昨日の午後、カップルが店内をのぞきながら入ってこられました。
『お久しぶりです』
男性の方がニコニコと人懐っこそうな笑顔で入ってこられた。
『アッ、ご無沙汰しています』
当方は一瞬、戸惑いましたがすぐにこの春先に始めてご来店を頂き、宝石に興味が
ある(特に裸石)という御仁である事をすぐに思い出しました。
『自由が丘に来てまして、外が暑いので、一寸、涼まして頂こうと思いまして・・。』
『そうですか。どうぞ、どうぞ・・、』
『前回頂きました本読ませていただきました。大変面白かったです。』
『そうですか、本日も沢山裸石が並んでいますのでゆっくりごらんになってください。』
その後男性はシューケースに並んでいたダイアモンドの裸石を覗きながら興味深そう
に見入ってはほかのケース前で立ち止まっては覘いておりました。
そうこうしているうちに良くお越しになるご婦人が修理品を取りにお寄りになって私と
スタッフが別々に対応をしていると、間もなくお二人の御婦人が外から覗きながら
店内に入ってこられました。
たまたま、二人しかいなかった当方側はあたふたと対応をしている時に、最初に
いらしたご婦人がカップルの品物選びを手伝っておりました。
『アッ、すみません。なんか手伝って頂いて・・・。』
『そういう訳ではなく、この店が如何に居心地が良いか、お話をさせて頂いていて
ついでにどちらの方が良いか意見を言わせて頂いておりましたの・・』
カップルの前には二本の指輪が置いてあり、スタッフと一緒にご覧になっておりまし
た。
『いえ、こちらのお客様にどう思うか、ご相談をしていたんですよ』
とカップルの女性が・・・。
傍らには当方にスタッフがニコニコとそのやり取りを眺めておりました。
省みて、お二人の御婦人はローズ製品のコーナーをご覧になっているなあ・・と思って
いたら、ショーケースを見ながら一方の女性が
『アラ、このネックレス素敵ね~。』
とネックレスをご覧になり
『試してよいですか?』
『勿論、良いですよ。どうぞ、どうぞ。』
『着けてみると、もっと素敵ね・・。』
店内では何となくお客様皆さんが一体化しているよう穏やかな雰囲気が流れており、
何故か自身が幸せな気分になっている事に気がつき
(あ~なんて楽しい午後なんだろう)
『それでは、これを頂きます』
男性がこちらに声をかけてきた時には最初のご婦人は店内を既に出られており、
後姿が陽々されていたのは気のせいだろうか?
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