ページビューの合計

2020年9月30日水曜日

意味を持つプロセス⁉

人生において正解というものが有るわけではないけれど自分が目指したものにたどり着いたとしてらそれは正解という事なのでしょう。 赤ン坊としてこの世に生を受けた時点では目指しているものが有るわけではないけれど受け継いだDNAによりそれぞれの才能が目を覚まし、 そして、その才能の中で人々は目指していくものを探し、ある人は漫然として目指すものが見つからず人生を追えるのかもしれません。 それは人生だけではなく仕事においても同じことが言えるでしょう。

 目指すものが見つからずに過ごす仕事は単なる作業化し、結果が出ない というものになる訳です。ゴールでなくても良いせめて出口を見つけることがでいるかどうかが仕事の結果に大きな違いが出てくるでしょう。  

 宝飾業界という物は実用的な物でない分ゴールや出口が見つかりにくいという側面があります。逆に言えば業界側が出口やゴールを 示さない限りは購入者は宝飾品を買う意味合いを見出せないと言えるでしょう。

 単純につけて楽しむだけであればアクセサリーで十分ですが、高額を出してまでなぜに宝飾品を購入するのか?  

 勿論、購入者なりの意味合いもあるでしょう。しかし、それだけでは購入意思としてはそれほど強いものとはならないでしょう。  そこに宝石の5大条件の意味合いがあるのでしょう。つまり、美観性、耐久性、希少性、携帯性、そして換金性です。これらの条件に含まれる要素が 有って初めて前述した宝飾品を購入する動機として強くなるわけです。

 現在の宝飾品の売り方として特に考えなければならないのが換金性でしょう。  換金を前提として販売をするわけではないのですが、前述をした出口なりゴールという事を考えると使用機会の提案と同時に購入者が販売を 考えた時にその術が無かったり、思うような結果が出なかったりすることが現状です。その為に業界への不信感が募るのでしょう。  

 販売時には高額で販売をした引き取り時には殆ど価値の内容な条件が付けられたりするわけですから当然と言えば当然でしょう。私が知る限りは 数十年前であればそのような不信感を持たれることは殆どなかったといっても良いでしょう。それは多くの宝石商が他の商品を甲奴有することが 条件とは言え殆どの場合は販売時の価格で引き取ったという事もあるのでしょう。  

 消費税の導入に伴い販売方法が変わったとはいえ売り方の乱暴さが今の現状を生み出したとも言えます。引き取るときには二束三文にもならないような 物を販売している業者の姿勢もありますが、宝飾品が本当の意味で信頼をされるような仕組みにならなければ宝飾品のビジナスとしての先行きは暗いでしょう。  

 宝石の条件で今一番大事なこと身に着ける場所と効率の良い換金性とその場所であることは多くの販売員はなんとなく理解をしていると思います。

 つまり、何事もゴールなり出口なりがあって一つの成り立つものであり、意味合いが持たれるものだと理解をしています。今一度社会のせいにはせずに 考えることも必要でしょう。

 人生においてもビジネスにおいても意味あるプロセスにゴールなり出口があるのでしょう。

2020年9月24日木曜日

グレードというバブル⁉

 ダイアモンドのグレードというものは何故につくられたのかというと単純に販売時の目安として販売員の知識を補助するものという事でしょう。 しかし、その目安が確定したもののように広がることが結果的にダイアモンドの信用というものを貶めたと言っても過言ではありません。

 勿論それにはダイアモンドの普及という貢献もありましたが、それは扱う人間の品格にあまりにも頼り過ぎたと言っても良いでしょう。  ただし、グレードの本質というものを教育してこなかったダイアモンド業界にも問題があったし、それを土台としてビジネスを行ってきた 鑑定業界にも問題があったと言えるでしょう。  

 ダイアモンドの価格というものは原石の時点で決まることは想像ができると思いますが、そのに歩留まりや研磨によっての価格調整があります。 その上でバイヤーとオーナーの間の駆け引きで価格が決まりますが、グレードという販売時の目安が存在をするために価格のバブルが生まれ、 それが一見ダイアモンドの価格が下がるとい言った現象を起こします。

 仮に研磨後のダイアモンドの価格が100ドルとしましょう。この原石のバイヤーが研磨後K-SIクラスと判断をして価格を想定し、落札をされた とします。それが販売時時付けられたグレードはD-IFとされたとしましょう。結果的には販売はD-IFを前提とした300ドルという価格が付けられる わけです。

 グレードは好況時には付加価値として価格を押し上げる要因にはなりますが、不況時には原石の価格を基本と考えますから最も値下がりが 大きくなる原因にもなる訳です。  つまり、グレードの結果によりに付いた価格ですから極端な話、原石の価格までは下がるわけです。しかし、逆にグレード後K-SIとジャッジされ たものは元々あまり付加価値がのせられていませんからそれほどの値下がりが起きることはありません。

 グレードというものが価格のバブルという現象を起こす大きな要因になっていることは理解をしておかなければなりません。  グレードというものは時には意図的に上に付けられることも有ります。鑑定会社自体もビジネスですからある程度のニュアンスという意味では グレードはゆるくなることは容易に想像をできると思いますが、一時に絶対的な物として広がったという悲劇の時代があったことも現状の宝飾不況の 要因でもあるのでしょう。

 前提として目安として絶対的なものではないと販売者が認識をし、販売時に説明をしていれば問題がありませんが必ずしも販売員がそのレベルに 有るとは限りません。  現在、ファンシーカラーのグレードのおいて同じような間違いを起こしているとが気になります。

2020年9月17日木曜日

政権交代⁉

 安倍政権が終わり菅政権ということになりました。  これは単純に政権を交代したというようにとるのか、単なる移譲というように取るのかは其々でしょう。 しかし、私自身は安倍晋三からさかのぼる佐藤栄作、岸信介とわずか50年余りの期間に同族から3人の総理が 存在をしたという気持ちの悪さに、更に言えば田中角栄を含めたわずかな総理以外が世襲総理であったことを 考えると何故か違和感を感じるわけです。  他の民主主義国家でこんな国はあるだろうか?  あの中国でさえそんなことは起ってはいないでしょう。近くでは北朝鮮くらいでしょう。  そんな意味でも今回の菅政権を期待したいと思っています。  口では安倍路線の継承とは言っていますが、彼の「国民から見て当たり前ということを当たり前にとるような 見方をしたい」という言葉を信じてみたいという思いですが、彼がもし本当に財務省の公文書改ざんを国民目線 で当たり前と取っていたなら話は別ですが、これは彼のしたたかさと受け取りたいものです。  

2020年9月11日金曜日

宝飾業界⁉

 新型コロナ禍により多くの業態が変化をしようとしていますが、コロナの影響という歴然とした理由が存在をするのかどうかという分かれ目もあります。つまり、その事自体がむしろ業種に役に立っているというと語弊がありますが、結果オーライというケースもあれば過去の持っていた業態が変化をすることにより今回のコロナ禍においてむしろ良い意味での変化が出来たというケースもあるでしょう。

 しかし、実際にはコロナに関係なく業態として社会に必要なくなり退出をしなければならない業界もあるのです。そんな中で宝飾業界というものは、やはりコロナに関わらず業種に無理が出てきていた業界ともいえます。それは多くの業界関係者が認識をしている事でもあります。ここで景気が回復をしたからと言って一定の回復はあったとしても多くを望むことは出来ないのです。  

 実体経済は別として金融経済自体は決して不景気とは言えず、むしろ好景気ともいえるでしょう。しかし、残念ながらその恩恵を受けることはなかったのです。本来であれば一番恩恵を受ける業界であったはずなのに業界の体質自体が決して富裕層向けの業態ではなくなったからです。バブル崩壊以降生きていくためとはいえあまりにも身勝手な業態化をした代表格ともいえる業態だからです。

   しかし、宝飾業界自体は古く歴史のある業態です。それ故に時代時代で変化をしてきたわけですが、高度成長、バブル時代と宝石業界は一途に富裕層となった人々の満足感を提供するために努力をしてきましたが、その後の変化はむしろその富裕層のメンツを打ち砕かんばかりの販売方法をとってきました。結果、多くの富裕層はそのプライドを満たしてくれるハイブランドへと足を向け始めたのです。  

 それでは、その富裕層のプライドを満足させるだけの業界となれるのかというと相当難しいのだろうと考えます。一つには宝飾品を販売側が完全にアクセサリー化をしてしまった事、更にはあまりにもカジュアルな販売方法が定着し、訳の解らないデザイナーズブランドは雨後の筍のようにそこいらじゅうで発生し、富裕層の不信感を更に際立たせてしまった事と、上げればきりのない結末を迎えてしまったという事でしょうか。決してそれはデザイナーズを否定するものではありませんものではありません。デザイナー自身がそれに見合った生活をし、それに見合ったプライドを顧客に提供が出来ているかどうかで勿論それが出来ている人も多くいるでしょう。  

 顧客は宝飾品に何を望むだろうか?それはプライドであり、証です。オリンピックの金メダルであったり、MLBのチャンピョンリングであったり、婚約指輪であったりとある意味自身の肯定であり、証であるものを欲しているわけです。しかし、それが一見価値の無いようなものに見えたり、本当の価格はどれなんだろうと考えるようになり、結果それがその演出の上手な高級車であったり、ハイブランドへの傾倒となったのです。  

 宝飾業界への信頼はどのよう回復をするべきなのかというとまずは販売側の襟を正し、知識を身に着けいい加減な知識での販売をやめる事と、高額品に関してはその再販方法の提案とそのシステムの構築などの価値を裏付ける形態を早く実現をする事など沢山の手段はあります。  

 宝飾業界はある意味永遠なのです。それは提供する側が何時でも魅力のある物を提案し、そのプライドを守る誓いを立てる事が出来ればという前提にはなりますが...。  新型コロナはある意味永遠に続きます。であればそれを理由に不調を訴えてもしかたがない事でもあるのです。

2020年9月3日木曜日

ダイアモンドとアベノミクス⁉

 安倍さんが退任を発表し、次期総理は選挙をやるまでもなく菅さんいなるのでしょう。出馬表明では安倍政権の政策を継承し、当たり前のことを判断し政策を進めていくという内容でしたがモリカケ問題や桜、更には公文書改ざんが当たり前の事と捉えているとしたらそれそれはそれで問題ですね。

 ところでアベノミクスですが安倍さんの就任時から始まった実質的な景気拡大は2018年秋には終わっていたという発表がつい最近行われましたが、それについても国内成長率の話で合って実質的には他の先進国が1~2%の成長に対して日本は1%以下の成長であったわけですから実質的にはマイナス成長という事になるのでしょう。

 あとは実質的円安という事もあり、他国の人が同じものを購入した場合には日本人は他国の人よりも高く購入をしていたという事にもなります。更に実質的個人消費は民主党政権時代より下回っていたという事実もあり、株価対策等には見た目の結果を残し、更には多くの富裕層の資産が増えたといっても庶民からすると停滞政策であったことは否めません。

 ダイアモンドという商品はある一定の条件を満たせば安全資産になり得るという事は以前から書いてきましたが、安倍政権の期間と一致する部分でダイアモンドの値動きがありました。

 安倍政権スタートとほぼ時を同じくしてダイアモンドの価格の下落は始まりました。それはブライダル市場や嗜好性を求めた市場では顕著に表れています。D IFを中心にした嗜好性ラインは顕著に30~40%の率で下落をしています。更にブライダルラインでも需要の減退により価格の下落が
やはり起きています。

 これはアベノミクスと関連が無いように見えますが、実は大いに関連があり、大粒ダイアモンドに資産性を求めていた投資家達が安定資産であるダイアモンドからの興味を一時的に失った面があるからです。勿論その理由は株への投資です。

 しかし、その後今年に入って新型コロナが流行り、その株相場に危うさを感じる投資家たちは一時の避難場所としてここ数年目立ってきた金相場に身を寄せていましたが、ここにきてコロナ相場からの脱却の兆しを感じ、少しづつ様子を見ながら金を手放す環境が整ってきました。この一連の動きは大粒ダイヤモンドにも影響が出て、ここ数カ月の単位では価格に上昇の動きも見られていました。

 安倍政権下のブライダル及び一般ジュエリー市場では前述のとおり、個人消費も減退し、結果ダイアモンドの価格の下落という面も現れてきました。これは日本で見られる一分の現象ではありますが、他の諸国も同じような現象です。それは金融市場へのあまりにも偏った政策は実体経済をないがしろにし、正にアベノミクスそのもののが与えた影響はダイアモンド市場にも大きな影響を与えたと言っても過言ではないのです。

 アベノミクスの光はあまりにも小さく、闇はあまりにも深く大きいのです。安倍政権の誕生とその期間と政策があまりにもダイアモンドの価格の下落に一致していたことでその関連性をなぞってみました。

2020年9月1日火曜日

宝石店冥利⁉

 先日、熱いさなかを汗を拭きながら店内に入ってこられたご婦人が
『あの~、2年ほど前にお伺いしたことがあるんですけれど、ご相談があるのですが、
 よろしいでしょうか?』と突然のご来店でした。

 内容的にはご自分のダイモンドペンダントを娘さんへの贈り物として指輪に加工をしてほしいという事でした。当店へ来た理由として2年程前にご来店をされたときに顧客でもないのに手持ちのジュエリーをクリーニングをして親切にして頂いたので伺ったという事です。

 その際に今度何かをお願いするときには是非このお店でお願いをしようと思っていたとの事でした。ご来店の際にはすぐには気がつかなかったのですが、スタッフがすぐにお名前を思い出し、ご挨拶をさせて頂きご用件を窺うという事になったものです。

 2年前の日報にはお客様がさるデパートでクリーニングとサイズ直しをお願いしたら、やんわりと断られ『当店の販売でないものはお受けできません』と言われそんなものなんだと思って、たまたま自由が丘に出かけることがあり、当店に入ったところすぐに対応をしてくれたので是非にと考えていたという事でした。

 本来はデパートでもお受けする事でもあろうことですが、あまり売り上げにもならず手間もかかるという事で現在はあまりデパートとしては修理加工は販売をしたものでない限りは受けないという話も聞きます。

 しかし、本来宝石店とは日常のお付き合いの中での売り上げも大きく、以前であれば真珠などのナックレスの糸替えなども積極的に店頭で行い、その場でお待ちいただき結果的にその場で他の物をお買い上げいただくという事なども多くありました。

 勿論、現状では売り場で糸替え程度の事でもできないという小売店さんも多くありますのでいた仕方ないとは思いますが専門職である宝飾業というものが分業になり、アクセサリーもジュエリーも宝石も一緒くたになった時代の結末でもあるのでしょう。

 しかし、この様なお客様がご来店を頂くという事は宝石店冥利に尽きる事でもあり、大げさに言えば自分達の接客が実った瞬間ともいえるのでしょう。こんなコロナ禍の中とてもうれしくなる出来事でした。 (手前味噌で申し訳ないのですが)