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2016年9月28日水曜日

ダイヤモンドの判定⁉

 以前にも人造ダイヤモンド(CVD,HPHT型)の普及やその変動について書いたことがありますが、中央宝石研究所から簡易的な検査器が売り出されています。1/220~3ctsまでが検査対象だということです。

 実際には人造ダイヤモンドほとんど場合ジュエリーにセッティングされているメレーサイズのものが多くこの検査器は裸石であることが前提になりますので効果のほどは如何程にということになります。

 この検査器はダイヤモンドのタイプを判定するものですから、タイプⅠかタイプⅡに判別をし、タイプⅡであれば要検査ということになるので実質的には再度検査機関に持ち込んでくださいということになります。

 勿論ダイヤモンドのタイプについて理解が出来ていないとなればまずはそこから勉強をしてもらわなければなりませんが、宝石業界の場合どれくらいの人がそれを理解しているのかは疑問ですが・・・・。

 現在G.I.A(売国宝石学会)やDTC等でも簡易的な検査器を開発中ですが現在の国内で販売しているものは30万円前後しますのでそれぞれの小売店さんでも持てない範囲ではありませんが、さら鑑定機関に持ち込むことを考えるとそれぞれのメーカーでその役割を果たさざるを得ないかもしれません。

 皮肉なことではありますがリサイクル等の十年以上過去に販売されたものに関してはそれほど神経質にならなくてもよいと思いますが現在製造されている、特に中国製のものに多く存在が確認をされていますので要注意です。

 ちなみに現在の廉価対象のジュエリーに関しては中国製が多く含まれていますので気を付けたほうが良いでしょう。勿論国内生産のものであってもその可能性は高いのですが大手のメーカーの場合はすでにその検査が裸石の時点で行われているようです。絶対ではないですが・・・・。

 特徴としては小さいものに関してはホワイトのものが多く、内包物に関してもほとんど存在しないということですが、実際には私が確認したものには特に大きな物にはブラウンの混じったイエロー系やファンシー系の色が入ったもの、さらには内包物の入ったものも確認をしております。

 いずれにしてもそれぞれの経験も踏まえた判別意識が必要でしょう。

 ただ現状は極端な価格差が天然、人造にはありませんが現在の中国の量産体制を見るといずれは1/10くらいの価格で出てくることも間違いがないでしょう。
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2016年9月26日月曜日

伝えること⁉

 丁度2000年の今頃、私はナポリのサンタルチア港のフェリー乗り場にいました。カプリ島に渡り、当時発売を予定していたオードトワレのOEMを依頼する為でした。

 話も終わり、戻ろうとしてもフェリーの時間までまだしばらくあり、そこのスタッフの勧めもあり、カプリ島で最も有名な場所『青の洞窟』を見学することになり、船着き場に向かうと人々が何か話し合っており尋ねてみると波の高さを図っているとのことでした。

 実は『青の洞窟』は1メートル有るか無いかの入り口の高さで、少しでも波があるとほとんど入ることができません。ちょど行った時期は波も静かな時期で数十分待たされただけで小舟に乗り洞窟の中に入ることが出来ました。

 時期が違うと3日間で一日も入れないことがあるそうで入ることができるのは非常にラッキーなことということでした。私はその後3回訪れていますがいずれも入ることができていますが友人の話を聞くところによると2回訪れていずれも入ることができなかったということでした。

 中に入ると外の明るさとの差もあり真っ暗で最初は何も見えないような感じですが、入ってきた入口のほうを見ると驚愕というか驚きの一言でした。

 外の光が取り入れられて海底が紺碧の空のような蒼色に染まり、目が慣れてくるとその光が洞窟の天井に映り込み何とも言えない素晴らしい空間です。どんな経過があり、こんな美しさが出来上がるのだろうと思っていた時に私はある事に気が付きました。まぬけな話ですが最初に目が慣れなかったわけではなく私はサングラスをしていたのです。

 サングラスを外した後は絶句するような光景の中に身を置いてただただ感動をしておりました。この自然の美しさをどのように伝えることができるだろうと考えると人間の感性だけで自然の美しさを伝えることはやはり無理だろうと思うしかありませんでした。

 我々が普段扱っている宝石に関してもその場で見えているにも関わらずその美しさを伝えることは難しいと思っています。それは販売側の間違った知識や説明の為でもあるかもしれないし、人それぞれの感性も違いそのこと自体を理解してもらうことが難しいのかもしれません。

 いずれにしても自然の美しさは人間のボキャブラリーだけでは説明しきれないのかもしれませんが少なくてもその場で一緒に見えているものは言葉が少なくて済むわけですからどのように伝えるかは説明する側の感性でもあります。

 目に映っているものをどのように伝えるかは永遠のテーマのような気がしますが少なくても我々はそれを追い求めなくてはいけないのでしょう。
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2016年9月22日木曜日

愛ちゃんのダイヤモンド⁉

 国民の娘『卓球の愛ちゃん』こと福原愛選手の結婚発表が昨日行われ、多くの国民が祝福し、幸せな気分になったと思います。端正な顔立ちの新郎の台湾の江選手はいかにも今どきのイケメンというよりも穏やかな育ちの良さそうな青年であります。

 婚約指輪の3.22ctsのダイヤモンドは彼の愛ちゃんへの愛情がにじみ出ています。これは彼の誕生日の2月22日にプラス100%の愛を彼女へという思いから選んだ石目だそうです。

 世界の多くの国では当たり前である愛情表現をダイヤモンドへ込めるという素晴らしく崇高な行為といってもよいかもしれないこの儀式というか行為は現在の日本では廃れてきています。

 ダイヤモンドを買えない理由を若者の男性たちは『そんなの形だけだよ』と言い放ちますが、多くの場合はその甲斐性のない自分の負け惜しみだと思っています。また女性は男性に嫌われたくないという思いから『そんなものに拘っていない』といって本音を隠します。本当はほしいのに・・・。

 本当にそんなことで結婚生活がうまくいくのかなとさえ思います。確かにそのことがすべてではないとは思いますが、金額の問題ではなく最低限の証として存在すべき行為でしょう。そういった意味では現在の若者は情けないといわれても仕方がないかもしれません。

 また、江選手は愛ちゃんへのプロポーズに『鍵』を渡し、『この家の主になってください。』と言ったという事ですが、これは彼のみに拘らず多くの中国人だけではなく古くはローマ時代から行われているプロポーズですが、

 一説にはローマ時代多くのローマ貴族たちはお風呂好きで、よく映画などでも見かける白いポンチョのような布で身をまとい、それにはポケットのようなものが無く、そのために家や金庫などのカギを指輪にしていたといわれています。

 ローマ軍の騎士たちは遠征に出かけると何年も帰ってきませんのでその前に良き伴侶を探し、その『鍵』を渡す相手を求めたといわれています。その指輪のカギこそが今の婚約指輪の由来といわれており、また女性はその代わり『命』を預けますという意味で心臓につながっているといわれる左の薬指にその指輪をはめるという信頼の証でもあるわけです。

 現代は単なる気持ちの代替的な要素が殆どかもしれませんが、江選手のようにオリジナルでデザインをし、思いをそこに込めることは決して軽軽な形だけの問題ではないと思います。

 もっと現代の若者たちは自分たちを素直に認め、結婚するだけの度量が整ってはいないことをきもに命じ、子供が出来ちゃったから結婚をするといった生まれてくる赤ちゃんに失礼になるような言葉を吐かずに、ちゃんとした愛と責任という証を示すだけの度量を身に着けてもらいと願っております。
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2016年9月20日火曜日

ダイヤモンドの売れる理由⁉

 売れるものよ売れないものが混在する現代においてその格差は激しくなる一方ですが、売れるものは何が満たされ、売れないものは何も満たされないということなのでしょう。

 人間の欲求には成長欲求欠乏欲求があるといわれますが、人は何かの欲求によってものを購入することが基本となるわけですが成長欲求というのは自己表現で、欠乏欲求というのは最も多く、物理的な物をはじめ精神的な物とを併せ持ち、食料から始まり愛情、安定等々いろいろな種類もあります。

 ダイヤモンドはなぜ売れるのかというとこれらの両方を併せ持つといっても過言ではありません。つまり、自己表現としての欲求を満たし、さらには欠乏する癒しや、情緒的な美しさへの満足感も与えてくれます。

 無くて困るような実質的な役割を果たしているわけではありませんが(一部の工業用、光学用は別にして)精神状態によっては欠乏する欲求を満たしてくれさえします。また、持ち方によっては精神的な安定ももたらしてくれます。

 決してダイヤモンドというものはジュエリーとしてのデザイン等の一次的な要因で購入を決めるわけではありません。もし、売り手がそのことを前提としているのであれば車を色彩だけで売っているようなものですから売ることは鼻から難しいということになります。無論、グレードで売るという販売方法も同じことが言えます。

 ダイヤモンドの本質的な価値を理解することは難しくはありません。なぜなら多くのユーザーはそれを前提に買っているのです。ただ売り手の頓珍漢な説明により混乱をして、購入を難しくしています。

 ただ、言えることは多くの人々はある程度の年齢になると多くの欲求を失っていきます。つまりそれほど物に対する欲求も薄れ、また自己表現といった成長欲求も失われていきます。つまり、裏を返せばそれらを持っている間は若さを維持もできるということになります。

 ダイヤモンドに関わらず物が売れるということは欲求に対する供給ですから、ユーザーの欲求を引き出しその欲求に対する満足感を演出することが大事なのでしょう。

 多くの人々は自己で感じる欲求のほかに内在する欲求に気づかずにいることが多くあります。現代の『ポケモンGO』なども本能的に眠っていた狩猟本能に火が付いたものなのでしょう。

 ダイヤモンドはそれら現代の売れているものから比べると歴史もヒントもたくさんあります。ただ売り手が手を抜かず、怠けずそれらの演出を根気強く行っていくことが大事なのでしょう。

 ダイヤモンドに対する欲求は多くのユーザーにあるのです。ただここ十数年眠っているだけなのですから上手に気が付かせてあげることが大事なのでしょう。
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2016年9月18日日曜日

ダイヤモンドは変わらない⁉

 昨今の景況もあり、人間何かと苛立っているのか他人の足を引っ張たり、ゴシップが多くなったりと週刊誌ネタには困らないような内容が多くあります。一方では自動運転の車とかオート何とかと人類の進化というより技術の進化が止まりません。

 一方では貧困、一方では技術開発に大量のお金の供出とお金の配分を間違わなければ多少の進化の速度が落ちてもということは日々思います。これらも人類の進化のうちの一つかもしれません。

 世の中がドンドン変わろうと変わらないのがダイヤモンドです。多くの業種と違うところは技術開発や改良、改善の余地がないものを扱っているということです。もし進化、変化ということを考えるとしたらそれを扱う人間が変わらなければなりません。

 行き詰ったように現代の宝飾業は喘いでおります。なぜかというと時代の変化に扱っている人間がついていけていない事と宝石の本質を見失っているからです。色々なところで企業努力はしているのでしょう。しかし、事の本質を理解していないので空回りをしていることが多いように思います。

 つまり、売り上げを上げようと特価をやってみたり、即売会をやってみたりと宝石の本質を理解していたとしたら考えられないようなミスを犯してもいます。または経費を削減と称してやはり誤った方針を打ち出したりとみていてハラハラするような企業が多くあります。

 宝石、特にダイヤモンドに関してはいかに価値を上げ維持をしていくかが課題で扱っている人間の仕事はそれ自体そのものが仕事です。つまり、即売会やバーゲン、経費削減というのは場面によっては必ずしも間違いとは言いません。

 しかし、常日頃ダイヤモンドの価値を上げる仕事をしていてそのうえで一定の条件の基特別プライスによる販売はかならずしも否定をするものではありません。ただし、それも明確な理由があってのことです。又経費の削減も企業としては当然の行動でもあります。しかし、ダイヤモンドの価値を上げる仕事を否定するような内容、例えば見た目がみすぼらしくなったり、いかにも経費を削減していますよといったユーザーにも見えてしまうような経費削減は逆効果でもあります。

 よく宝飾業は夢を売る仕事といわれていましたが、現在ではどうでしょう。みっともない恰好をしたホスト崩れのような若者が展示会場内でかっ歩していたり、チンドン屋さんのような恰好をしたデザイナーなる怪しげな職業の人間が同じく展示会場内で怪しげなパフォーマンスを行っていたりと宝石の価値を下げるにはこのうえない行動をとっています。

 ダイヤモンドに言及をしてみても多くの扱っている人々は素人です。つまり、マニュアルがあり、ダイヤモンドそのものが変化をしないので素人が扱うこともあできる安易なものでもあります。それは日本に限ったことではないかもしれません。

 しかし、どの世界にも対応ということがあります。ダイヤモンドそのものを理解していなければ多くの場面でユーザーとトラブルを起こしてしまいます。ただ何度も書きますがダイヤモンドが変化をするわけではありませんから扱っている人間がその価値に寄り添っていなければなりません。

 他の業界と同じような展開をするとかつての大手ジュエリー・チェーンのように衰退の道を歩まざるを得ません。ダイヤモンド自体が変化をしないことで多くな販売形態が楽な方へ楽な方へと流れてきました。宝石を扱うということは少しの背伸びと沢山の我慢が必要です。

 宝石の価値を維持し高めるためにはだらだらと楽なほうへ流れていてはできません。今こそ扱っている人間のギアを上げ変化していくというか、元に戻す努力をしなければいけません。

 我々の相手は消費者ではなくユーザーなのです。

 とにかく、ダイヤモンドは変化しないのですから・・・・・。
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2016年9月15日木曜日

カジノ構想⁉

 今回の豊洲の件に関してはみっともないの一言です。元知事は『誤魔化されたと』無責任なことを言っているし、都の職員たちも誰が担当責任者だったかは『時が経ったので記憶が定かではない』とか内を言っているのだろうと思います。

 いっそのこと以前から構想に上がっているカジノを本格的に考えてみたらどうだろうか。食品を扱う場所としてそぐわないのであれば豊洲からお台場、有明とまだまだ相手そうな土地はあるのだからカジノに本腰を入れて築地に関してはもっと別に考えてもよいのではないかと思います。

 カジノを創るにあたっては色々と反対意見があることは理解をしていますが、ギャンブル依存症なんというものはカジノとは関係がないと思っています。現実に競馬、競輪、オートとギャンブルにすでに依存している人々は多くいます。むしろきちっと最初から一定のルールを作ることのほうが戦後のゴタゴタから出来上がった利権業界を整理することもできるかもしれません。

 また競馬、競輪等もラスベガスで行っているようにカジノの中で行わせることによりもっと健康的なイメージが出来上がるかもしれません。

 以前の数字ではありますが日本のギャンブルの売り上げが3兆5千億円、ラスベガスは6千5百億円とあのラスベガスの5倍以上のお金がすでにギャンブルに使われています。なによりも公営がすでにあるわけでいまさら何をという感じがします。

 海外からの観光客をはじめ、国内のギャンブル客を前提にするとラスベガスのレベルを超えることはそんなに難しくありません。何よりもラスベガスもそうですがコンベンション・シティとしての考え方やエンターテイメントの場所づくりとアイディアはいくらでもあります。実際にラスベガスも実際にはカジノ以外の売り上げが多くなっています。

 特に隣国の中国人はギャンブルが好き出ることは衆知の事実です。マカオがラスベガスを抜いたのもそんな背景があります。東京ディズニーランドですらあれだけの外国人を集客しています。観光立国を目指すに日本にとってはこれ以上の材料はありません。

 勿論、警備の問題やいろいろな問題は存在しますが、新橋や銀座等の隣接する場所の影響は計り知れません。さらには一兆円以上の売り上げを考えるとその税金を特定財源とし、介護や待機児童に充てることを考えると本来はなかった財源ですから国民の負担や不安もへることもかんがえられます。

 更には羽田との海上シャトルや三浦半島からの定期フェリー等々考えると経済効果は東京オリンピックをはるかに上回ります。当然株価の上昇は望めるし、カジノのマシンの大半は日本製が多いと聞いています。ゲーム機の技術を生かしたものが現在のカジノマシンに応用されているそうです。以前ラスベガスのMGMがリニューアルをしたときにカジノで使っているコインカップが日本製であることを聞かされてびっくりしたことがあります。

 カジノを開設されることでのネガティブは人間の持っている性悪説の範囲です。しかし、それでもたらされる貢献はそのネガティブをはるかに超えます。日本の政治家のグローバル感覚にかけるしかありませんが、果たしてそれはどうかというところです。
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2016年9月13日火曜日

ダイヤモンド・ファン⁉

最近の景況もあり、今後の宝飾業界について相談されることもようありますが多くの人が口をそろえて言う言葉は
『消費者が宝飾品に興味を持っていない。』
という言葉です。

 消費者がものに興味を持つかどうかはそれぞれの業界のプレゼンテーションなり、プロモーションもあるのでしょう。以前の宝飾業界であればダイヤモンドのキャンペーンとして多くの場面でダイヤモンドの魅力や役割を啓蒙する活動をしておりました。

 つまり、ダイヤモンドは単なる嗜好品ではなく実際の生活の慶弔事の中での役割等々をメディア等々で行っておりました。しかし、現在は一部のブランド等のみで全般的な啓蒙活動などはほとんど行っていません。

 婚約指輪、成人式などの祝い事にはダイヤモンドや真珠等の役割は大きかったと思います。その上での嗜好性やある種のプライドもあり多くの宝飾品は売れておりました。このことに異論がある方は少ないと思います。

 過去十数年その本来な価値である習慣やプライドをズタズタにしながら販売を行ってきたのが業界側でもあります。その場の売り上げに走ることにより本来の価値を下げまくってきました。値引き合戦や、いかにも高級と思わせるような演出で低単価で通販などを行ったりと、特に百貨店等の名前を出しTVショッピングで販売されるものは劣悪商品も多く、その信用を失うには十分な役割を果たしてきました。

 片方で一生懸命価値を高めていても、片方では一生懸命信用と価値を失うことに時間を費やしています。

 そこで冒頭の相談の答えにもなりますが、これら逆行してきた販売方法をやめ、さらには少し我慢をしてでも価値を高め本当に宝飾品としての価値ある品物だけを扱っていくということが大事です。

 つまり、宝飾品の販売をとり戻すには特別な方法はありません。本来の価値に照らし合わせ当たり前のことを当たり前にやるしかないのです。

 まずはダイヤモンドの好きな人は多くいますので、それらの人々を確実なファンにしていくこと、そして、宝石の魅力を感じてもらったところで次の段階の宝石に進んでもらうという地味ではありますがコツコツと進めていくということでしょう。

 そのためにも取り扱っている人は勉強をし、知識を高めていくことが大事です。よく展示会等でも何十年というキャリアを持つ販売員に多く出会います、しかし、多くの人々の販売をする知識としては不十分なために消費者の不信感を募らさせたのも事実です。

 本当の宝石業界は捨てたものではありません。中途半端を排除することにより必ずよみがえるはずです。
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2016年9月12日月曜日

September,11⁉

 本日米国は9月11日、ほとんどの人が思い出したくはない日であろうと思います。
小生はその日次の週の米国出張の準備を終え、行きつけのすし屋に寄ったところでした。そこでお店の主の住居にもなっている居間から大きな声が聞こえてきました。
『ちょっと来てみてください。アメリカが大変なことになっている‼』

 慌ててその場に行ってみるとTVの画面から流れてくる映像はハリウッド映画のシーンかとも思えるような場面でした。
 『これは何だ?』
と思わず声に出した私に主は
『テロだそうです。』

 これが私の9.11の始まりでした。

 1週間後私はその現場の数百メートルほど離れた場所におり、今でもその時の鼻をつく臭いを忘れることはありません。

 現場から数百メートル、私が最初に目にしたのは小さな公園で走り回っている少女でした。傍らにはしゃがみ込み事件のあったほうを虚ろに見つめている女性の姿がありました。怪訝に思った私は声をかけてみると彼女は少女の母親で私に発した一言は
『私の夫を待っているの。必ず帰ってくると思って娘と一緒にここで待っているの。』
彼女の夫もやはりあの貿易センタービルで働いていたのです。

 それから数百メートル離れた場所には消防署があり、多くの犠牲になった消防士の遺影が飾られ『君たちは英雄だ‼』という言葉と同時に『帰りを待つ‼』という言葉が飾られていたことを思い出します。また、数キロ離れたユニオン駅においても数百人の写真が探し人の所に貼られ、遺族は犠牲者の生還をいまだに待っているのだなと思い、胸が熱くなるのを覚えています。

 印象的だったことはまだあり、現場の数百メートル離れたところではアフリカ系の人間がこの事件のTシャツを1枚10ドルで販売をしており、さらにはそこから2ブロック離れたところでは中国系の人々が同じTシャツを2枚10ドルでやはり道端で販売をしており、さらにはタイムズスクエアの土産店では3枚10ドルで販売をしていたことです。

 その時に今後の世界を見たような気がしましたし、慈悲というものを持ち合わせてはいないのかとちょっと怒りにも似た気持ちを持ちました。しかし、私自身もこのことを胸に残そうと購入はしましたが未だに手を通すことはありません。決して思い出ではないので・・・・。

 その後取引先に寄った際には友人がその瞬間を目の当たりにしたことを話してくれたのですが、彼の目には涙がにじんでいたことが印象的だったのと、その後彼はそのことがトラウマになりその事務所を去ることとなりました。
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2016年9月9日金曜日

摩訶不思議⁉

 今週、展示会に参加をしていて不思議に思ったことがあります。それは初めてとか初めてに近いお客様に販売員が勧めているものについてです。

 普通に考えるとお客様の状況が分かればダイヤモンドから始まり、5大宝石なるもの等々からお勧めもしくはご説明をするのが順序と考えるのですが、多くの販売員はデザイン物やアクセサリー的なものを勧めているのです。

 そこの責任者と話していると多くの販売員は主要な宝石に対してのしっかりした知識がないためにどうしても言葉悪く言えば誤魔化せるもの、お客さんの目に入っているものといった順で進めている傾向があるということでした。

 だとしたらお客様は悲劇です。一般論ではありますが多くの販売員は派遣会社から来たり、結果を求められるあまり、その場限りの販売になってしまいがちです。この先将来とかその後のトラブル等々を想像できない手合いが多いのかもしれません。

 多くの場合とは言えませんがちゃんとした宝石の知識や販売の前後に対する気遣いが足りないように感じます。それは会社によっては専門的なことよりお客様の相手をしていてくれればよいという考え方や、そんなことは自分で学ぶことで当たり前のことだと責任を回避している会社もあるからなのでしょう。

 更にはその延長の話になるのかもしれませんが、デザイナーズ・ブランドと言われている魔訶怪しぎな連中の存在です。世界中の例を見てもデザイナーといわれる連中がチンドン屋よろしく商品よりも自分が目立とうという種族です。欧米諸国、アジアの多くの国で展示会等に参加をしてきましたが、デザイナーといわれる人々のほとんどはフォーマルな出で立ちでいかにもデザインに誇りを持っているといった人々が多いと思います。

 どこから勘違いが始まったのかは解りませんが、少なくても日本であっても以前のデザイナーズといわれる人たちはもう少しまともだったような気がします。最近の多くのチンドン屋さんたちは新宿とも言えない地方のホストクラブから派遣されてきたような出で立ちをしています。

 これらの多くが今の日本の展示会の主流だとしたら今後の宝石業界は消滅の危機になるのかもしれないと思わざるを得ません。

 本当に摩訶不思議です。ただ知っている限り百貨店等もレベルが下がってきたといわれてもチンドン屋さんを入れるほどまでは下がっていないようにおもいます。

 これは決してチンドン屋を卑下しているのではなくその様相を指しているのですが業種によっての服装もあるという意味ですので誤解をなさらないようにお願いします。
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2016年9月2日金曜日

ダイヤモンドを販売する⁉

 昨日、某百貨店で販売の仕事をされている方が訪ねてこられ、私の著書をお持ちになりできればサインをいただきたいというお申し出があり少し驚きを感じました。以前にもそのような方がいらっしゃいましたが本当に興味をお持ちでダイヤモンドがお好きようでした。

 彼の口から出た言葉で
『私がダイヤモンドを販売するときにお子さんに、お孫さんにといって内容で、引き継ぐことを前提にお話をさせていただくことが多いのですが、間違っているでしょうか?』
といった内容の事を聞いて驚きました。

 彼は40代半ばくらいだと思いますが、最近会った同年代の人たちとはちょっと変わったスタンスだなと思ったのです。つまり、多くの人は流れに任せて売り上げが上がれば何でも良いといったことを口にすることが多いのですが彼は違ったのです。

 多くの人が現実的で、彼は夢を売っているように取れるかもしれませんが、それは逆で宝石の場合は夢と実利を販売し、現実的な販売などというのはむしろ夢物語で長くは続かないのです。

 彼はダイヤモンドというものは繋ぐという価値と時代を超えて売ることもできるということを伝えているのです。つまり、誇りとプライドを持ちながら、それを継続し、さらなる実利もそこには存在をするという本来の価値を販売しているのです。

 私は売り方としては全く間違ってはいないということと、将来的なダイヤモンド所有者の販売経路を確保してあげるという仕事がこの業界には残って入るけど現状の販売方法として間違ってはいないという意味合いのことを彼には伝えました。

 実際にはこのブログの最後にいつも掲載しているようなダイヤモンドの小売りではなく世界における勢価格を載せているサイトは数種類存在し、後の実効性のある形が出来上がれば一般のダイヤモンド所有者が適正価格で販売をする場所は今後は多く存在をしていくるでしょう。
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2016年9月1日木曜日

築地移転に関わること⁉

 最近気づいたわけではありませんが、クールビズが広がってからのことですが、男性でネクタイはしているけど上着は着ていない人と、上着は着ているけどネクタイはしていない人に分かれます。後者のほうが多いようにも感じますが人の考え方により少し違ってくることを感じます。

 最近の話題では築地移転問題がありますが、延期により様々な部分で費用負担が増えるという人もいれば小池都知事のように安全第一と考える人もいます。

 この部分に考え方の違いが出てよいのだろうか?

 前述したクールビズのこととは違い、まずは生鮮市場というのはどんなところで何の役目をしているところなのだろう?問う必要もありません。

 食の拠点なのですから念には念を入れたリサーチがあって当たり前のことです。まだ安全確認の最終結果が出ていない時点での実行には問題はあります。余分な経費が掛からなければ食の安全に多少の問題があってもやむを得ないということではありません。

 また、オリンピックに工事を間に合わせなければならないという理由も、オリンピックは4年後の一度だけですが東京都の食の安全に関しては何十年、何百年といった長いレンジで考えることです。
現実に今までだって予定、予算をどれくらい変更してきたのですか・・・。一個くらい増えたってもんだいはありません。

 今の築地の環境を考えると食の安全に問題が無いかというと無いわけではありません。老朽化に伴う衛生面での問題も多く抱えていることも耳にします。ですから移転に反対なわけではありません。何を前提として考えるかということになると東京都の『食の安全』なわけですから時間予算がありきではありません。

 高騰した予算、確認の取れない食の安全等々このままで進めてよいことではないことは確かです。移転賛成派の築地関係者にとってもここのところに異論はないはずです。彼らの問題は使ってしまった経費とこれから掛かるであろう余分な経費の問題でしょう。

 ですから彼らが小池都知事が打ち出した方針に反論をすることは間違っています。ただし、彼らも東京都の打ち出した方針にそって行動をしてきたのでしょうから東京都にその補償を要求することは当然です。

 知事の打ち出した方針に単純に反発することはその他に何か思惑があるのではと勘繰られることにもなるでしょう。いずれにしてもこれは総論賛成、各論反対という問題ではありません。総論は当たり前として、各論も総論に沿ったものでなくてはいけません。

 それこそ訳の解らないと議会の議長の発言ですが『車の両輪』となって考える問題です。クールビズのような考え方の違いでは困るのです。仕事にも近視眼的な人が多くいますが物事は経験を経た老眼的な発想も必要なのです。
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