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2018年10月19日金曜日

ダイアモンドのカット⁉

 昨日ダイアモンドの引き合いがあり、詳細を尋ねると
『実は同一グレードのものは手元にあるんですが、なぜかテリがないんですよね。』
 つまり、カットがエクセレントでVSクラスのものだけれど光がないので他の物をお客様に勧めたいという事でした。

 ダイアモンドのカットに関しては今までも色々と議論をされてきましたが、人間の経験値による評価が一番間違いがない訳ですが未だに数字と文字の信仰が絶えないようです。

 確かに計算上の評価数字もあるし、それが間違いだとは言いませんが、あくまでも評価基準になったものはし白く透明度のある1ct前後のものが基準になっていた訳ですから他のサイズや色等によっては当然見え方が違うわけです。

 全てにおいていえるわけですが、カラーがDであればどんな品質、カットであっても綺麗かというと勿論そうではありません。無疵であればどんなものでも綺麗かというとそうでもありません。勿論カットも同じことが言えるわけです。

 カラーダイアモンドを始めローカラーのものは白でいうエクセレントカットになると必ずしもきらめきを発してはくれないし、むしろ色だけが濃く見え美しさを損ないます。1日1万を超えるダイアモンドを検品していた立場からの経験値でも必ずしもエクセレントイコール綺麗となりません。

 それ故にGIA(米国宝石学)のファセットウエアは意味があるわけです。3400万件相当のモニタリングの末に数値化し,ダイアモンドのカットに当てはめたものなわけです。しかし、これだけでも完璧という訳でもありません。年代、男女、人種によっても見え方が変わります。

 それ故に冒頭のようなことが出てくるわけです。つまり、クラリティも良いカラーも良いカットも良いしかし、輝いてはいない。このケースの場合多少のクラウディであったり、傾向性が強かったり、そのダイアモンド自体の特性であったりするわけです。

 以前からダイアモンドの価格は4Cだけでは測れないと言い続けてきましたが、最近の事象を多く見るとやはりその是正は早めに行う必要があるという事を感じます。今のカットグレーディングの仕組みや評価を変えろというのではなく、その説明を変えたほうが良いという事です。

 つまり、グレードは目安であって絶対的な物ではないことはプロであれば誰でもわかっていることですから、きちっとして説明をするべきだという事です。
https://ameblo.jp/diamonrow

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