ページビューの合計

2018年8月2日木曜日

市場と販売のズレ⁉

 大手企業のボーナスが史上最高となるとメディアに流れていますが、多くの人々はその実感がないのではないでしょうか。

 特に宝飾業界の大半は話題に首を傾げているでしょう。勿論現代のそのマジックにうまく対応している宝石店もあります。しかし、多くの催事屋さんを始め、セールに頼っている宝飾店はそのニュースにさえ戸惑っていることでしょう。

 私の知る限りではありますが、多くの宝飾店は経験や知識の無さから過去の経験のみに頼りさらにそこに自分の都合を当てはめ、アリ地獄に落ちているわけです。

 例えば、ある展示会の企画でびっくりしたのですが、客単価25万円目指しなさいと言いながらその目玉商品が10万円と20万円の企画なのです。誰でもが解るロジックなのですが客単価より低い前提の企画商品を出す、これは前へ進めと言いながら後ろに誘導しているようなもので、担当者に言わせると売り漏れを防ぎたいからという言い訳をします。

 これらが良い例ですが現代の宝飾購入可能者の大半はアクセサリーの高級品(ブランド品等)か本物のジュエリーか本当に希少性の高い宝石なのです。

 しかし、ほとんどの小売店や百貨店の宝石売り場にはそのようなものはありません。殆どの品ぞろえが一般安売り商品か、どこにでもありそうなデザイン物の半貴石商品か、貴石の処理石を使用したデザイン物か、プロでも名前の解らないような半貴石をそれはないと思うような価格で販売しています。

 現状購入可能者の大半は自分の所有する宝飾品よりも劣る商品が陳列されている宝石売り場を覗く気にもなりません。つまり、宝飾品とはそこに驚きや感動がなければ購入意欲につながらないわけですから通常の展示会などはあえて時間を割きたいと思いません。

 ただ安く理解しがたいデザインの宝飾品は本物の一個の宝石の裸石には敵いません。されば感動を与えるようなデザインがあるかといえばそうでもありません。高額を払うようなデザインなどはやはり世界的にも著名な人の物でなければその意欲もわきません。

 現代、高額な所得のある若い女性はコンサバティブなデザインは好みませんが人造石でもデザイン的に優れたブランド品には驚くような金額を支払います。

 つまり、品質や造りを落としてまで努力をしている現業界は全く異なことを行っているような気がします。もっと世界的な視野を広げ内向きにならずに本来の宝飾業に向き合う必要があるのではないかと感じる今日この頃です。
https://ameblo.jp/diamonrow/entry-12395018109.html#_=_

0 件のコメント:

コメントを投稿