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2013年1月5日土曜日

シンチレーション・リポート!?

 常々、述べている事ではありますが、ダイヤモンドの価値は4Cのグレードだけでは決まりません。米国のAGS研究所では昨年末に2007年より研究を重ねてきたシンチレーション・リポートの特許を取得し、発行を始めました。

 AGSというのは御存じの方も多いかもしれませんがアメリカ・ジェム・ソサエティーと言って米国の宝飾業界でのGIA(米国宝石学会)と並ぶもう一方の雄であります。米国宝飾業界ではむしろAGSの方が創立の経緯もあり、発言力があります。

 このAGS研究所発行のシンチレーション・リポート(Scintillation Report)というのは簡単に言うと白色のキラメキ(Flash)及び有色のキラメキ(Fire)をダイヤモンドもしくは光源を移動させた時に観察をした際のキラメキのレベルとその分布を図で表したものをレポートしたものです。

 これは画期的なもので今後日本でも採用がされる事は必至と思われます。GIAによる総合評価は3千万を超えるモニタリングをし、それを数値化したものをグレード評価基準としたものですが、このAGSのものはそれを可視化したものという事になります。

 双方とも実質的には単なる数字を評価基準とした日本のグレードとは異なり、実際に人の目に言える輝きや美しさをレポートしたもので、前提としては人の目に見える評価を基準としています。

 つまり、ハート&アロー(ハート&キューピット)を最高級品とした販売方法が横行していますが、必ずしもそれがイコール最高という事ではなく、あくまでも人の目に映る評価を基準としたGIAのモニタリングから招いた結果やAGSの人の目に映るキラメキをリポートしたものといった第3者的指摘をグレード化したものであります。

 一定の業者や鑑定機関が定めた基準ではなく第3者的にアドバイスという前提のこれらのリポートは個別の感性や本来の価値観を前提とするダイヤモンドを表わすには公平なものとして評価をしたいと思います。

 現在の日本ではまだまだ4Cだけのグレーディングに収まっておりますが、今後はこれらのシステムも登用されることになるでしょう。

 但し、選ぶのはあくまでも消費者自身ですから、其々の感じる美しさを基準にアドバイスを上手く活かしてダイヤモンドを選ぶ事が一番良い事です。あとは販売側が付けた価格を納得できるかどうかだけです。そして、自身の予算と照らし合わせる事でしょう。

 販売側もビジネスですから無謀な値引きは出来ませんから、値引きされた最終価格が小売価格ですのでそれを前提に選択をしましょう。値引率が大きいという事は・・・・皆まで言いませんが。

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