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2018年7月13日金曜日

ダイアモンドの土台⁉

 本日から2カ月ぶりの買付けの為にイスラエルに出発しますが昨日に国内出張より帰京したばかりで、さすがに少しバテ気味です。

 最近よく質問されるのですが、
『グレードの付いていないダイアモンドをどのようにして価格の判断をするのですか?』
勿論グレードの既に付いた物もあるわけですが、私たちの時代(というと少し古過ぎるかも)
はプロだけの参入ですからグレードは元々ついていないのが普通でしたからそれほど難しいとは思っていません。

 ベースとしては4Cを判断するわけですが相場というものは元々グレーディング後の話ですから、事実上グレーディング前においては確立された相場はない訳です。ダイアモンドのオーナーが幾らで原石を手に入れどれくらいの利益をそこで乗せるのかという事になります。

 さほど大きくない原石(研磨後5ct以下)の場合はロットで手に入れることが多いので研磨後の品質次第でオーナーとしては利益が多くなったり少なくなったりするわけです。

 原石の価格はある意味鉱山会社の手中にありますので研磨後品質はオーナーにとっては死活問題になります。

 例えばVVS~VSクラスの原石を手に入れたとします。その中からD,IFでも出てくれば利益を大きく伸ばす事が出来るわけですが、反面逆にであるとあまり利益を多くは望めなくなるわけです。

 いつも述べているようにD、IFなどの付加価値性の高いものが時期により価格下落の象徴になるのは研磨後利幅が大きくなっている部分どうしても価格が下がりやすくなる訳です。逆にローカラーで中間グレードの原石のロットというものは元々付加価値性が期待できない分大きな利益も考えにくいのですが反面それ程の付加価値性が来ませんから原石の値上がりに比例し、殆ど値が下がることがありません。

 つまり、価格の交渉や指値というものはそのようなことを考慮して行われるわけです。勿論、その品質をしっかりとチェックできることが前提です。

 現代はグレードの付いた物の取引が多く行われていますから、この品質チェックの目がなくても価格リストが読めれば問題なく買付はできるのですが、皆同じ価格になるのでバイヤーとしての醍醐味も面白さもありません。

 その点、ディラーという仕事は前者と後者を兼ねていますから今後の市場性や将来性も考慮して仕事をしなければなりません。勿論原石の市場にも興味をもっていなければなりません。

 そんなことを考えながらの出張はある意味楽しみでもあるわけです。ダイアモンドの土台というものはあらゆる側面があり、単純に美しいところから始まり、金融の世界を覗きながらプライ礎を創り上げる世界ともいえるのかもしれません。
http://diamond-exchange.jp/
https://ameblo.jp/diamonrow

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