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2014年9月15日月曜日

本物⁉

 昨日見ていたTV番組でこのような話がありました。
さる音響メーカーに勤めている開発者が難聴の人のためのスピーカーを作りたいといったところ会社の答えは『ノー‼』という事になり、彼は難聴の祖母との会話がうまくいかなかった経験を持ち、是非難聴の人のためのスピーカーを作りたかったそうです。

 難聴の人には大きな音というよりクリアな音を届けることが大事だそうで、人の声や自然の音は難聴の人には雑音が入って聞こえているそうで、ザーザーという音と一緒に聞こえているそうです。

 彼は会社を辞め、協力者を捜し、ついに完成をさせるのですが、実際の使用者には如何にも機械的なスピーカーという感じで敬遠をされたそうです。彼は工夫をしてスピーカーのフォルムを変えオシャレなインテリアのような形にし、皆さんに受け入れてもらったそうです。

 実際の使用者である高齢のご婦人が初めてお孫さんと電話とそのスピーカーを通じ、会話しつつ
『お前の声はこんな声をしていたんだね』

という会話をしているところをVTRで見ている開発者が一言

『求められている物を求めている人に提供する、それが本物という事なんですね。』

この言葉は私の心を打ちました。

 私たちの販売する者は具体的に使用するような実用品ではありません。故に、お客様が本当に美しいと思い、手に入れたいと思うものでなくてはなりません。そして、それを手に入れやすく努力することが大事なのでしょう。

 例えば私であれば、力のある美しく、誰もが欲しいと思うようなダイヤモンドを手に入れやすい環境と価格で提供する事を事前に努力し、求めてもらえるようなダイヤモンドを用意することです。
 そして、販売する人間はそれを手に入れやすいようにお手伝いをするというような姿勢と気持ちが必要なのでしょう。

 求めても、興味も持っていないような商品を価値より高く見せ、価格を下げて販売する方法はあるのかもしれない。確かに事前にディスカウント率を提示し、それ以上は値引きをしないという商法も実用品等ではあるかもしれないし、それはそれで最初からその価格だと思っていれば良いでしょう。

 しかし、本物の意味を考えると価格ではないので、二重プライス、三重プライスで販売する必要はないのです。その方法をとるとしたら何らかのまやかしが意図にあると思われても仕方のないことです。

 勿論、何時も言う事ですが値引き自体を否定しているわけではありません。過度な演出や過度の値引きは一つ間違うと求めている人を裏切ることになります。それは求めている物と錯覚をさせて販売する事になるからです。

 以前にも書きましたが販売する者は購入者に対する忠誠心を持たなければなりません。もし、持つことが出来ないのであれば、それは求められている人ではないという事になります。

 決して難しい事ではないのです。
『求められる物を、求めている人に提供するのです』

まやかした本物らしきものはいずれしっぺ返しが来ます。
販売する者はそれを見極める必要があるのです。
毒入り餃子は販売をしてからでは遅すぎるのです。

 宝飾品が本物かどうかは扱っている者のモラルにより決まります。そして、そのモラルの高さが宝飾品の価値なのです。

 人を幸せにできるかどうかで宝飾品の価値は決まります。

 顧客との間は信頼関係が前提にあります。そして、信頼という感情の一番近くにあるのが裏切りという感情であることも心に留めておく必要があるでしょう。

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