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2019年9月24日火曜日

永遠か?

 今回特にダイアモンド取引所の中で感じることはメンバーの変化です。一時は5000人はいたダイアモンドメンバーが今ではおよそ半数の2500人位しか残ってはいません。これは零細大手問わずということになります。一時は朝の9時から夕方の6時まで一杯だった取引所は今では午後3時前には閑散としてしまいます。

 ダイアモンド大手の多くは他の部門を持ち、他の部門への切り替えをするところが多くありますが、零細のところは跡取りが他の職業への就職を望む場合が多いようです。

原点は何かというと多くの場合ダイアモンドでは大きな利益が望めないということです。これには2つの大きな要因があります。一つにはダイアモンドの供給側も本来宝石ということを考えると大規模な組織は向かないということがありますが、これを無視して大量生産体制をとり、自らの利益を押し殺してしまったということがあります。

 勿論時代やマーケットがそうさせ、良い目を見せたのも事実です。米国、日本そして中国といった大量販売市場がその事実を作ったといってもよいでしょう。

 何より問題なのは多くの場合市場が劇薬である「値引き」という手段を用いたことです。本来治療に有効な劇薬を打ち続けて、自身を弱体化させたところに問題があるわけです。その場面その場面で見ればわかりにくいし、それぞれに言い分もあるでしょう。

 私自身川上から川下までの一連の流れを見る場所にいると明らかに感じることです。ビジネスの拠点であるべきダイアモンド取引所にはすでに人がいなくなってきているのです。この流れはいずれというかすでに市場にも影響が出てきています。しかし、事実は末端市場の販売方法がこの状況を作り出したといってもいでしょう。私自身も若き日々は気づかずにその一端を担ってしまったという部分もありますが。

 高級外車がなぜに値引き無しで高額で売れるのかということを考えると多くの場合、販売側に車好きの人々が募っているからなのでしょう。その高級外車のすごさを感じ説明をし、消費者に納得をさせているのでしょう。

 ダイアモンドの販売の場合本当にダイアモンドを理解し、ダイアモンドを好きな人々がどれくらいいるのでしょうか?単純にきれいだから好きということではなく好きだからこそ勉強をし、そのすごさを消費者に伝えようという人々です。つまり、販売に熱意があるかどうかということでもあります。

 川下の安易な販売方法が川上を食い尽くし、更には自らを苦しめる「劇役」をどこで断ち切り、どこで平常なビジネスに戻るのかが今後の課題であり、決して経済状況だけが今の不振を招いているわけではないことが川上を見ていて感じるのです。

今回のイスラエルはこんなことを感じた出張でした。
https://ameblo.jp/diamonrow

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