今回の出張でのことですが、多くの若いブローカーたちはダイヤモンドのオーナー達から、ただ品物を預かり持って歩いている者が多く見受けられた件で、現代の日本を含めた先進国の若者たちの労働に対する安易さを感じざるを得ませんでした。
ダイヤモンドの場合世界中で使用されているプライスリストがあり、これに合わせてGIAなりEGLなりHRDといった数か所のグレーディング・ラボのレポートを持って歩き、GIAのレポート付であればプレイスリストの何%下で、またEGLであれば、それより下の何十%ディスカウントで幾らという風にいつものごとく鑑定機関によってグレードの違いがあることを前提に価格付けをしており、あとは買い手が判断をしてくれといった感じです。
途中で数人のブローカーを集めて二個の2CTSのペア・シェイプをグレードを伏せて並べ、どちらが綺麗かを選ばせてみたところ、見事に全員がFカラーVS1クラスのものではなくHカラーSIクラスの石を選びました。
勿論、なにもマジックは使っていません。特にと言って良いのですがファンシー・シェイプに関してはグレーディングレポートでは出てこない形やテリの好みにより印象がかなり変わります。仮にDカラーのIFであったとしてもダイヤモンドが透けていては決して綺麗に見えません。
何故、そのようなことをしたかというと彼らはレポートの中に入ったダイヤモンドをただこちらに見せるだけですから時間的な無駄がものすごく多い訳です。つまり、私の好みは最初に示しているのだから何でもかんでも見せないで、ちゃんとダイヤモンドを見て、こちらが好みそうなものを見せなさいという意味と同時に、ただそこにダイヤモンドを持ってきて品物を置いて駄弁っているだけの楽なことをするなという意味でのことです。
前回にも書きましたが、ダイヤモンドをもっと見なさいと古株のブローカーが言っても、言う事を聞きませんが、買い手が言うと意外と聞くものです。楽して儲かる訳がないというのは老年のユダヤ人がよく言う事です。どこに努力をするかという事に関しては日本人と少し違うかもしれませんが楽をするなという事に関しては一致しているようです。
しかし、日本からの若いバイヤーたちもどちらかというとあと何パーセント下げろとか、パーセンテージの攻防でダイヤモンドを見て、このダイヤモンドであれば幾らくらいが妥当かどうかとかこの内包物の位置であれば、この値段が妥当であろうとか買値や売値の妥当性の攻防がほとんど見られなくなってきました。
私は基本的にレポート付のものは見ないので必然的に研磨上がりの早い段階のものをみて、オーナーも原石に研磨代と利益を乗せ、価格の交渉に臨みます。勿論。オーナーたちが沢山の利益をとれるもの取れないものは当然ある訳で、その中での買値のオファーをするのがプロの仕事だと思っています。
なにぶん現代はどの国問わずマニュアル商売が横行していますが、自然のものであるダイヤモンドにそれを当てはめることは少し無理があるのだと考えています。日本においても鑑定機関や時期、人によって違うグレードを使い販売のマニュアル化をしたことで、どれくらい販売レベルが落ちたかわかりません。
ファーストフードのような売り方が当たり前のように思っている販売員もまだまだ沢山います。下手をするとそこまでもいっていない販売員もいます。経験を埋めるものはプロとしての意識だけです、沢山のものをみて経験を積み、それを表現できる力を付けることです。
若いブローカーや他のダイヤモンドや宝石を扱っている人たちに問いたいです。
『あなたたちは本当に扱っているものが好きですか?』
ダイヤモンドの場合世界中で使用されているプライスリストがあり、これに合わせてGIAなりEGLなりHRDといった数か所のグレーディング・ラボのレポートを持って歩き、GIAのレポート付であればプレイスリストの何%下で、またEGLであれば、それより下の何十%ディスカウントで幾らという風にいつものごとく鑑定機関によってグレードの違いがあることを前提に価格付けをしており、あとは買い手が判断をしてくれといった感じです。
途中で数人のブローカーを集めて二個の2CTSのペア・シェイプをグレードを伏せて並べ、どちらが綺麗かを選ばせてみたところ、見事に全員がFカラーVS1クラスのものではなくHカラーSIクラスの石を選びました。
勿論、なにもマジックは使っていません。特にと言って良いのですがファンシー・シェイプに関してはグレーディングレポートでは出てこない形やテリの好みにより印象がかなり変わります。仮にDカラーのIFであったとしてもダイヤモンドが透けていては決して綺麗に見えません。
何故、そのようなことをしたかというと彼らはレポートの中に入ったダイヤモンドをただこちらに見せるだけですから時間的な無駄がものすごく多い訳です。つまり、私の好みは最初に示しているのだから何でもかんでも見せないで、ちゃんとダイヤモンドを見て、こちらが好みそうなものを見せなさいという意味と同時に、ただそこにダイヤモンドを持ってきて品物を置いて駄弁っているだけの楽なことをするなという意味でのことです。
前回にも書きましたが、ダイヤモンドをもっと見なさいと古株のブローカーが言っても、言う事を聞きませんが、買い手が言うと意外と聞くものです。楽して儲かる訳がないというのは老年のユダヤ人がよく言う事です。どこに努力をするかという事に関しては日本人と少し違うかもしれませんが楽をするなという事に関しては一致しているようです。
しかし、日本からの若いバイヤーたちもどちらかというとあと何パーセント下げろとか、パーセンテージの攻防でダイヤモンドを見て、このダイヤモンドであれば幾らくらいが妥当かどうかとかこの内包物の位置であれば、この値段が妥当であろうとか買値や売値の妥当性の攻防がほとんど見られなくなってきました。
私は基本的にレポート付のものは見ないので必然的に研磨上がりの早い段階のものをみて、オーナーも原石に研磨代と利益を乗せ、価格の交渉に臨みます。勿論。オーナーたちが沢山の利益をとれるもの取れないものは当然ある訳で、その中での買値のオファーをするのがプロの仕事だと思っています。
なにぶん現代はどの国問わずマニュアル商売が横行していますが、自然のものであるダイヤモンドにそれを当てはめることは少し無理があるのだと考えています。日本においても鑑定機関や時期、人によって違うグレードを使い販売のマニュアル化をしたことで、どれくらい販売レベルが落ちたかわかりません。
ファーストフードのような売り方が当たり前のように思っている販売員もまだまだ沢山います。下手をするとそこまでもいっていない販売員もいます。経験を埋めるものはプロとしての意識だけです、沢山のものをみて経験を積み、それを表現できる力を付けることです。
若いブローカーや他のダイヤモンドや宝石を扱っている人たちに問いたいです。
『あなたたちは本当に扱っているものが好きですか?』
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