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2016年5月19日木曜日

ダイヤモンドの異変!?

 ダイヤモンドの一部価格が下落している件は何度か書いてきましたが、現在の市場では価格が下がっているとはいえ品不足が続いています。過去あまりなかった現象ではありますが供給が減っているのにも関わらず、さらに需要が減ってきているという現象です。これは需要が減ったから供給も減ったという事とは少しニュアンスが違います。

 勿論単純に価格が下がっているという事ではありません。ダイヤモンド全体で価格が下がっているという現象で工業用、光学用そして低価格のダイヤモンドという括りでかかくが下がっているという事です。工業用、光学用に関しては以前にも述べたように代替品の台頭という事で、低価格の小粒、低品質に関しては経済状況の中で需要が無いという事です。

 つまり、宝飾用のダイヤモンドという事になるとそのハードルが上がってきていて、極端な話が3Cts以上でVS以上でなければ宝石としての定義には当てはまってこないのかもしれません。上代で2~3百万円といったところは庶民には手が出ない価格ではあるが、ある程度のお金を持っている人には興味のある物はない価格帯という事になるのかもしれません。つまり、現在買える人しか贅沢品は買わないのですが、その方達が既に持っている物の需要はあまりないという事です。

 冒頭に書いたことはそんなことの現れなのかもしれません。つまり富裕層が欲しい物は高額で希少性が高いのでといってもお金があるからと言って買えるものではないし、一般的な価格のところと言っても庶民が興味を持つような存在ではなくなっているので動かないという事です。

 現在需要の多そうな高額帯の物に関してはモノ不足であるにもかかわらず、汎用的な価格帯のものは価格が下がっているということが冒頭に書いた異変の原因なのでしょう。さらにはファンシーシェイプに関しては顕著で、希望の指定グレード、石目の条件は満たしていても気に入った形が無いという事になるとやはり動きません。それゆえ売るという事になると価格を下げざるを得ません。そうなるとカッターは無理に研磨をせずに原石のままでの販売を心がけます。その為に品不足もあります。

 前回の買い付けにおいてもキレイな形の物をもとめようとするとほとんどなく、これは物が無いという訳ではなく最良条件に沿ったものが無いという事ですがその為に品不足という感にもなる訳です。

 現在の日本では需要のないところは金融のように御徒町でただ回っているだけで縦に流れて市場の役に立つこともなく、ただ、業者間の金回しの材料となっているだけです。それは海外からの輸入分が減少をしたことにも要因があるのですが、吟味せずにグレードだけでビジネスをしてきた
結果として起きている現象であり、宝飾業界が終わったわけではありません。

 実際には思ったものがあればほしいという人たちは沢山いると思いますが、その方達が持っている物の方が既に上回ったバリューがあるので業界側の力があれば十分にビジネスとしては成り立つのです。http://ameblo.jp/diamonrow

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