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2015年8月10日月曜日

ダイヤモンドは自らが⁉

 昨夜BS放送を見ていたら宝石の特集を組んでいました。知人も映っていたので何気に見ていたら、色石をはじめ多くの宝石に対してフェアな報道で、ありがちな一部の業界人の偏見に満ちたような内容ではなく中々のものでした。

 内容的には世界の宝石産地や加工地、そして現状を伝えるものでしたが、貴石と半貴石の捉え方やダイヤモンドに関しての中立な見解はそれなりの助言者がいたのであろうと想像が付きます。

 加熱処理のルビーやサファイアに関しては現状6割くらいのの市場シェアを占めているとの事でしたが、実際には加熱処理のものが出てきたために低価格のルビー・サファイアの市場が広がったので全体のシェア率が高くなったという事です。非処理はやはり希少であり、高価であるということの裏返しでもある訳です。

 パライバトルマリンに関しても、もう発掘が出来ないなどと購買を煽ることなく、パライバ州から繋がった鉱脈により、隣の州では採掘を続けているといことや、他の国での採掘は可能であることや色々と今迄業界が都合の良い事だけをインフォメーションしてきた事とは違い、興味深かったという事です。

 一方ダイヤモンドに関してですが、こちらのアントワープの知人が出ていたのですが、彼の会社で開発をしたダイヤモンドの輝き(ブリリアンシー)、煌めき(シンティレーション)等を光学的にはかることの出来る機械などが登場してきたのですが、世界のダイヤモンドの中心にいたデ・ビアス社の下部組織DTC社の幹部が言っていた言葉が印象的でした。

 『ダイヤモンドの価格を決める事のできるのは原石から始まり、研磨効率を考慮できる一部の人間だけです。14,000ポイントを超える価格決定要因は簡単ではありません。それゆえ4Cというグレードはそれを消費者に伝えるための物差しにすぎません。』
という内容でしたが、自身も携わっていた仕事として上手く表現をしてもらった事に感謝をします。

 実際に価格決定要因が14,000ポイントあるかどうかは別にしてもそれに近い内容を見ている事は違いがありません。

 彼と私の知人はこう結んでいました。
『最終的には消費者の判断です。私たちは消費者が正しく見定めるよう手伝う事が出来るだけです。ただ、その事に関しては正直でなければいけません。』

 非常にメリハリがあり、1時間30分の放送時間があっという間に過ぎ去ってしまいました。ただ、NHKやこの辺に真摯に向き合ってくれる人がいる事は非常にありがたいと想いながら視聴をしておりました。

 この中で感じたことは、世の中の事は自らの目で見て判断をしなければいけないのですが、本当に正しい情報が自分たちの中にあるのであろうかと考えてしまいました。今回の放送は非常に情報も内容もフェアなものでした。それは私自身がこの仕事に携わり、色々と見てきたのでその判断が出来ます。

 しかしながら内容だけ見ても現状の業界で伝えられている内容とは相反することもありました。勿論その情報が違っていようがいまいが、消費者には事実として伝わります。色々な情報を排除し、自らの判断だけで物を見る事は困難な事でもありますが、社会で起きている事を自分が興味を持ち判断することは、これからまだまだ必要になってくるような気がします。

 ダイヤモンドの輝きは自らの判断を信じて・・・・。
http://ameblo.jp/diamonrow
 

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