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2012年7月6日金曜日

ダイヤモンドに託す!?

 最近Face book上で以前からの友人とコンタクトをとる事が出来ました。旧姓も変わり最初は解りませんでしたが、明らかに私の知っている彼女でした。その後彼女の娘の写真をやはりFB上で見ることになった時に胸に熱いものを感じたのです。

35年前ほどに米国にいた頃知り合ったばかりの友人はロサンジェルスにほど近い海岸線のサンタモニカに住んでいました。彼女は日本人のボーイフレンドを持っていた事もあり、息はすぐに統合し、渡米したばかりの私の世話も焼いてくれたものでした。

彼女の家を訪問すると本当に一般的な米国の家庭で会社員の父親と主婦業の母親と高校に通う妹との4人家族で本当に私が小さいころからTVなどのホームドラマで見るような典型的な家族でした。

幸せに暮らしていた家族を一瞬にして暗くしたものは母親の癌の告知でした。体調は以前からよくないとは聞いていましたが、突然のことでしたので小生も驚き病院へ駆けつけたのは、まもなく母親の人生の終わりをつげるその時でした。

『今までありがとう』
この一言が母親の家族への最後の言葉となりました。

その際に母親から友人に手渡されたのは父親からもらった婚約指輪でした。
『これを私だと思って、代わりに皆の面倒を見てあげて』
といわれて渡された物は1カラットのダイヤモンドのついたシンプルな18金の指輪でした。

その後彼女は自らの指にはめるものは彼女の伴侶から贈られた物にする為に母親から受け継いだダイヤモンドは私が預かりペンダントにリフォームを行いました。

母親のイニシャルをもじった”J”の形にダイヤモンドをあしらった物はなかなかの出来栄えと自身も満足のいくものだったのです。

それがまさか彼女の娘の胸に飾られているとは『感無量』です。
時を超え一瞬で当時の事がメリーゴーランドのように頭の中を駆け巡り、感慨にふけ入りました。

35年あまりの時間は長く感じておりましたが、たったひとつのダイヤモンドが私を当時の時空に戻してくれて、
『KAZ,アメリカは良き友人を持ってそのアドバイスを聞き、自分で判断をする事が出来なければ楽しく過ごせないわよ。貴方ならできるわ』
と友人の母親から言われた一言。

当時カルチャーギャップとホームシックに少し陥っていた小生を勇気づけてくれたものです。最近、年のせいか何かと妥協が多くなってきている自分に嫌気がさしていた時の出来事でした。

友人の娘が着けていたダイヤモンドのペンダントは明らかにそんなん自分に友人の母親から託された小生へのメッセージのように心に感じる物がありました。当時の自分を振り返り、その頃の思いを感じ頑張ろうという気持ちになれた事はまさに、こちらの取り様でもありますが友人の母親から今の自分に贈られたメッセージのような感じがします。

多分、彼女がなくなる時に色々な思いを込めて娘に贈ったダイヤモンドだったのでしょう。

『間違いなく、あなたがダイヤモンドに託した思いは私達に届いています』

そんな一言を亡くなった友人の母親に伝えたいと気持ちと同時にアメリカに渡って初めて挨拶のキスを彼女から頬に受けた感触がわき上がってきました。

時を超えてほんのりとした気分に浸った瞬間をくれたFBとダイヤモンドに感謝です。

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