な例がダイアモンド・インフォメーション・センター(デ・ビアス社)が行っていた婚約指輪給料三か月キャンペーンでした。
勿論時代背景も重なり、効を奏したそれらのキャンペーンですが、バブルが崩壊し、デ・ビアス社の力が後退し、経済が悪化をしてくると廉売キャンペーンの代表的なアイテムとしてTVショッピングやチラシ販売の展示会等の場で活躍をしてきました。しかし、身に着ける場所やその文化を失った状況においてはその市場が広がる由もありません。
そこで資産として、更に身に着ける機会の提案として業界が出来ることはないだろうか?また、やらなければ業界そのものが衰退し消滅をしてしまうという危惧をしています。それぞれそのような提案をなさっているお店もあろうかと思いますが、一店一店の力には限界があります。また、その逆を行っているお店の方が多く存在します。
同じ思いの力を結集する方法はないかと日々悩み、とりあえずは自らが出来る方法で行っています。
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