コロナ禍が過ぎ、1兆円の大台を回復した宝飾業界の売上ですが、23年、24年、25年と微増ではありますが、確か現在は微増、微増で1兆2千億円市場とはなりました。しかし、バブル期の3兆5千億円という数字を知っている身としては何とも寂しい思いもあります。
何故なら、昨今の地金をはじめ材料費の値上がりを考えたら、販売数はざっと3割から4割減という事になるのかもしれません。
つまり、金額の数字的には微増しているといっても販売数の激減という内容となると単価が上がり、数字が伸びていると取りがちですが、問題は原価高のための単価アップなのか、本当の意味での付加価値としての単価アップなんかの問題です。
昨今はハイブランドジュエリーの躍進が伝えられますが、それでは一般の宝飾品の販売はどうなんだという事になります。つまり、セグメントすると業界として数字的には表面上ハイブランドの数字に引っ張られていますが、実際宝飾業界は危機に面しているといってもいい訳です。
私が以前から書いている宝飾業界はニッチな市場だという意味が裏付けされたこととなりますが、その事の自慢をしたいわけではなく、如何な対処が必要なのかという事です。
前回にも書いていますが、ニッチな市場へのアプローチは色々ありますが、ニッチ市場では大規模成長を期待することはできず、利益拡充という観点を大事にする必要があります。
ではニッチな市場とはどんなものか?
食品市場の中でビーガンとなるとかなりのニッチな市場ですが、この中でビーガンの食種類を持つことでビーガン市場の中での占有率は小規模企業でも大きくなります。何故ならここには大規模企業が参入しにくいからです。
現在ピックルボールという卓球とテニスの間のような競技が流行り始めていますが、アメリカではプロも存在する競技です。日本ではまだまだニッチな状況にあります。ここへは大きなスポーツメーカーが参入するには小規模すぎるが、このスポーツのラケット等の道具に参入できるのは小回りの利く小規模企業なわけです。このスポーツの将来をどう見るかにより成長の幅も変わってきます。
冬季オリンピックは終了しましたが、目についたスポーツのスノーボードの裏面のサインの多くが『YONEX』とあったことを気に留めた視聴者も多いと思います。まだ殆どのスポーツメーカーが目に留めない頃にヨネックスでは参入し、北京オリンピック以降の4年間でも2.7倍の売上をしているそうです。
新しいニッチな市場とは将来を見据えた戦略が低投資で実現可能であるという事になりますが、一方、旧態依然としたニッチな市場というものが存在し、それが宝飾業界をはじめ、伝統工芸や着物業界などの、一見廃れ行く業界という事になります。
しかし、市場というものはマスであれ、ニッチであれ、シェアをとることを前提とした戦略が必要なわけです。ただ、アプローチが違うという事です。特にニッチ市場に関してはさらにアプローチ方法の多様さがややこしいのです。
ニッチ市場に関して言えば、先の先見性か、付加価値というよう私は分けています。特に宝飾業界で言えば付加価値という事になるのです。
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