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2013年11月3日日曜日

大前提!?

 またぞろ前回に述べたような事例が沢山出て来ました。多くのホテルがこの際とばかりに誤表示なのか偽装なのか、はたまた誇大表示なのかは別にしてレストランにおいての材料の内容や産地の違いを反省を込めてなのか、どさくさにまぎれてなのかは解りませんが謝罪の会見を開いております。

 なぜこのような事が起きるのかと考えてみると、消費者が物を評価する基準が他の国とちょっと違う事がうかがわれます。つまり、ある種の権威付けをするとそのまま鵜呑みにしてくれるというありがたい性格があるのでしょう。

 プロ側もそれをよく知っているのでその権威付けに合わせて表現すると価値を消費者が勝手に上げてくれるのでその手段を用いています。しかし、多くの場合それは限定のある希少性を表わす事が多いので沢山売れるとそれに近い物を準備するようになります。プロ側にとっては嘘ではなく只の過大解釈に過ぎないと考えます。

 つまり、マグロで言うと大間の漁師が上げた物はブランドとして高値を呼びますが、その隣の漁師が上げたマグロは只のマグロになる訳です。それは同じものだという事を知っているプロ側はそれを表示してもあまり罪悪感はないし、その事に関しての罰則もありません。

 これらのグレーの部分を利用しているのがプロ側であり、他人が付けた評価に値するブランド名だったり、皆がいいと言っているからといった自らが評価をしない国民性が根底にある訳です。

 それなりに権威がありそうな機関や人なりメディアが取り上げ評価したものを盲目的に信用し、疑わない素直な性格が大前提としてあるのは決して悪い事ではないのですが、その事を利用し悪用(本人達はそこまで考えてはいないけれど)するプロ側がそこにいる訳です。

 勿論、消費者が判断する事が難しい物に関してはそれなりの基準を管理し、評価する機関なりが必要な訳ですが、味覚や視覚といった感性で判断する物に関しては其々の個人が判断をするぐらいの大人であって良いような気がします。

 ダイヤモンドに関してもグレーディングレポートのような第三者の判断は素人が評価できない部分に関しては消費者保護の観点からも必要だと思いますが、それが絶対的な物のような表現やその事を利用して利益を上げようと考えるプロ側の輩がいる事も否定できません。最近は少なくなってきたような気がしますが中立であるべき第三者が提供側に立っているなんという事は本来許されるべき事ではないのですから。

 上記の事がイコールとは言いませんが、大前提としてブランドや権威に弱い国民性がどちらも要因にあると考えたほうが良いと思うし、だからこそプロ側はエリを正し、プロとしてのプライドを持った仕事をしてほしいのです。その国民の素直さを利用してはいけません。

 大なり小なりどの業界にもある事でしょうが、黒毛和牛が良いとなればそこらじゅうに黒毛和牛が出てきて、中国産のウナギの稚魚を育てて国産のウナギとして販売したり。何々産とはあくまでもそこで生まれた物を指しますが、ウナギ業界では養殖した場所で判断していると訳のわからないl事を言っていた事件もありました。

 やはり、サプライヤー側が出来るだけ正負を含めて消費者が理解をしやすいような方法で情報を提供し、消費者は自らが自分の価値観で判断をするようにする事が大前提となるのでしょう。

 ブランドバックや衣類でも造りが悪い物は沢山あるし、名が知られていなくても良い製品は沢山あります。信用とはプロの高い知識と技術とその継続性にかかっています。それを裏切ってはいけません。

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