先週の土曜日にお二人のご婦人がご来店されました。
御一人は先日お求めになった商品のお引き取りでもうお一人はそのお友達という
間柄でした。
御友人の方が
『今回お安くなっていたから買ったということでしたが、財産になる訳でもないしね』
『別にそういう事ではなくて大きいダイヤが欲しかったのよ』
ともう一方の御婦人。
このような会話は何度となく耳にし、目にしてきましたがこの答えは難しいと思っ
ています。
ダイヤモンドは元々何の価値で見出されたのか?なにで価値を高めてきたのか?
その価値はどう変わってきたのか?そしてその条件はどうっだったのか?
考えると結論は難しいかもしれない。しかし、間違いなく過去の歴史の中でも未来
に向かってもダイヤモンドの価値は存在するし、少なくても過去現在は存在しました。
当初は硬くてきれいな石といった単純な価値から古代文化の中で価値を高められ
てきましたが、その耐久性の高さや希少性から宝飾品の材料としての価値が出てき、
さらにその希少性、携帯性から動産としての換金性も出てきました。
時代の変化によってその価値観や貨幣価値などに違いが出てきているが、基本的
な価値というものは長い時間をかけて出来てきたものなので変わる事はないでしょう。
大きく分けて心情的な価値、宝飾品としての価値、そして資産としての価値が現代
社会でははっきりしてきています。それは嗜好性な変化や新たな対象物が出てきた
事が大きくその差を際立たせています。
例えばどれ位の金額を資産的とするかという事は人によって違いますから、単純に
換金できる事を資産的価値と捉えるなら現代のような街中の買取が多くなって来ると
資産価値があるという見方もできるでしょう。
宝石の基本的な価値として希少性をあげるなら現代の1ct以下の物にその価値が
あるかというとこれは疑問ですが宝飾品の素材としての価値はある訳です。
もし大きな金額を考えるなら3ct、4ct、5ct、10ct以上であれば明らかに資産的な
価値も出るでしょう。もしかしたら投資にもなるかもしれません。しかし、数限りある物
ですから誰もがそのチャンスにありつける訳ではありません。
現代においての価値観の変化は明らかにダイヤモンドの価値の在り方をくっきりと
浮き彫りにしてきていることは事実です。過去には高級車等の価値観の対象になる
物が沢山あった訳ではないのでダイヤモンドのようなものがその象徴になっていた事
も事実です。
もう一方で過去価値のあった色石など宝石が経済状況や技術の変化、新しい鉱山
の開発又は養殖技術の発展などにより、以前ほどの価値のなくなったことも事実です。
ダイヤモンドのように衛星探査により埋蔵量や採掘の限界がはっきりと捉えられてい
るものはそうはありません。
ダイヤモンドの価値は宝石の5条件である美観性、希少性、耐久性、携帯性、
換金性の条件を満たす事により財産としての価値を持ち、どれか一つかけてもダイヤ
モンドイコール財産としての価値には満たないのです。他の宝石に関しても同じこと
が言えます。
大きな価値としての資産、そして宝飾品の素材と相手の価値、情緒的価値つまり
心の財産として大きな三つの価値が現代のダイヤモンドの価値なのです。
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