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2013年1月11日金曜日

何故にダイヤモンド!?

 永くダイヤモンドビジネスに携わりディラー・バイヤーとして商材のダイヤモンドを扱ってきて、なんら不思議に感じてきたことはありませんでした。

 昨日、訪問をしてきた知人が一言
『女性はなんでダイヤモンドを欲しがるんですかねェ?』

『女性ばかりではなく、男性も買う方が多いよ』
と小生。

『何で買うんですかね?』
と再び知人。

何故ダイヤモンドを買うのか?

 正直言うと考えた事もありませんでした。良いダイヤモンド、魅力的なダイヤモンドを供給すれば売れるものという事しか思っていませんでした。

 確かに、何かの実務的な用途はないし、食べるものでもない事はたしかです。それでは何故?

 宝石の条件として、審美性、希少性、耐久性、携帯性、そして換金性があり、これを前提として考えてみるとある種のヒントが見えて来ました。現代においては最後の換金性を前提とした財産の保全や投資的要素が現にありますが、それは特殊なサイズの大きな物や特殊な色の物といった高額なものであります。そして、それらを購入している人々は必ずしも美しいからといった意味で購入している訳ではなりません。

 それでは一般的なダイヤモンドはどうでしょうか?きれいである事は大前提であるし、それだけでは購入する動機にはなりえない訳で、残りの希少性や耐久性、携帯性が付帯するとある条件が出て来ます。

 人間は特殊な体験をるするとその事に喜びや誇り、優越感を持ちますがそれは一つの換金価値を持つのです。つまり、アミューズメント施設や旅行にお金を払うという事ですね。

 極論を言いうと天皇陛下やローマ法王に謁見する事は非日常的な体験であり、喜びや優越感を持ちます。また誇りを持つ方も多いでしょう。

 ダイヤモンドを持つ事はある種の特殊体験であり、人が持てないものを持つ喜びや体験をする対象物でもある訳です。特に男性は誰も持っていないファンシーカラーのダイヤモンドに保持することへの優越感を感じ、女性は綺麗な非日常的な物を身につける歓びという価値を求めるのだと思います。

 人によってその大きさや色、形、価格は違うかもしれません。しかし、共通している事はそれらの
一般的ではない体感を持ち運び、身につける事に代金を払っているのではないかと思っています。
故に、それに反するような販売方法はむしろダイヤモンドという商品の価値を下げる行為になり、むしろ販売の難しさを際立させていると思います。

 景気の良い時は販売側もその辺をあおりますが、景気が悪くなって来ると販売側はむしろ価値を下げる販売方法を演じます。それは本来のダイヤモンドの価値を理解していないのだろうと今になって感じます。

 前述の宝石の条件を損なうような行為は決して将来の為にはありません。多くの処理石は希少性を損なうし、耐久性に関しても問題がない訳ではないでしょう。ダイヤモンドが全条件を考えた時にその頂点に立っている事は明らかです。宝石の条件となっていますが天然に置いてこれらの特殊条件を備えている物を宝石と呼ぶのでしょう。

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