ページビューの合計

90,426

2017年2月8日水曜日

ファンシーカラーダイヤモンドの判定⁉

 現在ファンシーカラーダイヤモンドの市場は高値傾向にあります。多くの人々は4Cグレードの影響だろうと思いますがグレーディングレポートの結果に趣を置く傾向にありますが実際のプロはその結果に関わらず価格の想定をします。

 なぜなら多くの鑑定会社のファンシーカラーの判定は多いところで5人から4人、少ないところでは1人の見解によりその判定結果を決定しております。それゆえ数年後にこの構成メンバーが変わるとその判定結果も変わってしまいます。

 つまり、4Cのグレードもそうですが時代時代においてその結果が変わることはあり得ることですがそれを前提としていないことがダイヤモンドの信用を危ぶませているのではないかと思っています。

 例えばある鑑定会社は4人の構成で一つのダイヤモンドのファンシーカラーを判定しようとした時に4人が別々に判定をしてその結果を後で照らし合わせているのか、同時に一同で判定をしているのかでその信ぴょう性は変わります。4人別々に判定をして2対2に分かれたとしたらどちらの結果を重要視し結果とするのかということを考えると偶数の判定は難しくなった来ます。また、同時に皆で判定をするとなると責任者やベテランの意見が通り安くなることは容易に想像できます。

 先日ある鑑定会社に以前とっていたソーティング袋をなくしたために取り直しをお願いしましたところ、以前はファンシー・オレンジー・ピンクという見解ののものがファンシー・ブラウン・ピンクという結果が出ました。その後たまたま以前の袋が出てきたために再度問い合わせし、クレームではなくグレーディングのシステムについて問い合わせました。結果、元のデーターがあったという事で元の判定結果になったのですが、元々の判定システムに問題があるのではないかと問いただしたところ今後その差異がないよう努力をしますという見解でした。

 長くファンシーカラーの仕分けに携わってきた立場からすると実際には多様な色が存在し、人の目の構成や光源変化によっても組成色の見え方が変わります。上記の結果にしても私の見解は黄色も入っており光源の結果オレンジが入って見えたのだろうと想像します。

 この様にファンシーカラーの判定というものはたびたび違う事を前提としてはいけないのですが絶対的な物ではないという事をもっと前面に押し出さなければいけないものだろうと思っています。

 また、タイプⅠとタイプⅡの価値基準の在り方にももう少し配慮があってもよいのではないかと思います。タイプⅡのピンクだから希少性があるというわけではなくタイプ1のピンクのほうが明らかに美しいと思っているのは私だけではないでしょう。

 この種のビジネスはなかなかIT化が進みません。それはできないわけではなくそれらのバリューを考えると開発してまで行っても採算が合わないほど小さなビジネスなわけです。それ故に人力による結果が問題を引き起こし、信用を失うといった時代が長く続いたのです。

 現在は鑑定会社の方もその辺を戒めとして極力白いダイヤモンドン関しては際の内容に努力をしていますが、ファンシーダイヤモンドに関しては思惑のある判定ではなくしても完璧な結果を出すことは至難の事なのです。それ故にそれを認めたうえでの判定を期待したいものです。
http://diamond-exchange.jp
http://ameblo.jp/diamonrow

0 件のコメント:

コメントを投稿