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2012年10月30日火曜日

ダイヤモンドのオークション!?

 先週7.5ctのダイヤモンドが国税の競売に出て新聞で話題になったおりました。今年は特にダイヤモンドの急騰が続き、世界のニュースとして流れておりました。

特に来月クリスティーズで出品予定の76ctのこの種のコルコンダ・ダイヤモンドとしては最大級のもので落札予想価格は1500万ドル(約12億円)と見られていますが今年の他の例をみると予想価格のだいたい20%アップくらいが落ち着きどころとなっています。

今年はそのほかにも12.04カラットのピンクダイヤ1730万ドル(当初予想1500万ドル)や最大級のペアシェイプイエローダイヤモンド110.03カラット等が1226万ドルなど最高落札価格が更新されるなど価格の急騰の話題には事欠きません。



これらのダイヤモンドはクリスティーやサザビーといった大手オークション会社やその他のオークション等多岐にわたりますが昨今は先程の国税等の競売等でもダイヤモンドの換金化が目につきます。つまり、ダイヤモンドの財産性が証明をされ始めている訳です。


何もかもが換金できる訳ではないのは常にこのブログでも触れていますが、価格が下がるダイヤモンドと、下がらないダイヤモンドがある事もよくご参照ください。

 ダイヤモンドの有効活用は錬金術の高等技術で他人任せの株やその他の有価証券と違い、自らで判断し、活用できますからね。でもそれ以上に美しいダイヤモンドを持つ優越感を感じる事の素晴らしさも体験してみてください。
 

2012年10月29日月曜日

久しぶり!?

 昨日、久しぶりに昔の仕事仲間であり、現在はリタイアをされている方とお会いした。外見はそれほどお変わりではないけれどやはり少し熟されたような気がしました。

 話は当然のごとくダイヤモンドの話へ・・。

『最近はどうなんですか、買付の方は?』

『今年も数回行っていますが、現在では日本からのバイヤーは少ないですね』

 現況を話しながら昔話に花が咲いていると

『今は昔と同じようにソーティング(グレード)のついていないダイヤモンドのロットを見るのでここ20年のバイヤーたちは経験がないので苦労をしているでしょうね』

と彼が同情しながら話をしていました。

 ここ二十年は日本の時間が続き各取引所にも日本の鑑定機関の出先があり、若い日本のバイヤーたちはグレードのついたダイヤモンドを買い分けるだけで良かったのですが、時流もありほとんどの日本の鑑定機関が引上げ、日本向けのグレードのついたダイヤモンドはほぼ皆無となりました。

 ここで、グレードのついていないダイヤモンドを買付けた事のないバイヤー達は買付に時間がかかり、あまり買付事務所では歓迎されない人々となっているのです。

 『そんな状態ですか・・・・。』

 『そうなんですよ。それゆえ私は今のビジネスを以前のようなグレード主義ではなく実質的価値を重点にしたビジネスにしているんですよ』

 『それは原点という意味でも、間違いがないでしょうね』

 彼の言葉は久しぶりに話したダイヤモンドの話でとても力が入っているようでした。

 《久しぶり》この言葉は何かホンワカした気分にさせてくれる。間違いなく以前経験していた物がまた復活をして気持ちに力をくれる様な気がします。

 間違いない価値は時間を超えてまたそんな存在感を出してくれる言葉 《久しぶり》・・・。

 今、ダイヤモンドの存在が私にとって近くにあったにせよ《久しぶり》・・・そんな存在のような気がします。

 ダイヤモンドの本来の価値を理解してくれる人々が少しずつ増えてきている事を実感しています。
やはり郷愁ではないのですが《心の価値》というものは、時々顔を出すことに価値があるようなものでしょう。但し、いつもそばに存在している物でなければいけないのです。

 ダイヤモンドは所持することによって、時折々に触れ《久しぶり》を演出してくれます。

 最後に彼は
『ダイヤモンドの仕事に携わった事は誇りに思うし、世界中を沢山見せてくれましたから今は近くにない、ダイヤモンドをたまに店頭で見るたびにその時代を思い出させてくれます』

 この一言は彼がニューヨーク、ベルギーイスラエルを飛び回って活躍をしていた時代を知る私には懐かしさと羨ましさを感じ、自らもそうであり、今も似たような状況にある事に妙な感傷を得ました。

2012年10月24日水曜日

ダイアモンドへの入口!?

 今から40年ほど前にとある輸入商社に入社をし、ダイヤモンドに出会う事になった事を思い出しながら昨日お会いした若者達とのミーティングを楽しんでおりました。

 入社当初の私は必ずしもハツラツとしたタイプではなかったような気がしますが、入社半年後、商品部にいた私は宝石部への辞令を受け取りました。

 最初はなにも解らないというという事ではなく、それ以前にある事があり、宝石部へ興味を示していた事もあり、本来は1年間移動はないという新入社員の恒例とは違い移動を命じられたものです。

 そのある事とは
 『キミは新入社員の髙木君といったなあ、確か社長と同じ苗字だったよね』

 声をかけてくれたのはまだ日本には一人しかいなかったGIAとFGAの両方の資格をい持った上司でもあり、その後の私に影響を与えてくれたW氏でありました。当時のGIA、G.Gは今ほど安易に取れるものではなく、渡米をし、勿論全てを英語でクリアしなければというものでしたし、FGA(英国宝石学会)の資格においても大学の鉱物学の専攻課程で取得をするやはり困難な物でありました。

 私の尊敬すべきW氏からある早朝二人しかいないフロアで見せられたものが6.12ctのピンクの無疵、アイデアルカットのそれは美しいダイヤモンドでした。

 そのダイヤモンドは『アフリカの夕焼け』というネーミングがあり、後に週刊誌等で騒ぎのもとになるような名石で、私の眼には経験のない完璧な物体としか映りませんでした。

 その後10倍のルーペで無疵のこのダイヤモンドの小さなピンポイントを私が発見をしたところから私のダイヤモンドへ旅路が始まる事になります。

 『髙木君、そのダイヤモンドは実は30倍から50倍にするとある部分に内胞物があるんだよ。発見したらダイヤを見る才能があるという事だよ。』とW氏。

 それからというものは私は毎日の昼休みのほとんどを宝石部の商品室で10倍のルーペを片手に過ごすことになり、毎日先輩諸氏に迷惑をかけていたある日

 『見つけました、一瞬ですけどテーブル(ダイヤモンドの上の部分)の二時方向に何かありました』
と私が興奮をして声をあげると

 『エッ!!本当か?』
とW氏・・・。

二人で顕微鏡で確認をしたところその部分に間違いなくピンポイントが存在しており、二人して興奮したのを今でも思い出します。

 実はこの間に何度も不思議な体験をしました。それはダイヤモンドの中を自分が入って泳いでいるような錯覚に何度もおそわれたのです。その気持ちというのは何にも例えがたい初めての経験でした。

 それらの経緯があり、宝石部への移動となったのですが、最初の頃は毎日200個のダイヤモンドを見るように言われていたのですがついついそれをオーバーする個数を見ていた事を思い出します。
 ルーペを通したダイヤモンドと裸眼で見たダイヤモンドは全く別のもので、その両方の魅力においては未だに比べる物がないとさえ思っています。率直に見るダイヤモンドは比類なき美しさだと思っています。

 それゆえ皆さんに率直にダイヤモンドを見る機会を提供していけたらということ考えています。まずはダイヤモンドを見てみてください。

2012年10月23日火曜日

ダイヤモンドの値下がり!?

昨日、ある方から

 『ダイヤモンドが値下がりしているそうですね。』
との問いかけ

 常々書いている様にダイヤモンドを一つの括りにすると見誤る事があります。ダイヤモンドはいくつかのカテゴリーで捉えなければなりません。

1.宝飾品やその他の装飾品の材料としてのダイヤモンド。
2.宝石その物としてのダイヤモンド。(財産性を含む)
3.工業、光学機器の部品としてのダイヤモンド。

といったカテゴリーのほかに1.2.を含めたエモーショナル・バリューといいますか心の部分で考えるダイヤモンドといったところもあります。

 つまり、冒頭の質問の意図は、だから今後はダイヤモンドのビジネスは難しいのではないかということでしたが、1と3に関しては経済が悪くなれば需要も減るし、材料の進化によってはこれらの材料の重要性も失われてくるので値下がりの当然な部分もあります。

 ただし、2に至る部分では世界のオークション市場を見ると決して値下がり傾向を示している訳ではありません。むしろ価格の更新をを行っています。

 一般論として短絡的に捉えるとダイヤモンドが値下がりをしているといった言葉だけを考えるとあっていると言えるでしょう。しかし、一次的な物の見方というのは何時でもギャンブル的発想から生まれる物で、長期的に見ると決して値下がりのトレンドを示してはおりません。

 小さなサイズになるほど値上がり率は決して高くはありません。それは素材の量や掘削技術の進歩がある為に手に入れる事が容易になるからです。

 一部の例を上げるとメレーという小さな素材のダイヤモンドがありますがこれは40年ほど前とほとんど価格は変わりません。ただし、当時のレートは$1.00が300円前後であった事を考えると3倍強の価格にはなった事にはなりますが・・・・。

 しかし、以前にも述べましたが2ct、3ct、5ctというところの上質品になりますと過去6年ほどで3倍ほどになりますが円相場もそう大きくは変わっていません。

 近視眼的見る事が向いていものは一般的にギャンブル的要素が多く、株なども同様な事が言えると思いますが、デイトレード的に短期運用だけ見て大きな利益を上げる人は非常に少なく、ウォーレンバフェット氏のように長期的な視野に立ち、株を扱う人は大きな利益を最終的には上げることになるのだと思います。

 ダイヤモンドに関しては本来は歴史的に見ても長期的展望においてビジネスを行う事が理想なのですが、残念ながら今の日本に置いてそこまで視野に入れながらビジネスを行うのほんの一握りで、後はその場の金融的にダイヤモンドを扱っている人間がほとんどです。ですから、経済状況がわるくなれば換金のためにも安値で手放す事が起きるので当然値下がりのトレンドになります。

 昨今の買い取りブームもそれに拍車をかけていると思いますが、市場から安く手に入れたダイヤモンドを換金してさらに業界に逆流させることにより正規のルートの輸入品より安く出回り、結果的にはな下がりのトレンドになるという事になりますが、それは需要に対して一致をしているかというとそうではありません。

 現実には必要なものが必ずしも逆流品の中にはありませんから、実際には手に入りにくい物が多いというのも事実です。

 逆に言えば、金融的に扱えるほどダイヤモンドのバリューがあるという事になります。また、エモーショナルバリューを考えて時に経済的側面よりも精神的側面が多くありますのでそれはそれとしてビジネスの一つの要素として成り立つので、むしろ、本来の姿の部分でありますから、今後ダイヤモンドがビジネスとして成り立たないという事は決してないと考えます。

 もし、この部分が成り立たないとしたら多くのビジネスは成り立たないという事になるでしょう。

2012年10月18日木曜日

現実とダイヤモンド!?

 先日、取引先と今後の企画について話し合っていた時に担当者の声として

『現実には今のままでそこそこの結果が出ているし、時間もないんですよね』

という言葉が出てきました。

 以前、他社の顧問をしている時に会議でよく出てきた言葉が『現実には・・・。』という言葉でした。
会議においても当時の社長も2代目で若かった事もありますが、中堅以上の幹部から出来る言葉が

 『社長のおっしゃるている事に総論としては賛成なのですが、現実としての各論は難しいのではないでしょうか』

 よくある会話でありましたので私は

『各論というものは総論に導きだすもので、総論があっているのなら各論である現実の方が目的に対しての整合性がないのではないですか』

 と述べた事があります。

 つまり、現実というものは常に劣化をしていくものでそこにしがみつく事は現状の維持もできなくなるという事だと思います。

 大げさに言えば日本の今の現状も役人が繰り出す各論を前提に政治家が動かされるので先行きが不透明になっているのだと考えています。

 本来は政治家が掲げた総論に対して、役人が各論を積み上げていくのが本来の姿であると思いますが、現状は役人の現実に対しての言い訳や法案を通すことに終始しているのが今の政治家の仕事になっています。

 劣化した現実に予算を付けている間はいくら日本にお金があったとしてもお金の本来の役割を果たすことはないのでしょう。

 現実を未来への単なる石杖としての考えがなければいずれ滅びます。人類が作り上げたものはやがて朽ち果てる事は歴史が証明しています。

 一方ダイヤモンドは歴史が証明するように一貫してその魅力や価値が損なわれた事はありません。そこには人類以前から存在したという現実、劣化する事のない現実があるからです。

 絶対条件を持つダイヤモンドを手本にすることはできないのだろうか?人類が現実を結晶の成長線のように規則正しい積み重ねにしていく事が盤石の環境を整えることになるのでしょう。

 老舗というところは絶対的価値の繰り返しの上で、新たな試みを広げずに繰り返していきます。その結果として『のれん』という成功の御旗が掲げられるのです。

 実際には難しい事である事は解りますが、何故にダイヤモンドが恒常的な価値を持つのかという事が理解できるような気がしませんか?

 ガラスの美しさはやがて劣化をし、輝きを失いますがダイヤモンドは永遠なのです。

 

2012年10月17日水曜日

ファンシーカット(変形)・ダイヤモンド

 多くの皆さんが目にするダイヤモンドの形は円形をしています。勿論、ダイヤモンドのお好きな方は他にも沢山の形をしているダイヤモンドがある事はご存知です。

 最近の傾向ではありますが、多くの若い世代の方達にはダイヤモンドそのものに興味がないせいかダイヤモンドに色々な形がある事を知らないという事で当方が面を食らう事もままあります。

 我々が当たり前に思っている知識が実は今の若い世代には全く新しい経験のようです。多くのメディアを含めてラウンド(円形)のダイヤモンドについては多く触れられていますのでファンシーカット(変形)ダイヤモンドについて触れてみたいと思います。

 実は変形のダイヤモンドには多くの物語が付いてきます。つまり、多くのラウンドのダイヤモンドに比べて非日常的なカットな訳です。多くのダイヤモンドの原石正八面体の形をしており、最も多くの原石はこのような形をしていますのでラウンドにカットが効率よく行いやすいのです。

 ファンシーカットのものに関してはいわば変形をした原石からカットをされる物でその原石の形から最も効率の良い形にカットをされるのです。これは実に面白くて人間の都合で形を決めているようで、実はダイヤモンドそのものがカットされる形を指示してきているようなものです。

 つまり、一般的な生成をされた原石とは明らかに違いますので、人とは違うものというところから物語が始まり人々の好みによりその行き先も異なってきます。ですから皆さんの目の前に現れる事はよほどの縁がない限り起きないのです。

 逆に言うと縁があって皆さんの前に現れているのです。人生あみだクジと以前にも言いましたが、まさしくあみだクジの結果として皆さんも前に現れているのでその事を考慮することは楽しい事です。

 現在、私どもでもそうですがハートの形をしたカットが最も人気が高く品物も不足をしている状態です。このハートの形に関して言えば、人それぞれのハートの形の好みもありますのでドンピシャリの形を見つけた時の喜びも大きいのです。

 そのほかにペアシェイプ(涙型)やマーキース(アーモンド型)、オーバル(楕円形)などや四角い物、動物の形をしたもの、蝶の形をしたものと様々です。見ているだけでも楽しいのですがどれが最高の形というものがないのも楽しい贅沢なものです。

 一般的には日本ではラウンドのものより安価な場合がありますが、ものによってはそれを上回る物もあります。そして、何よりも物語や歴史を後世に残すには特徴のある変形のダイヤモンドが私はお勧めします。

 特にブライダルに関して言えば皆とは異なる自分だけのハートの形を手にする事は、喜びも倍増すると思います。そろそろ右へならえで後悔をするよりも自分だけの形を手に入れて大事にしてみませんか?人生を・・。

 多くの方から聞いているとブランドだから買ったとか小さくても品質がいいから決めたとかいった意見を聞きますが、その後、手にする事もなく箪笥の肥やしになっている事をよく耳にします。つまりある程度の年代になった時にやはり少し大き目で、人前に出ても恥ずかしくないものをしたいと購入を希望をされる方がいます。

 お勧めです。ファンシーカットダイヤモンドは間違いなく大きめで人とは違うものを手に入れる事が出来ます。

是非御一考を・・・・。

 

2012年10月16日火曜日

ダイヤモンドと富裕層!?

 最近、アメリカで発表されたデーターによると世界で富裕層と呼ばれる人々は1000万人程いるそうです。富裕層の定義とは不動産資産、消費材、収集品を含まない資産が100万ドル以上保持している層の事だそうです。

 アメリカには約300万人の富裕層がいるそうですが、これは米国人口の約1%、つまり、昨年来よりウォールストリートで騒がれている1%の人間が99%の人間の利益を独り占めにいしているというあのデモです。

 ここで驚くのは182,2万人という日本にいる富裕層であります。なんと米国に次いで世界第2位なのであります。つまり簡単に言いますと世界の金持ちの20%弱は日本人だという事です。

 かの中国はわずか5%というのですから驚きます。さらに驚く事はリーマンショック以降に8万人も日本では増えているという事です。昨今の日本の状況をを考えると本当かな?・・と疑問も持ちたくなりますが、ちゃんとしたデーターだそうです。

 多くの人々が転落した要因は株やその他の有価証券等ですが、過去の歴史をひも解いても人間の作った架空の価値はいずれ滅びます。ただそれらを画策した側の一部の人間を除いてはという事になります。

 人が創った経済的価値というものは多くのデーターに裏付けされていてもただの紙くずになる運命から逃れることはできません。色々な金融商品を画策した方は間違いなく儲けています。つまりディーラーとしての仕事ですから実際に自分では賭け銭をせずに場代だけをもらうのですから当然です。

 過去のビジネスの中で感じる事は富裕層の多くはダイヤモンドに興味を持っているという事です。昨今のオークションでダイヤモンドの価格が更新されている事はニュースなどでも流れています。
その多くのお客はいわゆる富裕層であります。

 自然の創った価値は''紙屑''にはならないのです。そして、特徴はそれらの富裕層はそのダイヤモンドでさらなる利益を享受しているという事です。つまり、ダイヤモンドというものは消費財でもなく、収集品でもないという事です。

 ダイヤモンドの価値は勿論人間が付与する価値ではありますが、人間よりも先に存在します。これは何かの目論見がある価値ではなく、人々の感性により付与された価値です。つまり、人々の五感なりの感性が存在する限りある価値なのです。

 この価値の意味は大きく、何時も述べるように情緒的価値や耐久的価値と共に経済的価値もそこには存在します。富裕層の人々はそれらに対する感覚がすぐれているように思います。

 

2012年10月3日水曜日

ダイヤモンドの買い方

 以前にも述べましたが、最近お問い合わせが多いので再度ダイヤモンドの買い方を述べておきます。

 まずのどのような目的でお求めになりたいかという事になりますが、婚約指輪なのかアニバーサリーなのか、はたまたお洒落なのか、そしてそれ以外の目的なのかという事になります。

 多くの場合は婚約指輪が多いのだと思いますが、何を重要視するのかによります。つまりは婚約指輪をブランド、大きさ、デザインそして単なる印として所望するのかどうかによります。

 最後の単なる印としてという方はこれ以上読む必要はありません。よくご相談されるのは女性は本来ほしいのですが男性が『そんなものただの形だけで高い金を出してまで買うものではない』との意見を持っている事に合わせて、必要ないという女性が多くいます。

 これは全くの間違いでまずその意識を持っている男性は選ぶべきではないと思いますね。何の準備もできない事を棚上げにして結婚したいなどとは、それ以前の問題ですね。

 婚約指輪とは単なる印ではなく、形の残すメモリーです。ブランド品を買ってその事を大事に思い、思い出として残すのも一つの考え方ですし、高級店から求めてその瞬間を思い出として残すのも方法です。

 但し、私がお勧めするのはブランドの価値を本当に理解をして、婚約したその習慣を生涯の思い出に残したいのであれば、形に残して将来的に自分達だけではなく子供や孫たちにもその思い出を大事にして行ってもらえるようにしてもらいたいものです。

 それは、いつも述べている様に予算の中で少しでも大きく、見た目が限りなく見た目で美しい物を選ぶ事です。一般の方の目に見えるのは大きさと美しさです。大きくて美しければ皆が大事にして引き継いでいってもらえます。

 よく、気に入って欲しいと思っても後でグレードを聞いた瞬間にやめるという方もいらっしゃいます。これは最もダイヤモンドを買う時の弊害になる物で他人の意見に左右されやすい方の典型です。

 グレードというものは単なる目安である事は何時も述べておりますが、全く違わない基本的なマスターがあるものではありません。日本には50をはるかに超える鑑定機関があります。それらのに所属をする鑑定士は何千人といるでしょう。これらの人々が一定の基準でジャッジすることは不可能に近いのです。

 グレーディングレポートの中で統一見解に近い物が出せるとすると重量だけでしょう。後はカットの寸法ですね。それ以外はいい加減という訳ではなく一定の目安はありますが同一する事は難しいのです。

 ディーラーとして過ごしてきた経験から言える事は色で1ランク違い、クラリティーで1ランク違い位は全く問題がなく、時間差があるのであれば3ランクから4ランク違う事があるかもしれません。
 その程度のものです。

 また、グレードトというものは裸石の状態でジャッジをしますので、その後同一グレードがでない確率もありますので、機関によっては枠を付けた時点でそのグレードは無効というところもあります。つまり、枠づけしたした時にキズをつけてしまうかもしれないものを保証出来ない訳です。

 因みグレードトというものはどこかが保証をするというたぐいのものではありません。多くの人が誤解をしていますがグレーディングレポートは保証書ではありません。単なる説明書ですから誤解をpなさらないように。

 さてと本題に入りますが、これらを前提に考えて頂くと自分の目で判断をしてくださいという事です。買ったお値段と本物のダイヤモンドかどうかだけはお買いもとめたお店に保証をしてもらってください。

 人間の目は平均的な視力を持っていれば一般的にほとんどの物を判断することが出来るようになっており、その判断基準を文字にしたものがグレーディングレポートです。つまり皆さんが見ているものを文字にしているにすぎません。

 絵画や景色であれば目で見た物の判断に心の感性や情緒に起因するものがあるかもしれませんが、ダイヤモンドに関しては感性の部分は物理的にはないと思います。ダイヤモンドは物理的には何の変化もしないのです。

 勿論、思い入れを加味すれば、そこには感性に部分が多いにありますが、基本的にはダイヤモンドは変わりません。

 長くなりましたが結論です。トータル的には婚約指輪、アニバーサリー、オシャレその他の目的問わず求めるのであれば、自分の目で判断をしてなるべく大きな物を手に入れるべきです。

 
 

2012年10月1日月曜日

ダイヤモンドはなぜ美しい?

 先週、自民党の総裁がきまり安倍氏が再選されたました。前回彼は美しい国ニッポンを旗印に我が国のリーダーとして引っ張っていこうとしていました。

 美しいとは日本人にとって目に見える美しさだけではなく、観念的な精神についても含み、彼はそれを説いたのだと思います。今はどうだか知りませんが・・・。

 昨夜、台風の予兆の中来店されたお客様が

『最近テレビを見ていてもTVショッピングやデパートの宝石売り場に行っても高木さんが以前からいっている「ダイヤモンドは4Cだけではなく照りと輝きが大切」というフレーズをよく耳にするようになったわ』

と言われ、立て続けにダイヤモンドの裸石を手にのせながら

『なんでダイヤモンドは精神状況に関係なく綺麗だな~って、思えるのかしらね?他のものは精神的に落ち着いていないと綺麗だな~って思わないのにね』

とウットリと四角く手の上に光るダイヤモンドを見つめていました。

 確かにダイヤモンドは心の有り様に関係なく、綺麗と男性の私でも感じます。それは、目で見る美しさだけではなく、ダイヤモンドに対する感性は心も伴って見ているせいだと思います。

 他のスワロスキーやクリスタルも綺麗だと思う事はありますが所詮は作りものですから気の乗っていない時は必ずしも綺麗だと思いません。それは以前にも書いた事がありますが、ダイヤモンドや宝石といった自然のものを通して人々の感性は育まれてきたからにほかなりません。

 つまり、宝石は人類の感覚を持つ前から存在し、それらに興味を持ち、美しいという感性を培いながら進化してきたからにほかなりません。

 最近の日本は報道や雰囲気もあり、低迷している事が気になっています。マニュアル好きで数字が好きな日本人にはデーターやマニュアルが崩れることにより、気も落ち込みがちになります。そんな中でダイヤモンドの売り方が以前のマニュアル通りのグレード売りではなく、見る人の感性に訴えるような売り方になってきた事は大歓迎でもあります。

 実は対外資産は我が国日本が世界第一位だったり、世界の名だたる企業が日本企業の傘下に含まれ始めている事はあまり報道がされていないのは日本の報道が少し偏狭気味なところがあるからなのでしょうか。勿論、円高を背景にしているからですが・・・。

 米国の約5倍、中国の20倍という海外資産は、やはり、日本にお金があることを物語っているし、年配者の貯蓄高を見ても他国を圧倒しています。何を言いたいかというと雰囲気作りと精神的な心のよりどころのまずさが今の日本の経済を壊しているような気がします。

 レポートに書かれているグレードが低いというだけで目で見た本来の美しさに関係なく、ダイヤモンドを手に入れる事をやめたり、使う事もないスペックが足りないからという理由で本来シンプルで使いやすい携帯電話を敬遠したり(ここまでは関係ないかも)と自分自身での判断を置き去りにする事があまりに多いのではないでしょうか。

 人々はもっと自分を信じて、自分の判断で物をみること、つまり、情報はメディアや書物で得る事が出来ますが、物を判断するのは自らの経験を糧にした知識により判断するべきなのではないのでしょうか。

 今こそ、この景気の雰囲気を破るのは、自らの目と知識を信じて進む事が大事なのではないでしょうか。

 こじつけのように聞こえるかもしれませんが、景気は雰囲気です。そしてダイヤモンド本来の見極め方は気持ちの変換の象徴みたいな事です。皆さんがダイヤモンドをじっくり見て綺麗だと必ず思うはずですから、それを機会に気持ちを切り替えていきましょう。文字や印刷物ではなく自分の目で見て判断をしましょう。

 必ずしも買う必要はありません。ただ、ダイヤモンドを愛でて気持ちを前向きにしましょう。その為にダイヤモンドはあるのですから・・。
このダイヤモンドはグレードの低い残念なダイヤモンドだと思いますか?
それとも稀に見る特徴のある魅力的なダイヤモンドだと思いますか?
あなたの判断にお任せします。